Trademark Appeal Case
アドラーカウンセラーの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−3235(T2004−3235/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「アドラーカウンセラー」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第41類「心理学及びカウンセリングに関する知識の教授,その他の知識の教授,心理学及びカウンセリングに関するセミナーの企画・運営又は開催,その他のセミナーの企画・運営又は開催」及び第44類「心理学を用いたカウンセリング」を指定役務として、平成15年6月16日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『アドラーカウンセラー』の文字よりなるところ、その指定役務との関係からして、構成中に記載された『アドラー』の文字が『オーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラー』を理解・把握させることから、本願商標からは『アドラー心理学に基づいたカウンセラー』の意味合いが容易に認識されるものである。そうすると、出願人がこれをその指定役務中、例えば『アドラー心理学に基づくカウンセリングに関する知識の教授,アドラー心理学に基づくカウンセリングに関するセミナーの企画・運営又は開催,アドラー心理学を用いたカウンセリング』に使用しても、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記したとおり「アドラーカウンセラー」の文字よりなるところ、その構成中の前半部の「アドラー」の文字は、「Alfred Adler ウィーン生まれの精神医学者。(1870−1937)」の略称を表し、同氏の創始した個人心理学は、「アドラーの心理学」とも呼ばれ、「権力への意志をその基底におき、劣等感を補償する働きを重視」したものであることが我が国の一般的な辞書と認められる「広辞苑 第5版(発行:株式会社岩波書店)」にも記載されているところであり、また、後半部の「カウンセラー」の文字は、「社会生活において個人が当面する悩みなどについて相談に応じ、適切な指導・助言をする人。特に精神医学・臨床心理学などを修めた専門家をいう。相談員。指導教諭。」を意味する語として、広く一般に知られ親しまれているものであるから、「アドラーカウンセラー」の文字よりなる本願商標は、「アドラー」と「カウンセラー」とを組み合わせた造語であるとしても、取引者・需要者にとって「アドラーカウンセラー」の語自体から、「アドラー心理学に基づくカウンセリング」に関係する役務であると理解、認識することは容易というべきである。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、取引者・需要者であれば、本願商標は、「アドラー心理学に基づくカウンセリングに関する知識の教授,アドラー心理学に基づくカウンセリングに関するセミナーの企画・運営又は開催,アドラー心理学を用いたカウンセリング」とする役務の質、内容を表わすものとして、これを、直接的に「アドラーカウンセラー」と表現したものである、と理解、認識することになるのは至極自然なことというべきである。
してみれば、「アドラーカウンセラー」の文字よりなる本願商標をその指定役務中「アドラー心理学に基づくカウンセリングに関する知識の教授,アドラー心理学に基づくカウンセリングに関するセミナーの企画・運営又は開催,アドラー心理学を用いたカウンセリング」に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、前記したように、その役務の質、内容を表わしたものと理解するにとどまり、それをもって自他役務の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、また、前記役務以外の役務に使用するときは、その役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことができない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて述べるところがあるが、それらは、本件とは事案を異にするものであるから、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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