sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標不使用取消

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−30352(T2004−30352/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2709126号商標の指定商品中「おもちゃ、人形、囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類、手品用具、その類似商品、楽器、演奏用補助機蓄音機(電気蓄音機を除く)、その類似商品、演奏補助品、蓄音機、レコード」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2709126号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和63年12月1日に登録出願、「NEWLINE」の欧文字と「ニューライン」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣具、楽器、演奏用補助機蓄音機(電気蓄音機を除く)その他本類に属する商品」を指定商品として、平成7年7月31日に設定登録されたものである。

そして、本件審判の請求の登録は、同16年4月7日にされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

1.請求の理由

請求人の調査したところによると、本件商標は、商標権者である被請求人もしくは使用権者によって、その登録に係る指定商品「おもちゃ、人形、囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類、手品用具、その類似商品、楽器、演奏用補助機蓄音機(電気蓄音機を除く)、その類似商品、演奏補助品、蓄音機、レコード」について、少なくとも継続して過去3年以上に亘り使用されている事実を発見することができなかった。

また、添付した登録原簿によれば、使用権の設定登録もされていない。

よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

2.答弁に対する弁駁

乙第1号証は、上下二枚の写真からなるところ、当該写真のうち上の一枚には、本件商標は全く写っていないから、本件商標の使用を何ら証明するものではなく、下の一枚には、「ニューラインカジュアルウェア」と記載されたダンボール箱の前に被服が置かれている様子が写されているが、使用年月日を示す記載が全くないから、本件審判の予告登録前3年以内の使用を証明する資料足り得ない。また、箱の記載からは、当該商標は、商品「被服」について使用されていると理解するのが相当であり、請求人が取消しを求めている商品に「被服」は含まれていないから、本件審判の請求に係る商品への使用を証明するものでもない。

乙第2号証は、実用新案登録出願の明細書と思われるものであるが、もとより、当該書面が本件商標の使用の事実を示す証拠足り得ないのは明らかである。

乙第3号証は、朝日新聞の紹介記事のコピーであるが、当該記事中に、本件商標の使用を証明する記載はない。ここでザックとアノラック兼用の商品に使用されている商標は「パックザック」であり、「ニューライン」は会社名として使用されていることが明らかである。したがって、当該記事は、本件商標の使用を証明する資料足り得ない。しかも、記事中に述べられているザックとアノラック兼用の商品は、当該商品の有する二つの機能からみて、「かばん類」又は「運動用特殊衣服」に区分されるべき商品であって、請求に係る商品ではない。加えて、当該記事の日付が明らかになっていないから、本件商標が本件審判の予告登録前3年以内に使用されたものであることを証明するものでもない。

以上のとおりであるので、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人が本件審判の予告登録前3年以内に、日本国内において、本件商標を請求に係る指定商品に使用していたとは認められない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。

(1)本件商標は、乙第1号証に示すとおり、現在、商標権者である被請求人によって使用され、商品として主として日本国内の小売店において販売中のものである。したがって、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実が存しないものであるという請求人の主張は事実に反している。

(2)請求人の主張は、本件商標の指定商品が使用販売されていないことの指摘であるが、乙第2号証に示すごとく、被請求人の製造販売している当該商品は、一般被服とは異なる用途を目的とした特殊な商品として開発されたものであり、娯楽用具、運動用品として一般小売店にて発売され、また、市中よりもそのごとく理解されて朝日新聞(乙第3号証)他多数の新聞雑誌等マスコミにも取り上げられ紹介された話題商品となったものである。

したがって、本件登録は取り消されるべきものではない。

第4 当審の判断

商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、被請求人は、同条第2項に規定されているとおり、その取消請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その指定商品に係る商標登録の取消を免れない。

そこで、被請求人が本件商標の使用の事実を証明するものとして提出した乙各号証をみるに、乙第1号証は、2枚の写真からなるものであり、上の一枚は、商品の販売の状況を説明するためのものと認められる店内の写真であり、下の写真は、「ニューラインカジュアルウェア」と記載されたダンボール箱の前に「被服」が置かれた写真である。

乙第2号証は、考案の名称を「アノラック兼用ザック」とし、被請求人を出願人とする実用新案登録出願の明細書と認められるものであり、その考案の詳細な説明には、「通常はナップザック等の背負い袋として使用し、天候の変化(降雨等)に対応し背負い袋付アノラックとして使用しうるアノラック兼用ザックである」旨の説明がなされている。

乙第3号証は、朝日新聞のコピーであり、「ザックとアノラック兼用」の見出し文字の下に、その使用状態を示す写真が掲載されており、記事中には、「晴れ間はザック、雨が降り始めればアノラックに/帝人とスポーツウエア製造卸のニューライン(本社大阪市)は八日、ザックとアノラック兼用の『パックザック』=写真=を共同開発し、十月から発売する、と発表した。」と記載されていることを認めることができる。

以上の乙各号証によれば、乙第1号証の下の写真には、本件商標と社会通念上同一と認められる「ニューライン」の商標が使用されている事実は認められるにしても、ダンボール箱に記載されている「カジュアルウェア」の表示及び写真に写っている商品の形状からみれば、使用に係る商品は、明らかに「被服」の範疇に属する商品と認められるものである。

そうとすれば、乙第1号証に示されている商品についての使用の事実は、写真の撮影年月日が明らかでないことを別にしても、取消請求に係る商品についての使用の事実を証明するものとは認められない。

また、乙第2号証及び乙第3号証に記載されている商品は、明細書及び新聞記事の内容からみれば、「ザックとアノラック兼用」の商品というべきものであるから、この商品についても、新聞の発行年月日が明らかでないことを別にしても、取消請求に係る商品についての使用の事実を証明するものとは認められない。

この点について、被請求人は、該商品は一般被服とは異なる用途を目的とした特殊な商品として開発されたものであり、娯楽用具、運動用品として一般小売店にて発売されている旨述べている。

しかしながら、被請求人の使用に係る「ザックとアノラック兼用」の商品は、乙第2号証及び乙第3号証の記載からみれば、晴れ間はザック、雨が降り始めればアノラックになるという商品であるから、当該商品の有する二つの機能からみて、「かばん類」あるいは「運動用特殊衣服」とみることはできても、取消請求に係る「囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類、手品用具、その類似商品」の範疇に入る商品とみることは到底困難なことといわなければならない。このことは、例えば、東洋経済新報社発行「商品大辞典(昭和60年6月15日第8刷)」において、「囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類」等は、遊技娯楽用品の中でも「室内娯楽用品」の概念のもとで解説されていることからも明らかであり、被請求人の使用に係る商品と「囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類」等とは、商品の性質を全く異にするものといわなければならない。

そうとすれば、請求人が取消しを求めているのは、本件指定商品中の「おもちゃ、人形、囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類、手品用具、その類似商品、楽器、演奏用補助機蓄音機(電気蓄音機を除く)、その類似商品、演奏補助品、蓄音機、レコード」であるから、該「ザックとアノラック兼用」の商品が「運動用特殊衣服」の範疇に入る商品であるとしても、「運動用特殊衣服」を含む運動具は取消請求の対象とはなっておらず、また、該商品が「囲碁用具、将棋用具、骨ぱい類、手品用具、その類似商品」の範疇に入る商品でないことは上記したとおりであるから、結局、被請求人の提出に係る乙各号証をもってしては、取消請求に係る商品についての使用の事実を証明したものとは認められない。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録(平成16年4月7日)前3年以内に日本国内において、被請求人により、その請求に係る指定商品について使用されていなかったものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中、結論掲記の指定商品について取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。