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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第90362号
審判種別異議
結論other

結論テキスト

登録第4217829号商標の登録を取消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4217829号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年9月29日に登録出願され、「iadabati」の文字を横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年12月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、昭和63年11月13日に登録出願され、別紙に表示のとおりの構成よりなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録された登録第2395181号商標(以下、「引用商標」という。)とその称呼において類似する商標であって、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであり、かつ、引用商標は本件商標の登録出願時に、商品「被服」について周知、著名である。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号及び、同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 取消理由の通知

当審において、登録異議申立の理由に基づき、概略次の取消理由を商標権者に提示した。

本件商標は、「iadabati」の文字を横書きしてなるものであるが、兵庫県神戸市在の株式会社ワールドが、引用商標をゴルフウエアを中心としてジャケット、シャツ、セーター、パンツなどの被服、シューズ,身回品に使用するとともに、雑誌及びテレビ広告を行ってきた結果、引用商標は、本件商標登録出願時前には、取引者、需要者間に広く認識されているもとなっているところ、本件商標は、「iadabati」の文字よるなるものであり、特定の語意を有するものとして一般に知られ親しまれたものとは認められないものであって、取引者・需要者に広く認識されている引用商標を構成する「adabat」と同一のアルファベット文字の綴りの左右に「i」の文字を付加したものとして把握、認識される場合が決して少なくないものであり、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、引用商標を想起し、申立人株式会社ワールド又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

4 商標権者の意見

本件商標は「adabat」の文字の左右に「i」の文字を付加したものとされているが、本件商標は、各文字が同書同大で、しかも同間隔に一連に表示されている。

文字の種類や大きさが異なったり、途中に間隔を有する等の事情があれば、当然ある部分を抽出することも考えられるが、「iadabati」という一連の構成から「adabat」の文字を抽出するのは、いかにも機械的で不自然であると考える。

このように、本件商標は「iadabati」の文字が途切れることのない一連の商標であり、称呼上も「イアダバチ」(又は「イアダバティ」)なる一連の称呼が生じるものである。

また、結合商標の一部が著名であったとしても、「構成各文字が外観上まとまりよく一体的に表現されていて、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼し得ること」や「結合商標の一部との文字部分の間に、特に間隔があるわけでなく、その書体の大きさや表示態様に区別があるわけでもない」ような結合商標は「構成全体をもって一連不可分の商標と認識し把握される」ものである。このため、本件商標は、全体をもって一連不可分の商標であり、分離して観察されることによって、「adabat」の商標との間に出所混同を生じるような商標ではない。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

5 当審の判断

商標権者は、同書、同大、同間隔に一連に表示されている本件商標より「adabat」の文字部分のみを抽出するのは機械的で不自然である旨主張しているが、登録異議申立人である「株式会社ワールド」が、自己の業務に係る「ゴルフウエア、ジャケット」等に使用している「adabat」の文字を含む商標は、わが国において著名な商標と言い得るものであり、その前後に「i」の文字を付したとしても、取引者、需要者をして、これが著名商標「adabat」の文字を含む商標であることを容易に理解させ得るものとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、引用商標を想起し、登録異議申立人である、株式会社ワールド又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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