Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−10243(T2004−10243/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「JCN」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第38類「セルラー式電話による通信,コンピュータ端末による通信,光ファイバーネットワークによる通信,電報による通信,電話による通信,コンピュータを利用したメッセージ及び映像による通信,電子掲示板による通信,電子メールによる通信,ファクシミリによる通信,メッセージの送信のための通信,無線呼出し,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,仕様の異なる通信ネットワーク間の接続の提供,テレビ会議用通信端末による通信,テレックスによる通信,インターネットその他の情報通信ネットワークへの接続の提供,インターネットを利用した電子計算機端末による通信その他の電子計算機端末による通信,データの伝送交換,その他の電気通信(放送を除く。),電気通信に関する情報の提供(放送に関するものを除く。),ファクシミリ・モデム・電話機・電気通信装置・メッセージ送信用通信機器・その他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成15年8月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、拒絶の理由に引用した 登録第4520754号商標(以下「引用商標」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成12年3月13日に登録出願、第7類「車輪止め式駐車装置,その他の機械式駐車装置,駐車場用無断駐車防止装置」、第9類「音楽データを記憶させた電子回路・磁気カード・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・光磁気ディスク,録音済みのコンパクトディスク,その他のレコード,移動体電話機,その他の電気通信機械器具,記録済みコンピュータプログラム,電子計算機,その他の電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,画像データ(動画データを含む。)を記録した電子回路・磁気カード・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・光磁気ディスク,その他の録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動駐車場管理装置,駐車場用開閉式チェーンゲート,駐車場用硬貨作動式ゲート,その他の駐車場用開閉式ゲート,駐車場用硬貨作動式車両ロック装置,その他の駐車場用車両ロック装置,家庭用テレビゲームおもちゃ」、第35類「広告,商品の販売に関する情報の提供」、第38類「インターネット・ローカルエリアネットワーク(LAN)その他の情報通信ネットワークに接続可能な電子計算機端末を貸与しこれを用いて電子計算機用データとして加工された美術作品・文学作品・音楽作品又は娯楽用コンピュータプログラムその他の電子計算機用に加工された各種コンテンツへのアクセスを媒介することを特徴とする通信,その他の電子計算機用に加工された各種コンテンツへのアクセスを媒介することを特徴とする通信,移動体電話による通信,電子計算機端末による通信,電話による通信,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,移動体電話機その他の電話機・ファクシミリ・通信用電子計算機端末その他の通信機器の貸与」、第41類「インターネット・ローカルエリアネットワーク(LAN)その他の情報通信ネットワークを介して提供する電子計算機用データとして加工される美術作品・文学作品・音楽作品又は娯楽用コンピュータプログラムその他の電子計算機用として加工される各種コンテンツの制作,放送番組の制作,サーバに固定されたゲーム用コンピュータプログラムを特定の者に使用させることにより行うゲームの提供,情報通信ネットワークを利用したゲームの提供,インターネット・ローカルエリアネットワーク(LAN)その他の情報通信ネットワークを用いてする娯楽施設の提供,その他の娯楽施設の提供,娯楽情報の提供,レクリエーション情報の提供,各種スポーツの興行に関する情報の提供,興行場の座席の手配」及び第42類「電子計算機用データとして加工された美術作品・文学作品・音楽作品又は娯楽用コンピュータプログラムその他の電子計算機用として加工された各種コンテンツを提供するためのインターネット・ローカルエリアネットワーク(LAN)その他の情報通信ネットワークの設計・作成又は保守及びこれらに関する助言,その他の情報通信ネットワークの設計・作成又は保守及びこれらに関する助言,電子計算機(記録済みコンピュータプログラムを含む。)の貸与,映像メディアの研究又は開発,マルチメディア機器の研究又は開発」を指定商品及び指定役務として、同13年11月9日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり「JCN」の欧文字を書してなるものであるから、該構成文字に相応して「ジェイシイエヌ」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じない一種の造語と認められるものである。
他方、引用商標は、その構成が後掲のとおり、図形と文字との組合せよりなるところ、かかる構成にあっては、図形部分と文字部分とが視覚上分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のものとして認識、把握しなければならない特段の事情も見いだし得ないものであるから、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
そして、引用商標の図形部分は、直ちに特定の称呼、観念を生ずるともいい得ないものであるから、引用商標に接する取引者、需要者は、見やすく読みやすい文字部分に着目し、該文字部分をもって取引にあたる場合がむしろ多いものというのが相当である。
しかして、引用商標を構成する文字部分は、異なる文字の大きさで表されているものであって、視覚上分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のものとして認識、把握しなければならない特段の事情も見いだし得ないものであるから、引用商標に接する取引者、需要者は、その上段の圧倒的顕著に表されている「JCM」の文字部分をとらえ、これより生ずる「ジェイシイエム」の称呼をもって、取引に当たる場合も決して少なくないものというのが相当である。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して「ジェイシイエムジャパンクリエイティブマスター」の称呼が生ずるほか、その上段の「JCM」の文字部分に相応して「ジェイシイエム」の称呼をも生ずるものというべきであり、該文字部分は、特定の観念を生じない一種の造語と認められるものである。
そこで、本願商標より生ずる「ジェイシイエヌ」の称呼と、引用商標より生ずる「ジェイシイエム」の称呼とを比較するに、第1音から第5音までの「ジェ」「イ」「シ」「イ」「エ」の配列音を同じくし、異なるところは語尾における「ヌ(nu)」と「ム(mu)」の音の差異のみである。
しかして、該差異音は、母音(u)を共通にする通鼻音で比較的弱い音として発音される極めて近似した音であり、比較的聴取し難い語尾に位置することから、常に明瞭に聴取し得るものとはいえないものである。
そうとすると、該差異音が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似し、かれこれ聞き誤るおそれが少なからずあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念については比較することができないことを考慮してもなお、称呼において互いに紛らわしい類似する商標と判断するのが相当であり、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務を含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標と引用商標とは非類似である旨主張しているが、出願商標と引用商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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