結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−31406(T2004−31406/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2186581号商標(以下、「本件商標」という。)は、「NALDEC」と「ナルデック」の文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和62年10月7日に登録出願、第9類「機械要素、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成元年11月28日に設定登録され、同11年8月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。
本件商標は、その指定商品中「金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,業務用テレビゲーム機,これらに類似する商品」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(1)本件の被請求人は、広島県安芸郡府中町新地3番1号ナルデック株式会社であり、答弁書記載の被請求人は、神奈川県横浜市都筑区北山田4丁目25番2号ビステオン・ジャパン株式会社であり、答弁書記載の被請求人は本件の被請求人に該当しない。
なお、乙第3号証は答弁書記載の被請求人が提出した表示変更登録申請書にすぎず、答弁書記載の被請求人が本件商標の商標権者であることは真偽不明である。
したがって、答弁書は、商標法第50条に規定された被請求人の証明に該当しない。
(2)被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品に包含されている「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」及び「機械要素」に使用していると主張するが、いずれであるか不明であり、また、これらは本件に係る指定商品についての使用に該当しない。
(3)被請求人は、乙第4号証により、本件商標と実質的同一の商標を自動車に搭載する多数の機器に付して使用していると主張する。
しかしながら、乙第4号証の作成者、日付は不明であり、また、乙第4号証は、商標権者または使用権者の本件商標の使用を証明するものではない。
(4)被請求人は、乙第5号証により、部品番号「BG1N−46−AT0」の部品をマツダ株式会社に納品していると主張する。
しかしながら、乙第5号証の取引先は「ビステオンジャパンK.K.ヒロシマ」であり、本件の被請求人でもなく、答弁書記載の被請求人とも一致しない。したがって、乙第5号証は、商標権者又は使用権者の本件商標の使用を証明するものではない。
(5)被請求人は、乙第6号証により、製品に本件商標がスタンプ印刷されていると主張する。
しかしながら、まず、乙第6号証の写真符号Vに写されている部品番号は「SLA31418−40、BG1N、4K18」であり、乙第5号証において主張する部品番号「BG1N−46−AT0」と矛盾する。
次に、乙第6号証の撮影場所は、「京三電機(株)第1工場内」とされており、乙第5号証により納品していると主張する「マツダ株式会社」と矛盾する。
さらに、乙第6号証に、「Naldec」がスタンプ印刷されていると主張するが、いずれの写真を見ても、そのようなスタンプ印刷は見えず、写真符号Vに写されている最下段の文字列と思わしきものは判読できない。
したがって、乙第6号証は、製品に本件商標がスタンプ印刷されていることを示すものとは認められない。
さらに、乙第6号証の撮影日は、2004年12月9日とされており、本件審判の請求の登録後であり、請求の登録前3年以内の使用の証明にも該当しない。
(6)被請求人は、乙第6号証の商品は「シフトロックアクチュエータ」であると主張するが、証拠はなく不明である。
また、「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」に相当すると主張するが、いずれであるか不明である。
(7)被請求人は、乙第7号証により、住友電気工業株式会社及び住友電工ブレーキシステムズ株式会社に納品していると主張する。
しかしながら、いずれに納品したのか不明である。
また、乙第7号証の宛先は、「ビステオンアジアパシフィック(株)」であり、本件の被請求人でもなく、答弁書記載の被請求人でもない。したがって、乙第7号証は、商標権者又は使用権者の本件商標の使用を証明するものではない。
(8)被請求人は、乙第9号証により、商品に「Naldec」が付されていると主張する。
しかしながら、乙第9号証の撮影場所は、「ビステオン・ジャパン(株)広島工場内」とされており、乙第7号証により納品していると主張する「住友電気工業株式会社及び住友電工ブレーキシステムズ株式会社」と矛盾する。
したがって、乙第9号証は、商品に本件商標が付されていることを示すものとは認められない。
なお、乙第9号証の撮影日は、2004年12月8日とされており、本件審判の請求の登録後であり、請求の登録前3年以内の使用の証明にも該当しない。
(9)被請求人は、乙第8号証により、製品説明書写真2の商品は、車輪のロックを防止する機能を有するものであり、「機械要素」に相当すると主張する。
しかしながら、乙第8号証の写真符号Pに表された部品番号は、 「MD 2 8L18B 2 436 0032」であり、乙第7号証の品番「436−0807 MD2」、乙第9号証の写真符号Qに表された部品番号「MD2 4F02A−2 436−0807」と矛盾し、商品の機能は不明である。また、乙第8号証から商品の機能が如何にして分かるのか不明である。
さらに、答弁書の被請求人は、同日付けにて提出した取消2004−31408に対する審判事件答弁書において、同一の証拠に基づき、同一の商品を「測定機械器具」に相当すると主張し、本件の答弁理由の主張と矛盾する。
したがって、答弁理由において主張する商品は不明である。
