Trademark Appeal Case
商標周知性の争点
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第92165号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4193454号商標(以下、「本件商標」という。)は、「IMEDEEN」の文字と「イミディーン」の文字とを二段に左横書きしてなり、平成8年12月5日に登録出願、第29類「肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,豆,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,食用たんぱく」を指定商品として、同10年10月2日に設定の登録がされたものである。
2 取消理由の通知
本件商標は、他人の業務に係る商品の商標として外国又は日本国内において需要者に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を与える目的)をもって使用するものといわざるを得ないから、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである、旨の取消理由を平成11年6月7日付けで通知した。
3 商標権者の意見
上記2の取消理由に対して、商標権者は、要旨つぎのように意見を述べている。
「IMEDEEN」商標は、外国の取引者・需要者の間に広く認識されたとされているが、世界30ケ国程度で販売されれば広く認識されたとする根拠たり得るのか。国外で広く知られたものであるとするのであれば、その具体的根拠が開示されるべきである。
また、我が国においても、女性向け各種雑誌、新聞等に当該商品を宣伝・広告した結果、使用商標は、取引者・需要者間に広く認識されたものと認められるとされているが、この種の記事、広告は一過性のものであり、しかも、週刊誌等の広告を単にスポット的に反復したとしても、多くの消費者がそれを記憶するとは限らない。
なお、通信販売での一錠200円の「栄養補助食品」、「健康補助食品」、「美容内面食品」が不当な価格とは断言はしないが、このような高価な商品を対面しないで購入するものはわが国の商取引からすれば、ごく一部のマニアでしかなく、このような使用形態では、数少ない特定の者にしか認識されず、広く認識されたと判断することには到底納得することができないものである。
異議申立てには販売実績が証拠として提示されておらず、商標の使用は広告・宣伝のみで、商標の本来の使用法である「商品に付された使用」が全く証明されていない。このことは、当該製品が通信販売や、訪問販売のみによっているためで、販売実績が少ないためであろうと推考されるもので、前記した主張の裏付けとなるものである。
4 当審の判断
そこで判断するに、本件商標は、「IMEDEEN」の欧文字と「イミディーン」の片仮名文字とを二段に書してなるものであるところ、ヘルソプロダクター フーセルム アクチボラグ(以下、伸立人」という。)の提出に係る甲第2号証ないし同第61号証、同第63号証、同第64号証、同第114号証ないし同第170号証、同第395号証ないし同第398号証及び同第401号証のジャパンタイムズ、マダム、毎日ライフ、女性セブン、ミセス、毎日新聞等々の各種新聞、雑誌類、同第105号証ないし同第113号証、同第406号証及び同第409号証の紹介記事、学術論文、会社案内、パンフレット類等及び同第407号証の広告代理店からの請求書によれば、デンマーク国所在の申立人の子会社であるフェロサン社は、「IMEDEEN」の文字を表示した「自然海生物のエキスとビタミンC、カキニクエキスのミネラルを主成分として打錠成形してなる加工食品」を製造・販売し、若さを取り戻す商品で女性にとっての美容食として世界各国から注目され、1995(平成7)年にはヨーロッパを中心に世界30ヶ国程度で販売されていたこと、また、我が国においては、1992(平成4)年の始めにはジャパンタイムズに取り上げられ、同年にはベリタス販売株式会社(東京都港区所在)により、当該商品は「栄養補助食品」、「健康補助食品」、「美容内面食品」として輸入され、同社が日本総発売元として取り扱い、当該商品に「IMEDEEN」の文字よりなる商標及び「イミディーン」の文字表示(以下、「使用商標」という。)をするとともに、女性向け各種雑誌、週刊誌、全国紙である毎日新聞や各地方新聞等に「IMEDEEN」、「イミディーン」の文字を表示して当該商品を宣伝・広告したことを認めることができる。
以上の事実に照らしてみれば、使用商標は、本件商標の登録出願時には既に外国の取引者・需要者ばかりでなく、我が国の取引者・需要者間においても広く認識されていたものと認められる。
この点について、商標権者は、使用商標の周知・著名性は充分でない旨主張しているが、上記のとおり、申立人は、各種媒体を通じて繰り返し繰り返し「IMEDEEN」、「イミディーン」商標を宣伝・広告しており、また、甲第408号証の数多くの放送確認書はいずれも本件商標の出願後のテレビコマーシャルの放映に係るものではあるが、同第407号証(広告代理店からの請求書)中の本件商標出願前の請求書控のなかには、何件ものテレビ放映料についての請求があることからみて、本件商標の出願前においても、甲第408号証の放送確認書にみられるものと同種のテレビコマーシャルの放映による宣伝・広告がなされていたものと推認し得るところであり、これらの各証拠を総合してみれば、使用商標は、本件商標の出願時においては、既に取引者・需要者間において広く認識されていたものといわなければならない。
しかして、本件商標構成中の「IMEDEEN」の語は特定の語意を有するものとして一般に知られ親しまれたものとは認められないものであって、外国及び日本国内の取引者・需要者に広く認識されている使用商標と同一のアルファベット文字の綴りであり、その読みとして付された片仮名文字も使用商標の「イミディーン」の表示と同一であることからすれば、本件商標は、使用商標と偶然に一致したものとは認め難いものである。加えて、申立人の使用に係る商品は「栄養補助食品、健康補助食品」と称されているように、本件商標の指定商品と同じ食品分野の範疇に属する商品と解されているものである。
そうとすれば、本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして外国又は日本国内における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的)をもって使用するものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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