Trademark Appeal Case
役務の質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−11385(T2004−11385/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ビジネス電話検定」の文字を書してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,献体に関する情報の提供,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機械であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,図書の貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,おもちゃの貸与,書画の貸与,写真の撮影,翻訳,カメラの貸与」を指定役務として、平成15年9月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ビジネス上の電話の応対に関する検定』の意味合いを容易に認識させる『ビジネス電話検定』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるので、これをその指定役務中『ビジネス電話検定のための知識の教授,ビジネス電話検定のためのセミナーの企画・運営又は開催』等に使用するときは、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、その構成中「ビジネス」の文字は、「業務,実務,事務,仕事,職業」等の意味を有する外来語として親しまれており、これに続く「電話」及び「検定」の文字は、それぞれ「電話機で通話すること,また、その通話,電話機の略」及び「基準を設け、それに合っているかどうかを検査して、合格・不合格・等級・価値などを定めること,『検定試験』の略」を表す語と認められるものであるから、これらの語を軽重の差なく一連に書してなる本願商標の構成全体からは、「業務・実務における電話機による通話に関する検定試験」のごとき意味合いが、さほどの困難をともなわずに把握し得るものと認められる。
ところで、就職・転職等の有利性や、技術能力の向上や自己啓発を目指して、国家・公的・民間を問わず各種資格が注目され、その資格認定のための試験が実施されている状況の中で、現在、ビジネス実務の検定の一つとして、ビジネスの場での電話の知識・技術を身につけ、求められる業務を実行できる能力を評価、検定するための試験が行われており、当該試験を実施する主催者「財団法人実務技能検定協会」が、その試験の名称に「ビジネス電話検定」の語を使用している事実がある。
また、専門学校等においては、上記ビジネス電話検定受験のための講座やセミナーが設けられているほか、出版社が同種試験の参考書の表題中に、「ビジネス電話検定」の語を使用している事実がある。
そして、一般的に本願商標の指定役務中の「知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」の役務いおいては、需要者が受験を希望する検定試験の名称、あるいは当該試験によって取得可能な資格の名称などを、教育の場におけるカリキュラムや各種講座やセミナーの名称に冠して、その提供される役務の内容の表示とすることがしばしば行われていることは、知られているところである。
このような状況の下、本願商標「ビジネス電話検定」を、その指定役務中「知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、提供に係る役務が「ビジネス電話検定」に関するものであること、すなわち、該役務の質(内容)を表示したものとして認識するにとどまり、これをもって自他役務の識別標識とは、認識し得なものというべきであり、また、上記以外の内容で行われる「知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」に使用するときには、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるというのが相当である。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらは、商標の構成等において本件とは事案を異にするものであり、その判断が本件の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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