Trademark Appeal Case
称呼類似性の判断基準
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90032(T2005−90032/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4811654号商標(以下「本件商標」という。)は、「Dormir ドルミール」の文字を横書き(欧文字と片仮名文字間は片仮名文字3文字分程度空白有り)してなり、平成16年3月3日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、同年10月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人の引用する登録商標は、以下の3件(以下、併せて「引用商標」という。)である。
ア 登録第542980号商標は、「DORMEUIL」の文字を横書きしてなり、昭和33年12月4日に登録出願、昭和34年10月7日に設定登録されたものである。指定商品については、平成13年8月22日、第25類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。
イ 登録第1818247号商標は、「DORMEUIL」の文字を横書きしてなり、昭和57年10月19日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和60年11月29日に設定登録されたものである。
ウ 登録第2299409号商標は、「DORMEUIL」の文字を横書きしてなり、昭和61年10月20日に登録出願、平成3年1月31日に設定登録されたものである。指定商品については、平成14年9月18日、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、「ドルミール」の称呼のほか、「Dormir」の欧文字部分から「ドーミル」の称呼をも生じる。引用商標は、「ドーメル」の称呼を生じるものである。
「ドーミル」と「ドーメル」は、第2音「ミ」「メ」しか差異がない。該差異音は、50音表の同行に属し、両唇を密閉した有声の気息を鼻腔に通じて発する鼻子音[m]に、調音位置が近似した[i][e]を結合したものであり、互いに近似した弱音である。
該差異音が互いに近似した弱音であり、比較的聴別され難い中間に位置すること、かつ、引用商標が「ドーメル」の称呼で我が国に親しまれている著名な商標であることを考慮すると、「ドーミル」を「ドーメル」と聞き間違える可能性は極めて高く、称呼類似である。
本件商標を被服に使用すると、需要者・取引者が、「ドーメル」の称呼で親しまれている著名な引用商標の権利者(異議申立人)の関連商品であると誤認混同が生ずること明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同11号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
本件商標は、「Dormir」の欧文字と「ドルミール」の片仮名文字とを横一列に、「Dormir ドルミール」と表す構成態様からなるものであるところ、平仮名文字「ドルミール」が欧文字「Dormir」の表音として無理なく自然なものと看取されるとみるのが相当であるから、片仮名文字から生ずる「ドルミール」の称呼をもって取引に資されるものというのが相当である。したがって、本件商標からは単に「ドルミール」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、その構成文字から「ドーメル」の称呼を生ずるものである。
しかして、「ドルミール」と「ドーメル」の両称呼を対比すると、第1音「ド」と末尾音「ル」を同じにするとはいえ、第2音以下中間の「ルミー」と「ーメ」において明らかな差異を有するものであるから、これらを一連に称呼しても、全体の音感が異なり、明確に区別し得るものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、外観、観念の上で相紛れるおそれがあるとは認められない。
してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、引用商標に類似するものとはいえない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同11号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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