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Trademark Appeal Case

著名商標と結合商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年異議第92314号
審判種別異議
結論other

結論テキスト

登録第4170465号商標の登録を取消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4170465号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成8年9月3日に商標登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、平成10年7月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

大正14年1月19日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第21類「時計並其各部及附属品」を指定商品として、大正14年12月2日に設定登録されている登録第175840号商標、昭和13年3月19日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第21類「時計並其ノ各部及附属品」を指定商品として、昭和13年12月7日に設定登録されている登録第309572号商標、昭和59年3月12日に登録出願され、第23類「時計、眼鏡、これらの部品および附属品」を指定商品として、昭和62年11月20日に設定登録されている登録第1997405号商標、昭和57年7月2日に登録出願され、第11類「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和61年1月24日に設定登録されている登録第1836401号商標及び昭和59年3月8日に登録出願され、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、昭和61年9月29日に設定登録されている登録第1895381号商標は、申立人の業務に係る商品「時計、眼鏡、宝飾品、情報関連機器(コンピューター、プリンター)」等を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 本件商標に対する取消理由

本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標の登録を取り消すべきであるとして商標権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

<取消理由>

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の提出に係る甲号各証によれば、申立人の使用に係る「SEIKO」或いは「セイコー」の商標は、申立人の業務に係る「時計類、眼鏡、情報関連機器(コンピューター、プリンター)」等の商標として本件商標の商標登録出願前から取引者・需要者の間において広く知られていたものであることを認めることができる。

しかして、本件商標は、「SEIKO/セイコー」と「SNOWMAN/スノーマン」の文字との組合わせたものと認識されるものであって、これらを組み合わせることにより全体として特定の意味合いを看取させるような観念上の一体性も認められないものである。

そうとすれば、本件商標の指定商品に含まれている「印刷用紙」と申立人の業務に係る「プリンター、ロールペーパー」等は極めて密接な関連を有する商品であるばかりでなく、申立人は、スポーツ・レジャー用品から不動産業まで事業の多角化やライセンス事業を行っていることが認められるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者は、申立人の使用に係る著名な商標である「SEIKO/セイコー」の文字に注意を惹かれ、申立人又は申立人と何等かの関連を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

本件商標は、「SEIKO SNOWMAN」と「セイコースノーマン」を併記してなるものであり、「SNOWMAN」自体は、商標権者のハウスマークとして旧旧第51類、旧第25類で登録第796673号を始めとして、その連合商標関係にあった合計18件の登録商標を所有し、また商標権者は輸出を主体とする法人であることから、世界中の71ヶ国でその商標権を取得している。

そして、「SEIKO/セイコー」については、商標権者の称号「株式会社セイコ製作所」(登録第1644697号)の「セイコ」を一体化したものであり、「SEIKO SNOWMAN」からは「セイコ製作所のスノーマン」との観念を生じる。また、本件商標は長音を含めて10文字からなっており、さして冗長でもなく、語呂的に淀みなくなめらかに続けて称呼されるものであり、一体として上述した観念を生じることからも「SEIKO」と「SNOWMAN」とに分離して考察する必然性も見出し得ずむしろ一連一体的な商標として認識するほうが自然と考えられる。

申立人は「SEIKO」「セイコー」が著名商標であることを立証するため多数の証拠を提示しているが、著名であるのは「SEIKO」「セイコー」であって「SEIKO SNOWMAN」ではない。

また、商標権者は、「文房具類」を指定商品とする「セイコースノーマン」(登録第1770015号)を所有しており、この商標を長年に亘って筆記具等に使用しているが、未嘗って1度も申立人の商品と出所の混同を生じた事実もない。

商標権者は、文房具類特にサインペン、マーカー、フェルトペン、シャープペン等の筆記具を長年に亘って製造販売しているが、申立人の商品と密接な関係を有する「印刷用紙」等紙類について製造販売等一切行っておらず、今後も取扱う予定はない。

よって商標権者は、申立人の証拠、申立理由から判断して、出所の混同を生じるとするなら、最も近似する可能性のある指定商品の「紙類」について本件商標から取り消しを申請する。

本件商標は、「SEIKO SNPWMAN」「セイコースノーマン」と一連一体的に称呼及び観念される不可分一体商標であって、「SEIKO」と「SNOWMAN」、「セイコー」と「スノーマン」と分離して考察されるものではない。

確かに「SEIKO」「セイコー」は著名商標であるが、本件商標「SEIKO SNOWMAN」とは出所の混同を生じるおそれもない。

5 当審の判断

(1)本件商標は、「SEIKO SNOWMAN」の文字と「セイコースノーマン」の文字を二段に併記してなるものであり、該構成文字は、全体として特定の意味合いを有するものとして一般に知られ、親しまれたものとは認められないものであって、「SEIKO」、「セイコー」と「SNOWMAN」、「スーマン」の2語よりなるものとして把握、認識されるものと認められる。

そして、「SEIKO」、「セイコー」商標が本件商標の登録出願時前には申立人の業務に係る商品「時計、眼鏡、宝飾品、情報関連機器(コンピューター、プリンター)」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識され、かつ、著名になっていたことは商標権者も認めるところである。

(2)商標権者は、本件商標は商標権者のハウスマークである「SNOWMAN」と商標権者の商号中の「セイコ」を一体としたものであり、「SEIKO SNOWMAN」からは「セイコ製作所のスノーマン」の観念が生じるから、本件商標は一連一体的な商標として認識する方が自然である旨主張する。

しかしながら、職権をもって調査するも、本件商標が文房具類等に使用された場合、構成中の「SEIKO」、「セイコー」の文字から商標権者を観念或いは想起させるとすべき証左は見出し得なかったし、商標権者もこの点を立証すべき具体的な証左を提出しない。したがって、「SEIKO SNOWMAN」から「セイコ製作所のスノーマン」の観念が生じるとは判断することができない。かえって、「SEIKO」、「セイコー」商標の著名性からすれば、構成中の「SEIKO」「セイコー」の文字からは、申立人商標を想起するとみるのが自然といわなければならない。

(3)商標権者は、「セイコースノーマン」商標(登録第1770015号)を文房具について所有しており、長年使用しているが申立人の商品と出所の混同が生じた事実もない旨主張する。

しかしながら、商標権者の所有する商標は「セイコスノーマン」商標であることが認められる。しかも、本件商標は、仮名文字のみではなく、欧文字と仮名文字とを併記したものであるから、欧文字商標「SEIKO」の強い著名性からすれば、取消理由において認定したとおり本件商標は商品の誤認、混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ず、本件商標は、同法第43条の3の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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