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結論

勝訴(請求認容)

商標「IPデータバンク」の略語と普通名称の識別力(第3条第1項第6号|審判不服2004−9723(T2004−9723/J1))

審判番号
不服2004−9723(T2004−9723/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「IPデータバンク」
争点(論点)
略語と普通名称の識別力
適用条文
第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−9723(T2004−9723/J1)・不服)は、本件商標「IPデータバンク」について、商標法第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語と普通名称の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「IPデータバンク」の文字を標準文字で書してなり、第9類、第16類、第35類、第36類、第37類、第38類及び第41類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年5月9日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、平成16年1月14日付けの手続補正書により補正された結果、第9類「電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるものを含む),電子出版物を受け取りディスプレイする携帯型ディスプレイ装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,電子出版物を専有暗号化形式で記憶させた電子回路・同磁気ディスク・同磁気テープ,電子出版物を電子信号で受け取りディスプレイする携帯型コンピュータディスプレイ,電子出版物用文字・図形・映像情報を記憶させた光ディスク,写真複写機,手動計算機,電気計算機」、第16類「印刷物,写真,文房具類」、第35類「広告,技術に関する事業の経営の診断又は指導,企業の合併又は提携に関する診断又は助言,市場調査,職業のあっせん,求人情報の提供,書類の複製,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」、第36類「知的財産権の価値の評価情報と併せて提供される株式市況に関する情報の提供,企業価値の評価のための情報の収集,企業価値の評価,企業価値の評価の仲介又は取次ぎ,企業価値の評価情報の提供,知的財産権の価値の評価のための情報の収集,知的財産権の価値の評価,知的財産権の価値の評価の媒介又は取次ぎ,知的財産権の価値の評価情報の提供,知的財産権の証券化の引受けのための情報の収集,知的財産権の証券化の引受け,知的財産権の証券化の仲介又は取次ぎ,知的財産権の証券化情報の提供,知的財産権の信託の引受けのための情報の収集,知的財産権の信託の引受け,知的財産権の信託の仲介又は取次ぎ,知的財産権の信託情報の提供,知的財産権を担保とした資金の貸付けのための情報の収集,知的財産権を担保とした資金の貸付け,知的財産権を担保とした資金の貸付けの仲介又は取次ぎ,知的財産権の貸付情報の提供,知的財産権に関する投資事業組合の設立,知的財産権に関する投資事業組合の財産の管理又は運用」、第37類「事務用機械器具の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,電子応用機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守」、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,その他の電気通信(放送を除く),テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,その他の放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第41類「企業価値の評価・知的財産権の価値の評価・知的財産権の戦略立案等に関する知識の教授,図書及び記録の供覧,電子出版物の供覧,通訳,翻訳,写真の撮影,電子出版物の貸与」となったものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

本願商標は、商品・役務の記号・符号等を表すものとして一般に広く使用されている欧文字2文字の「IP」と「データベースと同義語。または、それを扱うサービスや事業。」を表す語として一般に使用されている「データバンク」の片仮名文字とを普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品及び役務であることを認識することができない商標と認める。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「IPデータバンク」の文字を一連に横書きしてなるものであるところ、原審説示のように、ローマ字の1字若しくは2字が商品又は役務の種別等を表示するための記号、符号等として普通に使用されている事実は認め得るところである。また、本願商標中の「データバンク」の文字部分は、「情報銀行、コンピューター処理した大量の情報を蓄積・保管・提供する機関」(朝日現代用語「知恵蔵」2005)を意味する語であり、コンピューターを使用した情報通信関連の分野においては、自他商品又は自他役務の識別機能を有しないものといえる。

しかしながら、一般的に、商品又は役務の種別等を表示するための記号、符号が本願商標中の「IP」のように、冒頭において使用されているという事実は、当審において職権をもって調査するも、発見することができなかった。加えて、本願商標は、全体として外観上まとまりよく構成されているばかりでなく、これより生ずると認められる「アイピーデータバンク」の称呼もさほど冗長なものとはいえず、よどみなく称呼し得る程度のものであるから、かかる構成においては、「IP」の文字部分と「データバンク」の文字部分とに分離して観察することなく、構成全体をもって、一体不可分の造語を表したと理解されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を発揮するものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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