Trademark Appeal Case
周知商標と商品混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第92025号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4174950号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成8年9月3日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第9類「眼鏡,眼鏡の部品及び付属品」を指定商品として、平成10年8月7日に設定の登録がされたものである。
2 登録異議の申立の理由
(1)本件商標は、商標法第3条第1項柱書きの「自己の業務に係る商品について使用する商標」の要件を具備しないものと認められる。
(2)本件商標は、申立人が商品「ゴーグル、スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ」に永年使用し、本件商標出願前より周知・著名になっていた「BURTON/バートン」(以下、「引用商標」という。)と商標において類似し、かつ、本件商標の指定商品[眼鏡」は「ゴーグル」を含むものであり、「スノーボード」は「ゴーグル」と共に販売、使用されるものであるから、本件商標の指定商品と引用商標の使用商品は抵触又は近似するものである。
よって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(3)本件商標は、申立人の社名「THE BURTON CORPORATION」の著名な略称である「BURTON」の文字をその商標中に含むものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(4)本件商標は、申立人の使用する著名商標「BURTON/バートン」のただ乗りに該当するから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
よって、本件商標は取り消されるべきである。
3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標を商標法第4条第1項第15号に該当するものとして、商標権者に対して通知した取消理由の要旨はつぎのとおりである。
<取消理由>
本件商標は、「ザ・バートン・コーポレーション」が商品「スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ」等に永年使用し、取引者・需要者の間に広く知られている商標「BURTON/バートン」と同一の文字よりなる「BURTON」の文字を含むものであり、かつ、その指定商品中の「眼鏡」はファッションに関係する商品であって、かつ「眼鏡」の中には「ゴーグル」が含まれているところから、「スノーボード」とは需要者層及び販売場所を共通にすることが多い。してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合には出所の混同を生ずるおそれがある。
4 商標権者の意見
(1)「BURTON」商標は、商標権者が昭和57年から、日本国内で展開してきたブランドである。当時はアメリカのプレッピー・ファッションの全盛期であり、そのプレッピー・ブランドで有名なニューヨークのブティック「BURTON Ltd」社の代表者「BURTON HORN」氏と1982年(昭和57年1月25日にライセンス契約を締結し、現在まで継続して商品展開を行っている。
(2)商標権者が「BURTON」ブランドを展開した当初、「スノーボード」の「運動具」は日本に登場しておらず、申立人の存在は誰も知り得なかった。
(3)申立人の主張するとおり「BURTON」のスノーボードが現在日本で著名であるとしても、商標権者が展開している「BURTON」の商品は純粋なファッション商品であり、申立人の展開する「スポーツ関連商品」とは売場も全く異なる。販売店も一般の百貨店や小売店であり、スポーツ専門店を中心とする申立人の商品とは関連がない。
5 当審の判断
本件商標登録異議の申立てがあった結果、当審において、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとして、平成11年5月28日付で商標権者に対して取消理由通知を発したものである。
しかして、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとの理由により、その登録を取り消すべきものとした先の取消理由(上記3)は妥当なものであって、これについて述べる商標権者の意見は、以下の理由により採用することができない。
(1)申立人提出の各号証によれば、申立人である「ザ・バートン・コーポレーション」は、米国で1977年に設立された「スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ」等の製造・販売を中心とした会社であり、会社設立以来、全商品にハウスマーク「BURTON/バートン」を約20年に亘り使用しており、現在、申立人の米国におけるスノーボードのシェアーは、30%を占めていて、年間売上高は、約225億円に達していることが認められる。
そして、これらの商品は、日本でも1981年より販売が開始され、日本におけるスノーボードのシェアーは、第一位の20%以上となっていることが認められるものである。
そうとすれば、申立人の使用する商標「BURTON/バートン」は、申立人の業務に係る商品「スノーボード及びスノーボード関連商品」を表示するものとして、本件商標出願前より、取引者・需要者の間に広く知られていたものと判断するのが相当である。
(2)また、本件商標の指定商品である「眼鏡,眼鏡の部品及び付属品」と引用商標の使用商品の一つである「スノーボード用のゴーグル」とは、その商品の生産者・販売場所・需要者の範囲等において多くの共通点を有するものとみるのが相当である。
(3)商標権者は、ニューヨークのブティック「BURTON Ltd」社の代表者「BURTON HORN」氏と1982年(昭和57年)1月25日にライセンス契約を締結し、現在まで継続して商品展開を行っている旨主張している。しかしながら、商標権者提出の各号証からは、「BURTON Ltd」社の使用に係る「BURTON」商標が米国において或程度知られている事実及び「BURTON」商標が、我が国において使用されている事実は認め得るとしても、この事実をもって、本件取消理由を解消し得るとは認め難いというべきである。
してみれば、本件商標はその商標中に他人の著名な商標と同一の構成よりなる商標を含むものであり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の使用商品とは、その商品の生産者・販売場所・需要者の範囲等において多くの共通点を有するものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人又は同人と何等かの関係を有する者の業務に係る商品の如くその出所について混同を生ずるおそれがあるものとみるべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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