sokuhyo

Trademark Appeal Case

3Dの記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−15153(T2003−15153/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第9類及び第28類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成14年11月7日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同15年6月30日付け手続補正書により、第9類「映像を三次元的に再現する方式を用いた携帯電話機,映像を三次元的に再現する方式を用いた電話機,映像を三次元的に再現する方式を用いたファクシミリ,映像を三次元的に再現する方式を用いたテレビジョン受信機,映像を三次元的に再現する方式を用いた乗物用ナビゲーション装置,映像を三次元的に再現する方式を用いたデジタルスチルカメラ,映像を三次元的に再現する方式を用いたビデオカメラ,映像を三次元的に再現する方式を用いたデジタルビデオディスクプレイヤー,映像を三次元的に再現する方式を用いたデジタルビデオディスクレコーダー,その他の映像を三次元的に再現する方式を用いた映像周波機械器具,映像を三次元的に再現する方式を用いたコンピュータ,映像を三次元的に再現する方式を用いたモニター,映像を三次元的に再現する方式を用いた携帯情報端末,映像を三次元的に再現する方式を用いた液晶パネル,映像を三次元的に再現する方式を用いた家庭用テレビゲームおもちゃ,映像を三次元的に再現する方式を用いた業務用テレビゲーム機,映像を三次元的に再現する方式を用いた液晶画面付きスロットマシン」及び第28類「映像を三次元的に再現する方式を用いた携帯型液晶画面付きゲームおもちゃ,映像を三次元的に再現する方式を用いた液晶画面付きパチンコ機」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『三次元、立体映画』等を意味する『3dimension』の略語として一般に使用されている『3D』の文字を、厚みをもたせているものの普通に用いられる範囲で表してなるものであるから、これを本願指定商品中、例えば『写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ,業務用テレビゲーム機』等に使用するときは、それらの商品が、映像を三次元的に再現する方式を用いたものであるという、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲に示すとおり、やや厚みをもたせた「3D」の文字を左方に傾斜させた態様からなるところ、昨今の商取引において、需要者の注意を惹き、視覚的効果をねらう方法として、文字を装飾的に図案化するなどの表現方法は広く一般的に採用されているところである。

また、レタリング文字の使用形態の多様化が進展し、様々な技法が考案され、商品の広告、宣伝等において、文字を立体風にみせる手法等も見受けられるところ、本願商標は「3」と「D」を基にし、投影的にやや立体感をもたせて表現されてはいるものの、「3D」の文字にやや立体的な装飾を付加したものと無理なく看取できる構成であり、この程度の文字の装飾の方法は、いまだ普通に用いられる方法の域を脱しない程度に表してなるものというのが相当である。

そして、「3D」の文字は、「三次元、立体映画、立体効果」の意味を有するものとして一般に知られており(「朝日現代用語 知恵蔵2005」、1191頁、朝日新聞社発行)、また、本願の補正後の指定商品との関係においても、「3D」の文字は、「3D:3次元の略称。我々が生活している空間がすなわち3次元の立体空間であり、直交する3つの座標軸(いわゆる、縦/横/高さ)で表現される。コンピュータで3Dデータを表示する場合には、最終的にディスプレイという平面に投影されることになる。」(「最新パソコン用語事典」19頁、株式会社技術評論社発行)、「3D映像(立体映像):映像を3次元的に再現する方式をいう。」(「現代用語の基礎知識2005」672頁、自由国民社発行)、「3D映画:立体映画のこと。三次元映画。スリーディー映画。」(「広辞苑第5版」1118頁、株式会社岩波書店発行)等の意味合いを有するものとして使用されている事実がある。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、映像を三次元的に再現する機能を有する商品であること、すなわち、商品の機能、品質を表示したものと把握し、理解するものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は指定商品の機能、品質を普通に用いられる方法の域を脱しない程度の態様で表した標章のみからなるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。

したがって、本願商標はその指定商品について、前記1のとおり補正された結果、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはなくなったものと認められるから、商標法第4条第1項第16号に該当しないものになったとしても、上記認定のとおり、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、登録例を挙げて本願商標は登録されるべきであると主張しているが、該登録例は商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするばかりでなく、該登録例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないものであり、本願商標については前記認定を相当とするものであるから、その主張は採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。