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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼と観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−21331(T2003−21331/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲(1)のとおりの構成よりなり、第28類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年4月4日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同15年5月20日付けの手続補正書により、第28類「おもちゃ及び人形,ゲーム用具,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具」及び第35類「商品の販売に関する情報の提供,各種子供用品及び乳児用品の販売に関する指導・助言,広告,市場調査,経営の診断又は経営に関する助言,トレーディングスタンプの発行,競売の運営」に補正されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第2655711号商標(以下「引用A商標」という。)は、「COSMO」の欧文字を横書きしてなり、平成2年1月31日に登録出願、第24類「玉突き用具、遊戯用器具」を指定商品として、同6年4月28日に設定登録、同16年4月13日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第2712131号商標(以下「引用B商標」という。)は、「Eunos」、「COSMO」の各文字を二段に併記してなり、平成4年3月31日に登録出願、第24類「おもちゃ、人形、運動具」を指定商品として、同8年1月31日に設定登録されたものである。

(3)登録第3043222号商標(以下「引用C商標」という。)は、後掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年9月16日に登録出願、第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として、同7年5月31日に設定登録されたものである。

(4)登録第3095694号商標(以下「引用D商標」という。)は、「cosmo」の欧文字を横書きしてなり、平成4年9月24日に登録出願、第35類「雑誌による広告,新聞による広告,テレビジョンによる広告,ラジオによる広告,車両内における広告,看板による広告,ショーウインドーの装飾,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,複写機及びワードプロセッサの貸与」を指定役務として、同7年11月30日に設定登録されたものである。

(5)登録第3104580号商標(以下「引用E商標」という。)は、後掲(3)のとおりの構成よりなり、平成4年9月28日に登録出願、第35類「雑誌による広告の代理,新聞による広告の代理,テレビジョンによる広告の代理,ラジオによる広告の代理,車両の内外における広告の代理,アドバルーンによる広告,看板による広告,はり紙による広告,街頭および店頭における広告物の配布,商品の実演のよる広告,郵便による広告物の配布,広告文の作成,ショーウインドーの装飾,市場調査」を指定役務として、同7年12月26日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、後掲(1)のとおり、二重円輪郭内に大きな耳をした愛嬌のある漫画チックな犬の顔を描いた図形よりなり、その犬の首輪には「COSMO」の欧文字が表示されているものである。しかして、該首輪に表示された「COSMO」の欧文字部分は、図形全体から見ればその占める割合は決して大きくないものの、図形内に埋没することなく、むしろ首輪全体に明瞭かつ容易に判読可能な態様で表されているものである。そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「COSMO」の欧文字部分から生ずる「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念をもって取引にあたる場合も少なくないというのが相当である。

この点について、請求人は、「本願商標は、愛嬌良く今にもワンワンと吠えそうな人なつこく大きな耳をした漫画チックな犬の図形が、看者に強く印象づけられるものであって、犬の首輪に書かれている『COSMO』の欧文字は、その犬の名前と理解されることから、本願商標からは『宇宙、世界』といった観念を生ずることはなく、『コスモという名前の犬』あるいは『犬のコスモ』といった意味が感得されることとなる。そして、本願商標は、この愛嬌ある犬の図形に印象づけられ観念されるものであるから、その欧文字部分『COSMO』から単に『コスモ』の称呼を生ずるとは考えられず、『犬のコスモ』の観念とあいまって、『イヌノコスモ』と称呼されると見るのが自然である。」と主張する。

しかしながら、本願商標の構成中の「COSMO」の欧文字部分が、その表示箇所から見て、犬の名前を記したかのように把握・認識されるものであるとしても、そうであるならば、かえって漫画チックな犬のキャラクター名として理解されるというべきであるから、該文字部分は、前記したとおり図形全体から見ればその占める割合が大きくないからといって、これが看過されることはなく、むしろ看者をして強く印象づけられるというのが相当である。そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、親しみやすく覚えやすいそのキャラクター名をもって取引にあたる場合が多いというべきであるから、請求人の前記主張は、採用することができない。

したがって、本願商標は、その構成中の「COSMO」の欧文字部分に相応して、「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念が生ずるものである。

(2)引用商標について

(ア)引用A及びD商標

引用A及びD商標は、上記2(1)及び(4)のとおり、「COSMO」又は「cosmo」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念が生ずるものである。

(イ)引用B商標

引用B商標は、上記2(2)のとおり、「Eunos」、「COSMO」の各文字を二段に併記してなるところ、両文字は、その字体において異なる表現方法を用いているばかりでなく、これらの文字が結合して特定の観念を生ずるものとして、取引者、需要者に知られているものとも認められないものであるから、それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「COSMO」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼、観念をもって取引にあたる場合も少なくないというべきである。してみれば、引用B商標は、全体として「ユーノスコスモ」と称呼されるほか、その構成中の「COSMO」の文字部分に相応して、単に「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念をも生ずるものといわなければならない。

(ウ)引用C商標

引用C商標は、後掲(2)のとおり、「O」の欧文字を土星と思しき図形で置換した「COSMO」の文字と、その上段に円状の幾何図形を配した構成よりなるところ、かかる構成にあっては、文字部分と図形部分とが常に一体のものとしてのみ把握されるとは限らず、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。しかして、図形部分は、直ちに特定の称呼、観念を生ずるともいい得ないものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、見やすく読みやすい文字部分に着目し、該文字部分をもって取引にあたる場合が多いというべきである。してみれば、引用C商標は、その構成中の「COSMO」の欧文字部分に相応して、「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念が生ずるものである。

(エ)引用D商標

引用D商標は、後掲(3)のとおり、大きさ、形、色の異なった3つの四角形を不規則に重ねた背景図形の中央部に筆記体の大きな文字で表した「Cosmo」の欧文字と、その下段に小さな文字で表した「Cosmo Communications」の欧文字を配した構成よりなるところ、両文字は、背景図形の有無、書体並びに文字の大きさ及び彩色においても極めて異なる表現方法を用いてなるものであるから、「Cosmo」の文字部分は、「Cosmo Communications」の文字部分と視覚上分離して看取されるばかりでなく、「Cosmo」の文字部分が圧倒的顕著に表示されているために、殊更に看者の注意を引き、極めて強く印象付けられるものである。そうすると、引用D商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「Cosmo」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼、観念をもって取引にあたる場合も少なくないというべきである。してみれば、引用D商標は、その構成中の「Cosmo」の欧文字部分に相応して、「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念が生ずるものである。

(3)本願商標と引用AないしE商標の類否について

前記(1)及び(2)のとおり、本願商標と引用AないしE商標とは、「コスモ」の称呼、「宇宙、世界」の観念において共通するものである。

してみれば、本願商標と引用AないしE商標とは、外観上の差異を考慮してもなお、称呼及び観念においては共通するものであり、かつ、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用AないしE商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品又は役務を含むものである。

(4)結び

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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