Trademark Appeal Case
著名商標と混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90450(T2004−90450/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4764342号商標(以下「本件商標」という。)は、「TX−SHELL」の文字を標準文字により表してなり、平成9年9月5日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同16年4月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同10号、同11号及び同15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 取消理由の要旨
当審は、平成17年6月21日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。その要旨は次のとおりである。
登録異議申立人「シェル インターナショナル ペトロリウム カムパニー リミテッド」(以下「申立人」という。)の主張及び提出に係る証拠を総合すると、申立人は、英米の7社からなる、いわゆるメジャー(国際石油資本)の一つとして世界的に有名なロイヤル・ダッチ/シェル グループの中核企業であって、我が国において「昭和シェル石油株式会社」、「シェルケミカルズジャパン株式会社」、「シェルサービスインターナショナル株式会社」、「シェルソーラージャパン」等の多数の関連会社を有し、石油・石油製品・化学製品工業のみならず太陽電池、ITサービス事業の分野等において幅広い営業活動を長年に亘り行っており、これらの関連会社の社名の一部には「シェル」の表示が使用されると共に、これらの企業が取り扱う商品や役務について貝の図形と共に「Shell」及び「シェル」の商標が使用され、「Shell」及び「シェル」の表示は、各種の媒体を通じて行われてきた長年にわたる広範囲の宣伝広告活動、長年にわたり関連会社の社名の一部に使用されてきた結果、申立人の略称及び商標として本件商標の登録出願時及び登録査定時には既に我が国において周知著名になっていたものと認められる。
一方、本件商標は、上記(1)のとおり、「TX」の文字と「SHELL」の文字とをハイフンで結合してなるところから、視覚上、ハイフンの前後に分断して看取されるものであるばかりでなく、「TX」の文字部分は商品の型番、型式等を表示するための記号、符号として類型的に使用されるローマ字の2字の一つとして認識し理解されることも少なくないものである。そして、本件商標は全体として一連一体の親しまれた観念を有する成語を表したものということもできない。
そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「SHELL」の文字部分に強く注意を引き付けられるものというべきである。
したがって、本件商標は、申立人の名称の著名な略称を含むものであって、同人の承諾を得たものとは認められないから、商標法第4条第1項第8号に該当するものである。
また、本件商標の指定商品には、申立人が関連会社を通じて展開する太陽電池、IT関連事業に係る商品と少なからぬ関連を有する商品が含まれており、本件商標をその指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者はその構成中の「SHELL」の文字に注目して、上記周知著名となっている申立人の商標を連想、想起し、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきであるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号にも該当するものである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。
4 商標権者の意見
商標権者は、前記取消理由に対し何らの応答もしていない。
5 当審の判断
本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、商標法第4条第1項第8号及び15号に違反してされたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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