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Trademark Appeal Case

「つぶつぶいちご」の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第2797号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「つぶつぶいちご」の文字を横書きしてなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成5年7月12日に登録出願され、平成9年8月7日付け手続補正書をもって、指定商品を「イチゴの香味を有してなる菓子及びパン」に補正したものである。

2.原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『たくさんの小さい粒状のイチゴを加味した商品』であることを容易に認識させる『つぶつぶいちご』の文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないから、本願商標をその指定商品中前記商品に使用するときは、単に商品の品質、原材料を表示したにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定し、本願を拒絶した。

3.当審の判断

(1)本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした拒絶の理由は、上述の本願指定商品の補正により、解消したものと認める。

(2)次に、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて判断するに、本願商標は、上述のとおり「つぶつぶいちご」の文字よりなるものであって、容易に「つぶつぶ」と「いちご」の二語を結合したものと認識されるものである。

(3)株式会社日本食糧新聞社(東京都中央区在)が発行する「日本食糧新聞」に、「つぶつぶ」又は「粒々」の語を用いて各種果物が入った商品について紹介した記事が、例えば次のように掲載されている。

▲1▼ 1998年10月12日付けの「桃の果肉『つぶつぶ果実のヨーグルト』などキャンデー発売(ポーラフーズ)」をタイトルとする記事中に、「ポーラフーズ(株)(略)は、スティックタイプのソフトキャンデー『つぶつぶ果実のヨーグルト』(略)を12日から、〜(中略)〜全国のCVS、SM、駅売店、薬店などで新発売する。『つぶつぶ果実のヨーグルト』=ヨーグルト生地にたっぷり練り込まれたピーチ果肉を実感できる。」との記載。

▲2▼ 1997年10月10日付けの「六甲バター、甘さと苦さマッチ『カフェinチョコ』など発売」をタイトルとする記事中に「ヨーグルトに入れるつぶつぶプルーン(略)=同社が従来から販売している、食べやすい六〇gのカップ入りプルーンのラインナップとして、プルーンをサイコロ状にカットして新発売した。」との記載。

▲3▼ 1997年3月24日付けの「明治乳業、素材いかした風味『とろけるプリン』など発売」をタイトルとする記事中に、「<フォレット・すっきりゼリ一つぶつぶブルーベリー>特徴=さわやかなヨーグルト風味のゼリーとつぶつぶブルーベリーソースで作った、ソフトな口溶けゼリー。」との記載。

▲4▼ 1994年1月28日付けの「森永製菓がサンキスト戦略、飲料巻返しへ挑戦」をタイトルとする記事中に、「乳酸飲料では最も認知度が高いカルピス食品工業が『カルピス&フルーツつぶつぶオレンジ』『同つぶつぶパイン』(略)を発売。カルピスをベースにして果汁をプラス、さらに果肉も加えて好評を得ている。」との記載。

▲5▼ 1994年1月26日付けの「カンロ、94年春夏新製品として粒シリーズの第2弾、『つぶつぶ檸檬ヨーグルト』を発売」をタイトルとする記事中に、「カンロ(株)(略)は、九四年春夏新製品の袋入りキャンデー『つぶつぶ檸檬ヨーグルト』を発売する。好評の『つぶつぶ苺みるく』に続く、つぶシリーズの第二弾で、フリーズドライ果汁のレモンとヨーグルトがドッキングの甘酸っぱいつぶつぶキャンデー。」との記載。

これらの記載よりすれば、食品を取り扱う業界において、「つぶつぶ」の文字は、「つぶつぶ○○○」のように、各種果物の名称に冠し、商品が「小さな粒状に加工した果肉又はこれを加えた商品」であることを表すものとして使用されているものであって、かつ、一般にも同様に理解されているものと判断するのが相当である。

(4)さらに、同新聞に「いちご」についても、例えば、

▲1▼ 1998年2月25日付けの「明治乳業、つぶつぶのイチゴ風味『すっきりゼリーストロベリー』など発売」をタイトルとする記事中に、「『フォレッ卜すっきりゼリ− ストロベリー』〜発酵乳をベースに生イチゴの風味をもつ粒々果肉入りストロベリーソースを使用し〜」との記載、

▲2▼ 1996年9月4日付けの「雪印乳業、ヘルシーゼリー入り『茹蒻ヨーグルト・赤ぶどう』など中旬から発売」をタイトルとする記事中に、「雪印ストロベリーヨーグルト=低脂肪タイプで、歯ざわりのあるつぶつぶストロベリー果肉がたっぷり入ったボリューム感たっぷりのヨーグルト。」との記載、

▲3▼ 1996年8月23日付けの「ノーベル製菓、粒々FDイチゴ入り『練乳苺』など発売」をタイトルとする記事中に、「『練乳苺』は、粒々イチゴのフリーズドライを練乳たっぷりのミルクキャンデーにちりばめた。」との記載、

▲4▼ 1994年2月7日付けの「吉野家、ダンキンドーナツで『パンナコッタ』新発売」をタイトルとする記事中に、「(株)吉野家ディー・アンド・シー(略)は全国のダンキンドーナツ店で新商品『つぶつぶいちご』を11日から3月21日までの期間限定で、『パンナコッタカフェ』を2月1日から発売した。『つぶつぶいちご』は人気のドーナツにいちごチョコレートをコーティングしたもので、いちごチョコレートにはフリーズドライの果肉が入っている。」との記載がある。

(4)そして、本願商標は、上述したとおり「つぶつぶいちご」の文字を普通に用いられる方法で表してなるものであり、この「つぶつぶいちご」の文字を本願指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者は、上述の事情よりして、該文字を「小さな粒状に加工したいちご果肉を加えた商品」であることを表したものと把握するにとどまるものと言うべきである。

なお、請求人は、本願商標は請求人が永年使用していることにより自他商品識別標識としての機能を獲得した旨主張し、甲第1号証乃至甲第56号証及び参考資料を提出しているが、これらに示されている「つぶつぶいちご」の文字は、「glico」「Pocky」又は「ポッキー」等の文字と併せて使用されていること、甲第26号証以外は全て「スティック状の焼き菓子」について使用されていること、及び上述よりして請求人以外の者が商品「ドーナツ」について「つぶつぶいちご」を商品名として使用していたと認め得ることから、この主張は採用できない。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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