結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2002−65049(T2002−65049/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1のとおりの構成態様よりなり、第14類、第35類、第36類、第37類、第39類、第40類及び第42類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2000年6月28日にスイス国においてした商標登録に基づいて、パリ条約第4条に基づく優先権を主張し、2000年(平成12年)11月20日に国際登録されたものである。
そして、そのうち、第14類の指定商品及び第42類の指定役務については、平成13年11月26日付け手続補正書により、第14類「Precious metals and their alloys and goods made of these materials or coated therewith included in this class,except for nutcrackers,pepper pots,sugar bowls,salt shakers,egg cups,napkin rings,trays,toothpick holders,shoe ornaments and any other goods similar thereto all made of precious metals;jewellery;precious stones and semi−precious stones;timepieces and chronometric instruments.」及び第42類「Quality control services,relating to or in connection with precious metals and their alloys and goods made of these materials or coated therewith,jewellery,precious stones and semi−precious stones,timepieces and chronometric instruments.」と補正がなされ、第35類の指定役務については、2004年9月30日付けで国際登録簿に記録された限定の通報により、削除されたものである。
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録商標は、次のとおりである。
(1)登録第3262211号商標(以下「引用商標1」という。)は、左側に「DTC/」の文字を大書し、その右側に小さく「デザイン ツー コスト」の片仮名文字及び「DESIGN TO COST」の欧文字を二段に表してなり、平成5年7月19日に登録出願、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成又は監査若しくは証明,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,筆耕,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」を指定役務として、同9年2月24日に設定登録されたものである。
(2)登録第4349821号商標(以下「引用商標2」という。)は、「DTC」の文字を表してなり、平成11年1月27日に登録出願、第22類「原料繊維,編みひも,真田ひも,のり付けひも,よりひも,綱類,網類(金属製又は石綿製のものを除く。),衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿,布製包装用容器,ターポリン,帆,雨覆い,天幕,日覆い,よしず,日よけ,ザイル,登山用又はキャンプ用のテント,靴用ろう引き縫糸」を指定商品として、同12年1月7日に設定登録されたものである。
(3)登録第4443037号商標(以下「引用商標3」という。)は、「DTC」の文字を標準文字として表してなり、平成12年2月18日に登録出願、第23類「糸」、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製いすカバー,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,テーブル掛け,どん帳,シャワーカーテン,織物製トイレットシートカバー,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同13年1月5日に設定登録されたものである。
(4)登録第4363504号商標(以下「引用商標4」という。)は、「DTC TRADESUITE」の文字を標準文字として表してなり、平成10年7月15日に登録出願、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,スワップ取引,商品市場における先物取引の受託」及び第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、同12年2月25日に設定登録されたものである。
(5)登録第4473471号商標(以下「引用商標5」という。)は、「DTC TRADESUITE」の文字と「MAKING INNOVATION WORK」の文字を二段に表してなり、平成11年7月6日に登録出願、第9類「有価証券取引に関するコンピュータプログラム・その他のコンピュータプログラムを記憶させた記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品」、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,企業の信用に関する調査,慈善のための募金」及び第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,コンピュータ情報ネットワークを利用した金融取引に関するメッセージの送信,その他のコンピュータによるメッセージの送信,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定商品及び指定役務として、同13年5月11日に設定登録されたものである。
(6)登録第4458521号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲2のとおりに表してなり、平成11年12月28日に登録出願、第9類「サングラス,枠,眼鏡ケース,その他の眼鏡,光学機械器具」及び第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶・水盤・針箱・宝石箱・ろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口・靴飾り・コンパクト及び財布,貴金属製灰皿,その他の貴金属製喫煙用具,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,置き時計,懐中時計,腕時計,その他の時計,指輪,ブレスレット,イヤリング,ネックレス,ペンダント,その他の身飾品(カフスボタンを除く。),カフスボタン,キーホルダー」を指定商品として、同13年3月9日に設定登録されたものであり、引用各商標の商標権はそれぞれ有効に存続しているものである。
