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クイックカードの識別性

審判番号
平成10年異議第92217号
審判種別
異議

本文で言及されている区分

結論テキスト

登録第4175779号商標の指定役務中「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算」についての登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4175779号商標(以下、「本件商標」という。)は、「QUICK CARD」の欧文字と「クイックカード」の片仮名文字とを二段に左横書きしてなり、平成9年2月7日に登録出願され、役務の区分第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有緬証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介」を指定役務として、平成10年8月7日に設定の登録がなされたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件商標は、その指定役務中「預金の受入れ,資金の貸付け,内国為替取引」について使用した場合、その役務の普通名称、略称及び俗称を、また、その役務の提供の用に供する物、効能若しくは提供の方法を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認められ、さらに、本件商標は、上記役務について慣用商標として使用されているものであり、かつ、上記以外の「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算」に使用した場合、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるといわなければならないから、商標法第3条第1項第1号、同第2号、同第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「QUICK CARD」と「クイックカード」の文字を二段に書してなるところ、登録異議申立人の提出に係る甲各号証によれば「クイックカード」の語は、「現金自動入出機用カード」を指称する語として普通に使用されていることが認められる。

そうとすれば、本件商標は、「QUICK CARD」「クイックカード」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるにすぎないものであるから、これをその指定役務中「現金自動入出機用カードを利用して行う預金の受入れ,資金の貸付、内国為替取引」に使用した場合、前述した事情から、これに接する取引者・需要者は本件商標をその役務の質、役務の用に供する物を表示したものと認識するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならず、また、上記役務以外の「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算」について使用した場合には、その役務の質について誤認を生ずるおそれがあるものというべきである。

ところで、商標権者は、意見書において、「『資金の貸付け』及び『内国為替取引』について『クイックカード』が用いられている事実がある以上、これらの役務に関して本件商標を使用したとしても、その役務の質の誤認を生じさせるおそれはないものであるから、これらの役務との関係では商標法第4条第1項第16号に該当しない。」旨述べているが、「現金自動引出カードを利用して行う資金の貸付け及び内国為替取引」についても上記認定のとおりである。

したがって、本件商標の指定役務中「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算」についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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