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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90340(T2003−90340/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4654282号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4654282号商標(以下「本件商標」という。)は、「アーバンビーチ」の文字を標準文字で表してなり、平成14年7月10日登録出願、第19類「プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,セメント及びその製品,木材,石材,建具(金属製のものを除く。),無機繊維の板(石綿製のものを除く。),石こうの板」及び第20類「家具」を指定商品として、同15年3月20日設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第1363362号商標(以下「引用商標」という。)は、「アーバン」の文字と「URBAN」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和47年2月12日登録出願、第7類「建築又は構築専用材料、セメント、木材、石材、ガラス」を指定商品として、同53年12月22日設定登録、その後、昭和63年11月16日及び平成11年4月27日の二回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、指定商品については、商標登録の取消の審判があった結果、その指定商品中「金属製建築または構築専用材料」について取り消すべき旨の審決がなされ、その確定登録が同7年12月26日にされたものである。

3 登録異議の申立ての理由の要点

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は、「アーバンビーチ」の片仮名文字を普通に用いられる方法で表示したものであり、「アーバン」の文字と「ビーチ」の文字とを結合したものと認められる。

そして、本件商標構成中、後半の「ビーチ」の文字は、英語の「beech」の表音であり、木材の一種である「ブナ、ブナ材」 の意味を有する外来語として一般に親しまれている。

また、「ビーチ」の文字は、本件商標に係る指定商品を取り扱う業界において、商品の樹種がブナであることを表示するものとして普通に使用されているものである(甲第2ないし甲第4号証)。このことは、出願人の発行するカタログ中に「ビーチは、ヨーロッパのモダン家具やインテリア部材の代表的樹種。」(甲第5号証)との記載があることからも明白である。

さらに、本件商標構成中、前半の「アーバン」は、「現代用語の基礎知識(自由国民社刊1998年)」 (甲第6号証)にあるように、「都会の」という意味を有する英語「urban」 の表音であることが広く認識されている。

してみれば、「アーバンビーチ」は「都会風のブナ(材)」という商品の品質(素材、樹種)を表すにすぎないから、本件商標を、その指定商品中「ブナ材やブナ製建具、ブナ製家具」に使用した場合には、自他商品識別標識としての機能を有さないとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

また、本件商標を、その指定商品中上記以外の商品に使用した場合には、需要者に品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第11号について

仮に、「アーバン」 が、自他商品識別標識としての機能を有するとした場合には、本件商標中、自他商品識別標識としての機能を果たすのは、「アーバン」 の文字部分というになる。

そうとすれば、「アーバン」の文字より、「アーバン」 の称呼を生ずると考えるのが相当である。

これに対し、引用商標は、片仮名文字の「アーバン」とアルファベットの「URBAN」とを上下二段に併記してなるものであるから、「アーバン」 の称呼を生ずるものである。

そうとすれば、本件商標と引用商標とは、「アーバン」の称呼を共通にする商標であり、かつ、指定商品も同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、上記1で述べたとおり、「アーバンビーチ」の文字を標準文字で表してなるものであって、これら各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、一体に表されおり、視覚上一体に把握し得る。

また、本件商標の構成全体より生ずる「アーバンビーチ」の称呼も冗長にわたるものではなく、よどみなく、一気一連に称呼し得るものである。

さらに、本件商標構成中の「アーバン」の(文字)語は、「都会の」の意味を有する語として、また、同じく「ビーチ」の(文字)語は、むしろ、「浜辺」の意味を有する語として、それぞれ、広く一般に親しまれている言葉であるから、本件商標は、全体として「都会の浜辺」程度の意味合いを看取させるものである。

そうとすると、「アーバンビーチ」の文字は、その全体をもって一体不可分の構成よりなるものと認識し、把握されるとみるのが自然であるから、本件商標は、構成文字の全体に相応して「アーバンビーチ」の称呼、「都会の浜辺」程度の意味合いの観念を生ずるものというのが相当である。

これに対し、引用商標は、上記2で述べたとおり「アーバン」の文字と「URBAN」の文字とを二段に横書きしてなるものであるところ、その構成文字の相応して「アーバン」の称呼、「都会の」の観念を生ずるものである。

してみれば、本件商標より生ずる称呼と引用商標より生ずる称呼とは、音構成及び構成音数に顕著な差異が認められ、称呼上相紛れるおそれはない。 そして、両商標は、外観においても、また、観念においても区別し得る差異を有するものである。

そうとすれば、本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。

また、申立人の挙げる審決例は、本件とは事案の異なるものであるから、申立人の主張は採用できない。

(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

「アーバン」及び「ビーチ」の2語を結合した「アーバンビーチ」語が、申立人が主張するような意味、内容を表すものとして、取引上一般的に使用されている証左はなく、本件商標が、商品の具体的な品質を直接表示するものであるということはできない。

むしろ、本件商標は、上記(1)で述べたとおり、全体として「都会の浜辺」程度の意味合いの観念を生ずるものとみるのが相当である。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならず、本件商標を、その指定商品中のいずれの商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号及び同第16号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、本件商標は商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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