(1)本願商標の指定役務については、前記1の限定の通報により、引用商標1の指定役務と同一又は類似の役務がすべて削除された結果、引用商標1の指定役務と抵触しないものとなった。
(2)本願商標の指定商品中、第14類「Precious metals and their alloys and goods made of these materials or coated therewith included in this class,except for nutcrackers,pepper pots,sugar bowls,salt shakers,egg cups,napkin rings,trays,toothpick holders,shoe ornaments and any other goods similar thereto all made of precious metals;(仮訳:貴金属及びその合金並びに貴金属製品又はそれらを被覆した製品であって本類に属するもの《くるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振り出し容器・卵立て・ナプキンリング・盆・楊枝入れ・靴飾り及びこれらに類似するものを除く。》)」は、貴金属及びその合金並びに貴金属製品又はそれらを被覆した製品であって、「貴金属」として取引され、又は「貴金属を材料とする宝飾品」等として製造、販売される商品である。
他方、引用商標2の指定商品中「日よけ」及び引用商標3の指定商品中、第24類「織物製いすカバー,織物製ブラインド,カーテン,テーブル掛け,どん帳」は、主に織物製又は布製の商品であるところ、これらの「織物又は布製品」と本願商標の指定商品中「Precious metals and their alloys and goods made of these materials or coated therewith.(仮訳:貴金属及びその合金並びに貴金属製品又はそれらを被覆した製品)」とは、その材質を明確に異にする商品であって、たとえ、その用途等において近接する場合があるとしても、生産者、取引系統等において大きく相違する商品といえるものである。
そうとすれば、本願商標の指定商品と、引用商標2及び引用商標3の指定商品とは、取引の実情に照らし、非類似の商品であると認められる。
(3)本願商標は、別掲1に示すとおり、黒塗りした菱形図形の各隅に、各先端部分が接近するように四稜星のごとき星形図を白抜きしてなる図形と、当該図形の下に「DTC」の文字を配した構成よりなるものである。
そして、その構成中、「DTC」の文字部分は、独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められ、これより生ずる「ディーティーシー」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
他方、引用商標4は、「DTC TRADESUITE」の文字を表してなるものであるところ、構成各文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさの文字をもって外観上まとまりよく構成されており、構成文字より生ずる「ディーティーシートレードスイート」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
また、引用商標5は、「DTC TRADESUITE」の文字と「MAKING INNOVATION WORK」の文字を上下二段に表してなるものであるところ、その構成態様に照らし、上段の「DTC TRADESUITE」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も少なくないといえるものであり、当該文字より「ディーティーシートレードスイート」の称呼をも生ずると認められる。
そこで、本願商標から生ずる「ディーティーシー」の称呼と引用商標4及び引用商標5から生ずる「ディーティーシートレードスイート」の称呼について比較すると、両者は、前半の「ディーティーシー」の称呼を共通にするものの、後半の「トレードスイート」の音の有無という明確な差異を有するものであるから、それぞれ一連に称呼しても、互いに聴き誤るおそれはなく、相紛れることはないものと判断するのが相当であり、他に、本願商標と前記2件の引用商標とが類似とみるべき格別の理由も見いだせない。
(4)本願商標は、その構成態様より、黒塗りした菱形図形の各隅に、各先端部分が接近するように四稜星のごとき星形図を白抜きしてなる図形部分が、独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得ると認められるものである。
他方、引用商標6は、別掲2に示すとおり、タブレット様の立体的形状の正面部分の四隅からそれぞれ辺の内側に向け、円弧を描いてなるものと認め得るものである。
ところで、立体商標の類否は、観る方向によって視覚に映る姿が異なるという立体商標の特殊性を考慮し、原則として、それを特定の方向から観た場合に視覚に映る姿を表示する平面商標と外観において類似するか否かを検討すべきものである。
これを本件についてみるに、引用商標は、タブレット様の立体的形状を斜めから観た姿を表示してなるものであるが、表示されていない面の構成態様がどのような形状であるか、必ずしも明確とはいえないものの、その正面部分は、正方形に近い四辺形を基調としてなるものであって、そして、各々の四隅から描いた円弧を稜線とする凸面を形成してなるもののごとく認識させるものである。
しかして、これを正面から観た場合、円弧及び円弧によって表された凸面部分は、円弧と各辺との間が塗りつぶされていないことも相俟って、四辺形よりなるその全体の構成図形中に埋没し、これに接する者に、さして強い印象を与えるとはいえないものと認められる。
他方、本願商標の図形部分は、菱形を基調としてなるものの、各々の四隅から描かれた円弧と各辺の間が黒く塗りつぶされていることから、中央に描きだされた四稜星のごとき星形図形に強い印象を受けるものと認められる。
そうとすれば、本願商標の図形部分と引用商標とは、たとえ、四辺形をもとにして、それぞれの辺から内側に円弧を描いてなる構成に共通点があるとしても、現実に表示されている外観においては、明らかに別異の印象を与えるものであって、本願商標と引用商標を対比して観察した場合のみならず、時と処を異にして離隔的に観察した場合においても明確に区別し得るものというのが相当である。
(5)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。