Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−11432(T2004−11432/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SkyIP−PBX スカイアイピーピービーエックス」の文字を標準文字で書してなり、第38類「電子計算機端末による通信,移動体電話による通信,電話による通信,テレックスによる通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成15年6月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3250355号商標は、「SKY」の文字を書してなり、平成5年4月7日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、同9年1月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4209825号商標は、「SKY」の文字を標準文字で書してなり、平成9年5月8日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、同10年11月13日に設定登録されたものである。
以下これらをまとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「SkyIP−PBX スカイアイピーピービーエックス」の文字よりなるところ、欧文字と片仮名文字とを一文字分のスペースを介在して連記してなる構成において、後半の片仮名文字部分が前半の欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるものであるから、本願商標は、「SkyIP−PBX」の欧文字と、該欧文字の読み「スカイアイピーピービーエックス」とを結合して構成されたものと認識され得るものである。
しかして、本願商標は、これを構成する各文字が、同書、同大、同間隔で表されているとしても、その構成文字数が多いばかりでなく、全体より生ずると認められる「スカイアイピーピービーエックス」の称呼は、冗長であって、一気、一連に称呼し得るほど簡潔とはいい難いものである。
さらに、これが全体として特定の意味合いを有する一連の語句として一般に親しまれているとは必ずしもいい得ないものであり、常に一体のものとしてのみ把握しなければならない格別の事情も見いだせない。
そうとすると、かかる冗長な構成からなる本願商標に接する取引者、需要者は、全体の読みやすい語句をとらえて区切り、その区切られた各文字部分から生じる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないとするのが自然である。
そして、本願商標の指定役務と関連の深い情報・通信の分野において、「IP」の文字は、「コンピュータネットワークにおける,通信規約(プロトコル)の一」の意味を、「PBX」の文字は 「Private branch exchange」の略語で、「構内交換装置」の意味を有する語として、それぞれ知られているものであり、また、これら両語を、ハイフンを介して一連に表した「IP−PBX」の語は、「IP−private branch exchange」の略語、「IPネットワーク上に構築されたIP電話網に、内線電話や外部公衆網への接続・制御を行うPBXの機能を提供する装置、またはシステム。IP網での構内交換機」の意味を表す語、すなわち、本願指定役務との関係においては、役務の質の表示として普通に採択、使用されているものであるから、該文字部分は、その指定役務との関係においては自他役務の識別力がないか、極めて弱いものというのが相当である。
そうとすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、「IP−PBX」及び「アイピーピービーエックス」の文字部分を単に役務の質、特性等を表したものと認識して、「Sky」及び「スカイ」の文字部分に自他役務の識別標識としての機能を見いだし、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないと認められるから、本願商標からは、その構成文字の全体に相応した「スカイアイピーピービーエックス」の一連の称呼を生ずるほか、「Sky」及び「スカイ」の文字部分に相応して「スカイ」称呼をも生ずるものといわざるを得ない。
他方、引用商標は、上記のとおり「SKY」の文字よりなるものであるから、その構成文字に照らし「スカイ」の称呼が生じること明らかである。
してみれば、本願商標と引用商標とは「スカイ」の称呼を共通にする類似する商標であり、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務に含まれるものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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