Trademark Appeal Case
商標・商品の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−18307(T2003−18307/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「GLORY」の欧文字を書してなり、第9類「コインロッカー,指紋照合式コインロッカー」を指定商品として、平成13年12月27日に登録出願された商願2001−115665に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、平成15年3月31日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第642431号商標は、「GLORY」の欧文字と「光栄」の文字を二段に横書きしてなり、昭和31年8月11日登録出願、同39年5月1日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については平成16年10月13日に、第6類「金属製ちょうつがい,金属製錠前,金属製鍵,金属製表札」、第20類「金属製ロッカー」の商品に書換登録がなされ、現に権利が有効に存続しているものである。
同じく、登録第2715884号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成3年3月15日登録出願、第20類「家具、畳類、建具、屋内装置品、屋外装置品、記念カップ類、葬祭用具」を指定商品として、同8年8月30日に設定登録され、現に権利が有効に存続しているものである(以下、上記各商標をまとめて「引用商標」という。)。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、(1)本願商標は上記引用商標と商標が類似し、その指定商品も類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。(2)本願商標は、政令で定める商品区分第9類の商品を指定したものとは認められないから、商標法第6条第2項の要件を具備しない、旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本願商標の構成は前記のとおりであるから、該構成文字に相応して「グローリー」の称呼を生じるものである。
これに対し、引用登録第642431号は、上段の「GLORY」の文字から「グローリー」の称呼を生じ、また、別掲の引用登録第2715884号は、その文字部分から「グローリー」の称呼を生じるものであるから、本願商標と引用商標とは、共に「グローリー」の称呼を共通にする類似の商標と言わざるを得ない。
次に、請求人は、本願商標の指定商品「コインロッカー,指紋照合式コインロッカー」と引用商標の指定商品中「金属製ロッカー」及び「ロッカー等を含む家具」とは非類似の商品と主張しているが、以下に記載のとおり、両商品は類似の商品と言うべきである。
請求人は、本願商標の指定商品と引用商標の上記指定商品とは(イ)製造部門(生産部門)が一致しない、(ロ)販売部門が一致しない、(ハ)品質(構造・機能を含む)が一致しない、(ニ)用途が一致しない、(ホ)需要者の範囲が一致しない、として、両商標の指定商品は非類似の商品であると主張している。
しかしながら、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品中、特に「家具」の範疇に属する「金属製ロッカー、宅配ボックス等」とは、何れも、物を保管・収納するという点においてその用途等を共通にし、また、主に金属製であるから、その品質・材質等も同じくするものといえる。
さらに、たとえば「株式会社ライオン事務器」のオフィス家具・事務用品を扱う「LION2004 総合カタログ」に「コインロッカー(388、389頁)」が掲載され、また、「プラス株式会社」の商品カタログ、「PLUS2003 オフィス家具・事務用品」にも「コインロッカー(553頁)」が掲載されている。
してみれば、本願指定商品と引用商標の指定商品中、特に「家具」の範疇に属する「金属製ロッカー、宅配ボックス等」とは、その用途、材質、その生産者、販売部門、流通経路、需要者等を共通にするから類似の商品というべきである。
さらに、引用商標の指定商品中、「家具」の概念には、「金属製ロッカー、コインロッカー等」も包含されているとみるべきであるから、結局、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されているものと言わざるを得ない。
また、特許庁商標課作成の「商品及び役務の区分解説[国際分類第8版対応]」によれば、「第20類 家具及びプラスチック製品であって他の類に属しないもの・・・【解釈】「家具」家庭に置くものに限らず、事務所、商店等に置くものでも、家具的なものであれば、この概念に含まれる。したがって、「ロッカー」「商店の陳列ケース」等もこの概念に含まれる。」と記載されており、同じく「商品・サービス国際分類表(第8版)」(特許庁商標課編)においても、「Lockers」は、第20類となっている。
したがって、両商標の指定商品は、互いに類似の商品であるから、結局、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)商標法第6条第2項について
請求人は、本願指定商品「コインロッカー」は、第9類に属する商品であると主張するが、前述のとおり、「ロッカー」、「商店の陳列ケース」等は第20類「家具」に属する商品であり、たとえそれがコイン作動式であるとしても、「ロッカー」であることに本質的に変わりはない。
このことは、我が国が採用する国際分類のアルファベット順一覧表においても、たとえば、「ビリヤード台」と「硬貨作動式ビリヤード台」とは共に第28類、「洗濯機」と「硬貨作動式洗濯機」とは、共に第7類に掲載されていること等からも首肯でき、また、実務上も「精米機」と「コイン精米機」とは、共に第7類に属する商品としている。
そうとすれば、「コインロッカー」は「ロッカー」の所属する第20類「家具」に属する商品と解すべきであるから、結局、本願商標の指定商品は、商標法第6条第2項の要件を具備しないものと言わざるを得ない。
(3)したがって、両商標の指定商品は非類似であるとする請求人の主張は採用することができず、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当し、また、同法第6条第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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