なお、乙第8号証の撮影日は、2004年12月8日とされており、本件審判の請求の登録後であり、請求の登録前3年以内の使用の証明にも該当しない。
(10)各乙号証によって明らかなとおり、本件商標は、商標権者によって請求に係る指定商品中の「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」及び「機械要素」について、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていることが証明されているものである、と主張するが、上述したように、乙各号証はいずれも、商標法第50条に規定された被請求人の証明に該当しない。
なお、乙第3号証が特許庁に提出されているが、本件の被請求人と、答弁書記載の被請求人は、住所および氏名のいずれもが異なり、本件商標の登録原簿における権利者の表示変更は認められるものではないと思料する。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求め、答弁の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
(1)被請求人は、本件商標と実質的に同一の商標「Naldec」を自動車に搭載する多数の機器に付して使用している(乙第4号証)。
(2)被請求人は、2004年7月7日付けの「受領日報」(乙第5号証)から明らかなように、部品番号「BG1N−46−AT0」の部品をマツダ株式会社に納品している。
「BG1N」の製品写真(乙第6証)には、部品番号「BG1N」と本件商標と実質的に同一の商標「Naldec」がスタンプ印刷されている。
この商品は、乗用車に搭載し、誤操作によるAT車の急発進防止のためにPレンジポジションにてシフトをロックし、フットブレーキを踏むことでロックを解除し、Pレンジからのポジションチェンジを可能にする「シフトロックアクチュエータ」であり、「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」に相当する。
(3)被請求人は、2004年6月4日付けの「検収結果通知票」(乙第7号証)から明らかなように、品名「MD2」の商品を住友電気工業株式会社及び住友電工ブレーキシステムズ株式会社に納品している。
この商品には、製品写真2(乙第9号証)から明らかなように、本件商標と実質的に同一の商標「Naldec」が付されている。またこの商品は、製品説明写真2(乙第8号証)に示すように、乗用車のブレーキシステムに使用し、車輪速センサーから送られる車両の回転速度を計測して、その値と車体の推定速度を比較して当該車輪のスリップを判定した時にブレーキ油圧を制御することによって車輪のロックを防止する機能を有するものであり、「機械要素」に相当する。
(4)各乙号証によって明らかなとおり、本件商標は、商標権者によって請求に係る指定商品中の「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」及び「機械要素」について、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていることが証明されているものである。
本件に係る答弁書の被請求人欄に記載された者は、「神奈川県横浜市都筑区北山田4丁目25番2号 ビステオン・ジャパン株式会社」である。そして、商標登録原簿によれば、本件商標の設定登録時の商標権者は、「広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社」であったが、平成12年10月17日に同人から「広島県安芸郡府中町新地3番1号 ナルデック株式会社」へ商標権の移転登録がされたものである。そして、前記原簿と乙第3号証とによれば、前記ナルデック株式会社がその名称をビステオン・ジャパン株式会社に変更し、住所を神奈川県横浜市都筑区北山田4丁目25番2号に変更したことが認められる。
してみれば、答弁書の被請求人欄に記載された者は、本件商標権者・被請求人であり、この点に関する請求人の主張は、採用できない
(1)本件審判は、請求の趣旨の記載によれば、本件商標の指定商品中「金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,業務用テレビゲーム機,これらに類似する商品」についての登録の取消を求めているものである。
(2)被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品に包含されている「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」及び「機械要素」に使用しているものであると主張し、乙各号証を提出した。
しかして、上記「動力機械器具」には「ボイラー」、「内燃機関」、「ジェット機関」等の動力を発生する商品が含まれ、同じく「他の機械器具で他の類に属しないもの」には文字どおり、他の類に属しない「業務用の暖冷房装置および冷凍機械器具」、「保安用機械器具」等の種々の機械器具が含まれ、同じく「機械要素」には「軸受け」、「動力伝導装置」等の商品が含まれると解される(商品区分解説 昭和55年3月31日 改訂版 社団法人発明協会発行)。
しかしながら、「動力機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの」及び「機械要素」に包含されている商品と、前記本件審判において登録の取消請求に係る指定商品「金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,業務用テレビゲーム機,これらに類似する商品」とは、その生産部門、販売部門、用途、需要者の範囲を異にする全く別異の商品といわざるを得ないものである。また、乙各号証に示された商品が、前記取消請求に係る指定商品の一に当たるものとも認められない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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