結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2004−90512(T2004−90512/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4774171号商標(以下「本件商標」という。)は、「WAVY」の欧文字を標準文字により横書きしてなり、平成15年7月23日に登録出願され、第3類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同16年5月28日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
当審は、平成17年6月24日付けで、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、指定商品中「頭髪用化粧品」について取り消すべきものと認める旨通知した。その要旨は次のとおりである。
申立人の提出に係る甲第2号証によれば、「WAVY」の文字(語)は、「ウェーブのかかった、波状の」等の意味を有する語であり、「wavy hair」(ウェーブのかかった髪)、「wavy perm」(ウェーブしているパーマ)の如く使用されている事実が認められる。
さらに、甲第2号証によれば、「Wavy」(ウェービー)の文字(語)は、本件商標の指定商品中、例えば、ウェーブヘアー用の髪油、ウェーブヘアー用のヘアームース(スタイリングムース)、ウェーブヘアー用のヘアーローション等の頭髪用化粧品について、「髪にしっとりとうるおいをあたえて、クセ毛のようにゆるやかでふんわりしたウェーブ」に仕上げる効能を表示するために、「Wavy foram」「ゆるやかウェービーフォーム」「くっきりウェービーフォーム」「ウェービークリーム」「ウェービーヘアフォーム」等の如く普通一般に使用されている事実も認められる。
そうしてみると、本件商標をその指定商品中「ウェーブヘアー用の頭髪用化粧品」に使用する場合は、「髪にしっとりとうるおいをあたえて、クセ毛のようにゆるやかでふんわりしたウェーブに仕上げる頭髪用化粧品」を認識、理解するに止まるものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標「WAVY」をその指定商品中、「ウェーブヘアー用の頭髪用化粧品」に使用するときは、該商品の効能、品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。
また、本件商標をその指定商品中、「ウェーブヘアー用の頭髪用化粧品」以外の「頭髪用化粧品」に使用するときは、恰も該商品が前記した商品であるかの如く、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の指定商品中「頭髪用化粧品」については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
(1)英語の「WAVY」は「ウェーブのかかった、波状の」等の意味合いを有するかもしれないが、だからといって、本件商標「WAVY」が直ちに商品の品質等表示にあたるということはできない。
(2)甲第2号証に挙げられている実際の使用例は、「ゆるやかウェービーフォーム」「ゆるやかウェービーヘアフォーム」「くっきりウェービーフォーム」・・・・「ヘアスタイリングウェービー」「ヘアフォーム(ウェービー)」「ウェービーモイスト」「ウェットウェービー」であり、これらは「頭髪用化粧品」を連想させる様な言葉との結合において「ウェービー」が使用されており、フレーズ全体としてある種の商品の品質なり効能なりを表しているものであって、「ウェービー」単独での使用例ではない。
また、「ウェービー ポップ」「ロマンチックウェービー」は「頭髪」とは無関係な語との結合であることから、フレーズ全体として特定の品質を表すものとはいえず、その全体でひとまとまりの造語を形成しているとみえるので、ここでの「ウェービー」は多分に商標的なものといえる。
このように、「ウェービー」の語が指定商品と何らかの関係を有する他の語と結合することにより、そのフレーズ全体として「頭髪用化粧品」の品質や効能を想起させることはあるかもしれないが、「ウェービー」単独では意味が漠然としており、また、これ単独の使用例というのも殆ど存在しないのであるから、本件商標が直接商品の品質等を表示するものであるとはいえない。
(3)本件商標は、英文字「WAVY」であり使用例に挙げられる片仮名文字「ウェービー」とは一線を画すものである。一般的な英単語の理解を示す基準として中学卒業程度ということがいわれるが、「WAVY」は決して中学生レベルで学習する語ではないため、「WAVY」だけ示されても、商品の品質等表示と直感されることはなく、純粋な商標として受け止められる。
(4)「頭髪用化粧品」の分野において、「WAVY」「ウェイービー」「ウェービー」を含む商標の登録例が存在し、その指定商品について「髪にしっとりとうるおいをあたえて、クセ毛のようにゆるやかでふんわりしたウェーブに仕上げる頭髪用化粧品」に限定されることなく登録されている。
(5)以上のとおり、本件商標は、指定商品中の「頭髪用化粧品」について自他商品の識別力を有するものであって、商標法第3条第1項第3号に該当せず、特定の品質を直感させるものではないため、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないから、同法第4条第1項第16号に該当するものではない。
本件商標の指定商品中「頭髪用化粧品」の登録は、上述した取消理由により商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたと認められる。
しかしながら、商標権者は、前記4の意見書のとおり述べているのでこの点について判断する。
本件商標は、「ウェーブのかかった、波状」の意味を有する英語であり、仮にこれが親しまれた英語と言い得ず、また、本件指定商品中の「頭髪用化粧品」との関係では、たとえ「WAVY」あるいは「ウェービー」の語が単独で使用されていなくとも、これらの語が「ウェーブヘアー用」の商品であることを表す語として多数使用されていることは申立人提出の甲第2号証のとおりであり、取引者、需要者をして前記取消理由に示すとおり、商品の効能、品質を表示するにすぎないと容易に理解、認識されるものであるとみるのが相当である。
また、商標権者が「ウェーブに仕上げる頭髪用化粧品」に限定されることなく登録されているとしている登録例は、その構成文字等において、本件商標とは事案を異にし、それらの審査例に拘束されることなく個別具体的に判断されるべきものであるから、この点についての商標権者の主張は採用できない。
したがって、本件商標の指定商品中結論掲記の商品についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項により取り消すべきものである。
その余の商品についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものとはいえないから、商標法第43条の3第4項により維持するものとする。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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