Trademark Appeal Case
略語と記号の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−25081(T2003−25081/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「exEMD」の文字(標準文字による)を書してなり、第9類、第38類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年9月10日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同15年10月29日付け手続補正書をもって、第9類「ダウンロードにより複製が可能な状態にされた音楽,電子音楽配信に用いるコンピュータープログラム,電子音楽配信に用いるコンピュータ,その他の電子音楽配信に用いる電子応用機械器具及びその部品,電子音楽配信に用いる携帯電話,その他の電子音楽配信に用いる電気通信機械器具,電子音楽配信に用いる家庭用テレビゲームおもちゃ」、第38類「電子音楽配信に用いるコンピューターネットワークへの接続の提供,電子計算機端末による音楽の通信,オンデマンド方式による音楽の通信」、第41類「インターネットによる音楽の提供」及び第42類「電子音楽配信用の音楽の著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,電子音楽配信に用いるコンピュータネットワークの利用者の認証,電子音楽配信する音楽の作曲家・演奏家に関するコンピュータデータベースの設計・作成又は保守,電子音楽配信に用いるコンピュータープログラムの設計・作成又は保守,電子音楽配信用インターネットサーバーの記憶領域の貸与」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、商品(役務)の品質(質)、等級等を表示するための記号・符号として一般に採択、使用されているローマ文字2字の一類型である『ex』の文字と指定商品(指定役務)との関連においては電子音楽配信(エレクトリック・ミュージック・ディストリビューション)を表したものと認識させる『EMD』の文字を結合した『exEMD』の文字を標準文字で表示してなるにすぎないものであるから、このようなものをその指定商品(指定役務)中の前記に照応する商品(役務)(例えば『ダウンロードにより複製が可能な状態にされた音楽,インターネットによる音楽の提供』)に使用しても、需要者は、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは、商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「exEMD」の文字を書してなるところ、その構成中の「ex」の文字部分は日常、一般的に用いられる欧文字を単に2字連ねたものとして看取する以外に何ら特定の意味合い等を想起し得るものではなく、また、「EMD」の文字部分は、その指定商品又は指定役務との関係において、電子音楽配信を意味する英語「Electronic Music Distribution」の略語として、一般に広く知られているものであるから、本願商標に接する取引者、需要者をして、前記文字及び略語を組み合わせてなるものと認識し、把握されるとみるのが相当である。
そして、本願商標の指定商品中に含まれる機械器具類やおもちゃ等の製造、販売又は取扱業者においては、自己の業務に係る商品を生産、管理し、又は流通過程に置く場合、商品管理や取引の便宜性等の事情から、欧文字の1文字ないし2文字を当該特定の品番、形式又は規格等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用しているのが実情である。
さらに、本願商標の指定商品に含まれる、いわゆる音響機械器具類においては、例えば、「CDプレーヤー」について「CD7300」(http://www.marantz.jp/ce/products/audio/cd/index.html)、「MDステレオシステム」について「SC−PM510MD」(http://panasonic.jp/compo/)、「ポータブルMDプレーヤー」について「MD−DP700、MD−DS33、MD−DS77、MD−DS55」(http://www.sharp.co.jp/products/menu/av/audio/index.html)、「DVDステレオシステム」について「XR−EM33DVD」のように、その商品が有する機能に関する略語を商品の品番、形式等の表示の中に含む場合も少なからず見受けられるところである。
してみれば、本願商標をその指定商品及び指定役務中の電子音楽配信(「EMD」)に関する機械器具類について使用した場合、前記事情に照らして、これに接した取引者、需要者は、当該機器の記号、符号ないしは機能を表したものと理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
なお、請求人(出願人)は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例はいずれも本願商標とその構成、態様を異にするものであって、本件とは事案を異にするものであり、同一に論ずることができないものであるから、該請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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