1 本願商標
本願商標は、「フェリーニ」の文字を標準文字として表してなり、第28類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成16年1月22日に登録出願されたものである。
そして、指定商品は、平成16年8月13日付け手続補正書により、第28類「愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具,昆虫採集用具」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、映画『道』、『甘い生活』等の作品で知られるイタリアの代表的映画監督、フェデリコ・フェリーニ(1993年死去)の著名な略称である『フェリーニ』の片仮名文字よりなるものであるから、同人の遺族等の承諾を得ているものとは認められない本願商標を登録しその指定商品に使用することは、同人と何らかの関係を有する者の製造又は販売にかかるものと一般需要者に認識されるおそれがあることとなり、公の取引の秩序を乱すおそれがあるといえるものである。また、同人の名誉とともにこの故人を慕うイタリア国民の感情を考慮すれば、これを出願人が自己の商標として採択し、使用することは、国際信義に反するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「フェリーニ」の片仮名文字を表してなるところ、これが、イタリアの映画監督として知られる、Federico Fellini(フェデリコ フェリーニ 1920−1993)氏の略称であるとしても、本願商標を、映画あるいは映画に使用する商品と、その販売場所、流通経路を異にする本願指定商品について使用するときは、商取引の場において、これに接する取引者、需要者が、直ちに前記映画監督を想起、認識するとはいい難いものである。
また、本願商標は、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではないことは明らかである。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するものとはいえず、あるいは、特定の国若しくはその国民を侮辱し、または、一般に国際信義に反するということもできない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとした原査定は、妥当でなく取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。