Trademark Appeal Case
結合語の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−19850(T2003−19850/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SCANSOFT」の文字を標準文字で書してなり、第9類「電子計算機用プログラム」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する相談,電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、平成14年4月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、本願指定商品・役務との関係では『走査する、読みとる』等の意である『SCAN』の文字及びコンピュータソフトウェアの略として普通に使用される『SOFT』の文字を一連に普通の書してなるものであって、本願全体で『データ読み取り用のソフトウェア』程の意を容易に想起させるものであるから、これを本願指定商品・役務に使用するときは、上記内容の商品・役務の提供の用に供する物を認識させるにとどまり、単に商品の品質、役務の質を表示するに過ぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「SCANSOFT」の文字よりなるものであるところ、その構成中「SCAN」及び「SOFT」の各文字は、それぞれ「細かく調べる,走査する」及び「柔軟な」等の意味を有し、本願指定商品及び指定役務と関連が深い電子計算機等の分野においては、それぞれ「走査する,スキャンする」、「ソフトウェア」等の意味を有する英語(「英和コンピュータ用語大辞典」第2版 日外アソシエーツ株式会社)と認められ、さらに、該語をカタカナで表した「スキャン」および「ソフト」の語は、外来語としても一般に親しまれているところである。
以上のことからして、本願商標は、「SCAN」と「SOFT」の2語の組み合わせたものと容易に理解、認識されるといえるものであり、比較的平易な上記両英単語を結合してなるその構成全体からは、意訳的に「走査用のソフトウェア」あるいは「読み取り用のソフトウェア」のごとき意味合いが、さほどの困難をともなわずに把握し得るものと認められる。
しかして、「SCANSOFT」あるいは該英語をカタカナで表してなる「スキャンソフト」の語は、コンピュータ等の「走査用ソフトウェア,読み取り用のソフトウェア」を表す語として、この業界において一般に使用されているものであって、例えば、ネットワークセキュリティのためのウィルス走査用ソフトウェアや、写真等の画像データ読み取り用ソフトウェア等が、一般に「スキャンソフト」の語を用いて取引されている実情があることよりすれば、少なくとも電子計算機を取り扱う業界において、商品の品質、役務の質等を記述する語として使用されていることが認められる。
そうとすれば、これに接する取引者、需要者は、本願商標「SCANSOFT」の文字より「走査用のソフトウェア,データ読み取り用ソフトウェア」のごとき意味合いを容易に理解、認識するにとどまるというのが相当であるから、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「走査・読み取り用電子計算機用プログラム」であると認識し、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、それをもって、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。
また、本願商標を、その指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、前記商品を役務の提供の用に供する物であると認識し、役務の質(内容)を表示したものと理解するにとどまり、それをもって、自他役務の識別標識とは認識し得えないものといわなければならない。
そうすると、本願商標は、結局、商品の品質及び役務の質を表示したものであって、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
また、本願商標を前記に照応する商品以外の商品及び役務の提供の用に供する物について使用するときは、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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