結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2004−4253(T2004−4253/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年7月25日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同15年5月21日付け手続補正書をもって、第36類「確定拠出型年金の運用委託先事業者に関する財務の評価・分析・調査及びこれに基づく助言並びに情報の提供,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,前払式証票の発行,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,割賦購入あっせん,金融に関する評価,金融市場に関する評価,債券及びその他の有価証券に係る信用価値の評価に関する金融情報の提供,投資効果の評価,投資信託の評価に関する情報の提供,有価証券に関する評価,有価証券の評価に関する金融情報の提供,有価証券の評価及び情報の提供」と補正されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4151326号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成8年8月26日登録出願、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同10年5月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第4490998号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成11年12月15日登録出願、第36類「保険会社の財務状態についての評価・格付け及びそれらに関する情報の提供」を指定役務として、同13年7月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、別掲(1)のとおり、図形と「AAA」及びやや図案化してなる「DIR」の各文字とを組み合わせてなるものである。
ところで、金融界においては、債券等の元本、利息の支払いに係る確実性、安全性等についての様々な評価、格付けが広く行われており、その評価、格付けの度合いについて、例えば、最上位の度合いを「AAA」とし、以下、「AA」、「A」、「BBB」、「BB」、「B」、「C」、「D」等と表す手法が少なからず採択、使用されている実情がある(甲第7号証、甲第8号証、甲第9号証の1、甲第10号証、甲第11号証、甲第12号証の1、甲第12号証の2、甲第13号証ないし甲第15号証、甲第17号証、甲第18号証、甲第20号証の1及び甲第20号証の2)。
これを踏まえて、本願商標をみるに、上記補正後の本願に係る指定役務中、少なくとも「確定拠出型年金の運用委託先事業者に関する財務の評価・分析・調査及びこれに基づく助言並びに情報の提供,金融に関する評価,債券及びその他の有価証券に係る信用価値の評価に関する金融情報の提供,投資効果の評価,投資信託の評価に関する情報の提供,有価証券に関する評価,有価証券の評価に関する金融情報の提供,有価証券の評価及び情報の提供」等、前記実情に相応する評価等に関連する役務との関係において、その構成中の「AAA」の文字は、評価等の度合いを表すもの、すなわち、当該指定役務の質(内容)を表したものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標をその指定役務中、前記「確定拠出型年金の運用委託先事業者に関する財務の評価・分析・調査及びこれに基づく助言並びに情報の提供」等の役務について使用をするときは、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「AAA」の文字部分を役務の質(内容)を表したものとして理解、把握するにとどまるというべきであるから、結局、その文字部分は、該役務との関係上、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといわなければならず、その限りにおいては、本願商標は、その構成中の「DIR」の文字部分に相応する「デイアイアアル」の称呼のみを生ずるものである。
また、前記役務以外の指定役務との関係においては、該「AAA」の文字部分も独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められるから、「DIR」の文字に相応する「デイアイアアル」の称呼を生ずるほか、「AAA」の文字に相応する「エイエイエイ」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標1は、別掲(2)のとおり、横長楕円形中に「AAA」の文字を表し、その下方に、横長長方形中に「RIGOR」の文字を表したものを配してなるところ、これらが常に一体不可分のものとして看取、把握されるとする特段の事情は見出し得ず、また、その指定役務との関係において、いずれの文字部分も独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るとみるのが相当であるから、これより、それぞれの構成文字に相応する「エイエイエイ」及び「リガー」の称呼を生ずるものと認められる。
さらに、引用商標2は、別掲(3)のとおり、図形と「極めて強い保健財務力」、「STANDARD&POOR’S」(「STANDARD」の文字と「&POOR’S」の文字とは上下二段に書してなる。)及び「AAA」の各文字を組み合わせてなるところ、該「極めて強い保険財務力」及び「AAA」の文字部分は、前記金融界における評価及び格付けに関する実情に照らせば、取引者、需要者をして、役務の質(内容)を表したものと理解、把握されるにとどまるとみるのが相当であるから、結局、これらの文字部分は、指定役務との関係上、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得ず、よって、その構成中、「STANDARD&POOR’S」の文字部分に相応する「スタンダードアンドプアーズ」の称呼のみを生ずるものである。
そこで、まず、本願商標と引用商標1との類否について検討するに、本願商標は、前述のとおり、その指定役務中、前記「確定拠出型年金の運用委託先事業者に関する財務の評価・分析・調査及びこれに基づく助言並びに情報の提供」等の評価等に関連する役務について使用をするときは、「デイアイアアル」の称呼のみを生じ、それ以外の役務について使用をするときは、「デイアイアアル」の称呼を生ずるほか、「エイエイエイ」の称呼をも生ずるものであるのに対し、引用商標1は、その構成中の「AAA」及び「RIGOR」の各文字部分に相応する「エイエイエイ」及び「リガー」の称呼を生ずるものであるところ、本願商標から生ずる「デイアイアアル」の称呼と引用商標1から生ずる「エイエイエイ」又は「リガー」の称呼とは、いずれの比較においても、その各構成音及び構成音数において著しい差異を有することから、互いに聴き誤るおそれはなく、また、本願商標から生ずる「エイエイエイ」の称呼と引用商用1から生ずる「リガー」の称呼の比較においても、同様に、互いに聴き誤るおそれはないものである。
さらに、本願商標から生ずる「エイエイエイ」の称呼と引用商標1から生ずる「エイエイエイ」の称呼は同一の称呼であるものの、前記「エイエイエイ」の称呼をも生ずると認められる本願商標の指定役務と引用商標1の指定役務とは、その業種、提供の手段及び目的並びに需要者の範囲等を異にする、全く別異の役務というのが相当であるから、両者は、取引上互いに混同を生じさせるおそれがあるものとはいえず、これらは互いに類似する役務とはいえないものである。
次に、本願商標と引用商標2との類否について検討するに、本願商標から生ずる「デイアイアアル」又は「エイエイエイ」の称呼と引用商標2から生ずる「スタンダードアンドプアーズ」の称呼とは、いずれの比較においても、その各構成音及び構成音数において著しい差異を有することから、互いに聴き誤るおそれはないものである。
したがって、本願商標と引用商標1及び2とが称呼上類似するものであって、かつ、その指定役務が同一又は類似するものであるとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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