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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と著名商標

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90509(T2004−90509/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4773258号商標の指定商品中「第14類 貴金属,キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」についての商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4773258号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年8月20日に登録出願、第14類外13区分に属する商標登録原簿のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同16年5月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、自己の所有に係る登録第3324185号商標(以下「引用商標」という。)(「NAVITIMER」の文字を書してなり、平成6年4月14日に登録出願、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品(「カフスボタン」を除く),カフスボタン,宝玉及びその模造品,宝玉の原石,時計,記念カップ,記念たて」を指定商品として、同9年6月20日に設定登録)を引用し、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念上類似するものであり、その指定商品も同一又は類似するものである。

(2)申立人は、1884年創業、1915年には世界初のストップウォッチを、1952年にはクロノグラフ「NAVITIMER」を発表し、現在も多くのパイロットに愛用されている。

また、本件商標の指定商品又は指定役務中、第14類「キーホルダー」については、身につける商品、携帯する商品という点において申立人の使用する商品「時計」と関連性の認められるものであるから、引用商標に類似する本件商標を「キーホルダー」に使用した場合、取引者、需要者は、これを申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同するおそれがあるものといわなければならない。

(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 本件商標に対する取消理由

登録異議の申立てがあった結果、商標権者に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した本件商標の取消理由(平成17年5月31日付取消理由通知)は、要旨次のとおりである。

<取消理由>

(1)本件商標及び引用商標

申立人の提出した証拠によれば、次の事実が認められる。

申立人は、1884年に創業、1915年に世界初のストップウォッチの外、計測機能を有する時計の腕時計型クロノグラフを発表し、その後、航空機用の計器・航空時計にも進出し、1942年には航空分野での複雑な計算ができる時計としてベセル部に回転計算尺がついたモデル「CHRONOMAT(クロノマット)」を、1952年には、速度、上昇・下降率、燃料消費量など飛行に必要な計算ができる航法回転計算尺を組み込んだクロノグラフ「NAVITIMER(ナビタイマー)」モデルを発表した。「NAVITIMER(ナビタイマー)」は、AOPA(国際パイロット協会)の公式時計に選定され、現在も多くのパイロットに愛用されている。

我が国においては、「NAVITIMER(ナビタイマー)」モデルは、申立人の主力商品として商品カタログ、新聞、雑誌、電車中づりポスター等の媒体を通じて広告・宣伝が行われ、また、雑誌に数多く紹介され、例えば平成6年8月20日株式会社ワールドフォトプレス発行「世界の腕時計NO.9」に「世界の傑作腕時計」として紹介され、1990年株式会社研究社発行「新英和商品名辞典」に「AOPA公認の世界で唯一のパイロットウォッチ」として掲載されている。平成14年には、発売から50年に当たる新商品「ナビタイマー50周年記念モデル」、「ナビタイマー・クラシック」が発表された。

上記各事実を総合すれば、本件商標の登録出願のときには、「NAVITIMER」の文字からなる引用商標は、申立人の時計を表すものとして我が国の取引者・需要者の間に広く認識され、著名性を獲得していたものと認められる。

(2)そこで、本件商標と引用商標を対比すると、両商標の文字構成は別掲あるいは上記のとおりであり、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「ナビタイム」の称呼を、引用商標は「ナビタイマー」の称呼をそれぞれ生ずるものと認められる。

そして、本件商標より生ずる「ナビタイム」の称呼と引用商標より生ずる「ナビタイマー」の称呼とを比較すると、相違する語尾の「ム」と「マー」の音を除く語頭音から第4音までの「ナビタイ」の音が同じであり、相違する「ム」と「マー」の音にしても、子音[m]を同じくする相似た音であって、比較的弱い音として発音し聴取される語尾に位置する音であることを併せ勘案すれば、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、語調、語感が近似したものとなり、聞き誤るおそれがあるものとものと判断するのが相当である。

さらに、本件商標と引用商標とは、横長長方形図形を除けば、構成文字において語尾の「R」の文字の有無に差異を有するに止まるものである。

してみれば、本件商標は、引用商標と彼此相紛れるおそれのある類似のものと判断するのが相当である。

そして、本件商標の指定商品又は指定役務中、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」については、引用商標の指定商品と同一又は類似のものと認められる

また、本件商標の指定商品又は指定役務中、第14類「キーホルダー」については、身につける商品、携帯する商品という点において申立人の使用する商品「時計」と関連性の認められるものであるから、引用商標に類似する本件商標を「キーホルダー」に使用した場合、取引者、需要者は、これを申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同するおそれがあるものといわなければならない。

(3)したがって、本件商標は、第14類に属する引用商標の指定商品と同一又は類似の上記した商品については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、第14類に属するその余の商品「キーホルダー」については、同第15号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

本件商標権者は、上記3の取消理由の通知に対して何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本件商標の指定商品中「第14類 貴金属,キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」の登録は、上述した取消理由により商標法第4条第1項第11号及び同15号に違反してされたと認められるから、同第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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