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結論

敗訴(請求棄却)

商標「相乗効果を発揮する」の記述的表現の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2004−7995(T2004−7995/J1))

審判番号
不服2004−7995(T2004−7995/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「相乗効果を発揮する」
争点(論点)
記述的表現の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2004−7995(T2004−7995/J1)・不服)は、本件商標「相乗効果を発揮する」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的表現の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「相乗効果を発揮する」の文字を標準文字で書してなり、第41類「知識の教授,セミナー・講演会の企画・運営又は開催,録音済み磁気テープ・録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、平成14年11月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すこと』の意味合いを認識させる『相乗効果を発揮する』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定役務中、例えば『複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すようにするための知識の教授,複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すようにするためのセミナーの企画・運営又は開催,複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すようにするためのセミナーを内容とする録音済み磁気テープ・録画済み磁気テープの貸与』等、前記文字に係る役務に使用するときは、単に役務の内容,質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は上記のとおり「相乗効果を発揮する」の文字を書してなるところ、その構成は、「相乗効果」及び「発揮する」の両語句を、格助詞「を」を用いて結合してなるものと認められるものであるから、これに接する取引者、需要者は、さほどの困難を伴うことなく、全体として、「複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出して、働かせること」という記述的な意味合いを認識、把握すると見て差し支えなく、もって、本願指定役務に係る業務を含む請求人(出願人)の業務の内容と関連づけて認識すると見るのが相当である。

ところで、近年、企業戦略や経営革新、あるいは業務効率化等のための重要な要素の一つとして、企業の経営、経理、人事、システム等のマネジメントが注目され関心を集めているなかで、効率的な企業運営のための各種企業セミナーや教育研修プログラム、講習会、知識の教授等が盛んに開催され、実施されているところである。

そして、それらの研修やセミナーにおいては、例えば「相乗効果を発揮するためのプロセス」、「相乗効果の発揮の仕方」、「相乗効果を発揮できる思考を身につける」、「相乗効果を発揮できる人間関係能力」等の語句が、各種研修、セミナー、講習会、知識の教授等のタイトルやテーマ、あるいは講義内容として使用されている実情がある。

しかして、上記意味合いを看取させるにすぎない本願商標を、本願指定役務中、例えば「複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すための知識の教授,複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すためのセミナーの企画・運営又は開催,複数の原因が重なって、個々に得られる結果以上を外に表し出すためのセミナーを内容とする録音済み磁気テープ・録画済み磁気テープの貸与」等、前記文字に係る役務に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、自他役務の識別標識として認識するというよりは、むしろ、それを妨げる何か特別の事情がない限り、この語句の有する上記意味合いから、ごく自然に「相乗効果を発揮する」ことを養成するため、あるいはそれを目的とした内容の役務である旨を認識し、知識の教授,セミナー・講演会のタイトル、テーマ、内容、あるいは、上記研修用録音済み磁気テープ・録画済み磁気テープの内容として認識、理解することになるというべきである。

そして、本願商標について、上記認識、理解を妨げる特別の事情を見いだすことはできない。

してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、取引者、需要者は、提供される役務の主題や内容の一部を表示したものと理解するにとどまり、これ以上に何ら格別顕著なところはなく、自他役務の識別標識として、役務の出所を表すような特に注意を引く部分が存しないから、それをもって自他役務の識別標識とは、認識し得ないものであると判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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