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Trademark Appeal Case

店舗名表示と商標使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30756号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

商標法第50条の規定により、登録第2477102号商標の登録は、取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2477102号商標(以下「本件商標」という。)は、「LITTLEMERMAID」文字と「リトルマーメイド」の文字とを二段に併記きしてなり、昭和62年9月28日に登録出願、第20類「家具、建具、屋外装置品、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成4年11月30日に設定の登録がなされたものである。

2 請求人の主張

(1)請求の趣旨

請求人は、結論同旨の審決を求める、と申立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。

(2)請求の理由

被請求人は、本件商標を、そのいずれの指定商品についても継続して3年以上日本国内において使用をしていない。

また、本件商標について専用使用権者は存在せず(甲第1号証)また通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。

したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品につき使用されていないものである。

よって、請求人は、商標法第50条第1項の規定に基づき、本件審判につき請求の趣旨通りの審決を求める次第である。

(3)被請求人の答弁に対する弁駁

被請求人提出の乙第2号証及び同第3号証によれば、筆記体で書かれた「Little Mermaid」の文字が同看板の表裏に大きく表示され、また左右側面に3つ連続して表示されている。

しかして、上記「スタンド看板」は、被請求人のフランチャイジーであるパン小売店舗の看板であり、この「Little Mermaid」の文字は、店舗の名称を表示したものである。

このことは、答弁書第2頁3、4行において「ここで、各『リトルマーメイド』店等の店舗において、店舗の外にいわゆるスタンド看板を掲げています。店舗の宣伝のためです」と述べていることからも明らかである。

上記の通り、被請求人の主張に係る「スタンド看板」は、店舗名の表示であり、そこに表示された「Little Mermaid」の文字が商品としての「スタンド看板」の商標でないことは明白である。

この法理は、すでに古典的な判例である巨峰事件(福岡地裁飯塚支部昭和46年9月17日判決、無体集3巻2号317頁、甲第2号証)において明らかにされているとおりである。

すなわち、同判決は「巨峰」種の葡萄の入った段ボール箱に大きく表示された「巨峰」の標章は、その客観的機能からみても、製造者の主観的意図からみても、内容物たる巨峰ぶどうの表示であり、包装用容器たる段ボール箱についての使用ではない旨判示された。

本件の場合もこれと実質的に同一であり、本件「スタンド看板」に表示された「Little Mermaid」の標章は、その客観的機能からみても、使用者の主観的意図からみても、パン小売店の店名表示であり、屋外装置品たる「スタンド看板」についての使用ではないことが明らかである。

以上のとおり、本件商標は、商品たる「スタンド看板」に使用されているものではなく、また、他に本件商標がその指定商品に使用されたことを立証する証拠は何ら提出されていない。

つまり、被請求人は、本件商標がその指定商品に使用されたとの事実を証明していない。

3 被請求人の主張

(1)被請求人の答弁の趣旨

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない」旨の審決を求める、と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至同第7号証を提出している。

(2)答弁の理由

被請求人たる商標権者(株式会社タカキベーカリー)は、「リトルマーメイド」と称呼されているフランチャイズペイストリーチェーン店等を全国的に展開し、現在(平成10年9月30日)725店舗となっている(乙第1号証)。

そして、これらの店舗は、被請求人あるいは子会社株式会社アンデルセンからパン、ペイストリー製品の原材料等を継続的に購入していると共に、店舗を運営するに際し使用する各種の物品を継続的に購入している。

そして、これらの店舗のオーナーは、被請求人或いは株式会社アンデルセンとは全く異なっており、別人のパン小売店舗として位置づけられる。

ここで、各「リトルマーメイド」店等の店舗においては、店舗の外にいわゆるスタンド看板を掲げている。店舗の宣伝のためである。

そして、このスタンド看板については被請求人あるいは株式会社アンデルセンから各「リトルマーメイド」店へ販売されている。

尚、株式会社アンデルセンは本件商標の商標権につき通常使用権を許諾されている。

乙第2号証は、一対のスタンド看板を包装して販売する状態を示した写真で、包装ケースには株式会社アンデルセンのハウスマークの外に本件商標「リトルマーメイド」が表記されている。

この一対のスタンド看板は乙第3号証の写真のように設置されて店舗の外におかれる。

乙第4号証は、LM国立店が1997年12月3日に前記スタンド看板を13,800円で株式会社アンデルセンから購入したことを示す売り上げ伝票の控えであり、乙第5号証は、確かに1997年12月3日にLM国立店がスタンド看板を購入したことを示す受領書の控えである。

これにより、登録商標「リトルマーメイド」が表記されたスタンド看板が販売されていることがわかる。

そして、乙第6号証は、LM国立店の店長である千葉昌男氏が乙第5号証に示す受領書の内容に相違ないことを証明している。

さらに、乙第7号証はLM国立店の店長千葉昌男氏が1997年12月にスタンド看板1個を株式会社アンデルセンから購入したことを証明している。

以上のように、被請求人たる商標権者は、当該登録商標「LITTLEMERMAID/リトルマーメイド」を指定商品「スタンド看板」に現在使用中である。

よって、被請求人の有する登録商標「LITTLEMERMAID/リトルマーメイド」(商標登録第2477102号)につき平成10年7月24日になされた「商標登録第2477102号の登録は取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」との取消審判は、理由がないとの棄却審決を求める。

4 当審の判断

被請求人及び本件商標の通常使用権者は、本件商標をその指定商品中の「スタンド看板」について使用しているとして提出した証拠を徴するに、乙第3号証にみられる内部に電灯を備えたスタンド看板として使用される一対の「スタンド看板用板」に「LM」の文字を大きく表し、[Little Mermaid」の文字をその上に重ねるように表した看板用板を包装する段ボール紙に「リトルマーメイド」の文字を表示した貼紙が付されていることが乙第2号証より認められる。

しかして、当該看板用板は、被請求人及び通常使用権者に係る「リトルマーメイド」のフランチャイジーが「LittleMermaid」加盟店であることを表示するため店頭等に備えるスタンド看板用の板であって、その包装に用いられる段ボール紙に貼付された「リトルマーメイド」の貼紙は、「LM」「Little Mermaid」の文字を表示した看板用板が包装されていることを表示するためのものでその包装されているものの内容を表すものであって、商品「看板」、「看板用板」についての自他商品の識別標識としての機能を果たす商標、としての使用とは認められないものというべきである。

そして、その他の証拠は、上記の「スタンド看板用板」について、フランチャイジー「LM国立店」への「スタンド看板(面のみ)」のアンデルセンつくばセンターの97年12月3日の売上伝票、スタンド看板受領書(アンデルセン秦野工場)、スタンド看板を購入したことの証明書(LM国立店店長)であって、本件商標がその指定商品中の「スタンド看板」、「スタンド看板用板」について商標として使用されていることを立証するものとは認められないものである。

その他、本件商標をその指定商品について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたことについて、被請求人は、何ら立証するところがない。

してみれば、被請求人及び通常使用権者は、本件商標を取消請求に係る指定商品について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していなかったものであり、又、使用していないことについての正当な理由もないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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