1 本願商標
本願商標は,「E―皮膚」の文字(標準文字による商標)で表してなり,第44類「美容,理容,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養指導」を指定役務として,平成15年10月24日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,『E』の文字と『皮膚』の文字を『−』で連結して『E−皮膚』と書してなるところ,前半部分の『E』の文字は一般にローマ文字1文字ないし2文字よりなる標章は役務の記号,符号の一類型と認められ,それに続く,後半部分の『皮膚』の文字は普通に用いられる方法で書してなるものであるから,これを本願指定役務に使用しても,これに接する取引者・需要者は,何人の業務に係る役務であるかを認識することができず自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない商標と認められる。したがって,この商標登録出願に係る商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する 」旨認定,判断して,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,「E―皮膚」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成は,欧文字「E」と漢字「皮膚」をハイフン「―」で連結し,同じ書体,同じ大きさをもってまとまりよく一体的に表してなるものであるから,たとえ,該構成中の「E」の文字が,役務の記号,符号として使用される場合があり,「皮膚」の文字が,指定役務「美容」について,「美しい皮膚」及び「健康的な皮膚」等のようにして使用されているとしても,本願商標のかかる構成においては,これに接する需要者が,「E」の文字を記号,符号として認識し,「皮膚」の文字を役務の質(内容)を表したものとして認識するとはいい難く,むしろ,構成文字全体をもって一体不可分の,一種の造語を表したものとして理解されるものと見るのが相当である。
さらに,当審において職権をもって調査するも,本願の指定役務を取り扱う業界において,これが原審説示のような意味合いとして認識,理解され,役務の質,特性等を表示するものとして,取引上普通に使用されていると認めるに足りる資料を発見することもできなかった。
してみれば,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,該役務が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものであるとはいい難く,自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきである。
したがって,本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定の拒絶の理由は,妥当でなく,その理由をもって拒絶することはできない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。