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Trademark Appeal Case

品質表示語の結合識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第90721号
審判種別異議
結論other

結論テキスト

登録第4235795号商標の登録を取消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4235795号商標(以下「本件商標」という、)は、「ヘルシー&ライト」の文字を左横書きしてなり、平成9年6月19日に登録出願され、第29類「肉製品,加工水産物(「かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」を除く。),豆,加工野菜及び加工果実,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、平成11年1月29日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 取消理由の通知

平成11年8月9日付けで、商標権者に要旨下記の取消理由を通知した。

本件商標は、「ヘルシー&ライト」の文字を書してなり、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものであるところ、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲号各証によれば、食品業界においては、「ヘルシー(healthy)」の語は「健康によい、健康に役立つ」等の意味合いを表すものであり、また、「ライト(light)」の語は「すぐに消化する、もたれない、軽い」等の意味合いを表すものであって、いずれも食品の品質を表すものとして普通に使用されている事実を認めることができる。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、「健康に気遣った、もたれない軽い感じの食品」であることを理解・認識させるに止まるものとみるのが相当であり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

上記3の取消理由に対して、商標権者は、要旨つぎのように意見を述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。

確かに「ヘルシー」の語は、「健康によい、健康に役立つ」等の意味合いを表すかも知れない。しかし、「ライト」の語は、品質を間接的に表示するものであって、直接に表示するものではない。すなわち、申立人が提出した甲第1号証が示すように、「ライト」には、11)すぐに消化する、もたれない、軽い、の他に 12)弱い、アルコール分の少ない、13)ふんわりした、ふかふかした、の様に多様な意味、場合によっては「明るい」の意味をも生じるものであるから、ある指定商品に「ライト」の語が商標的態様で表示されている場合に一般消費者は、「ライトな食感」、「カロリーがライト」、「塩味ライト」、「焼き色がライト」などとその商品の品質について多種多様なイメージが広がるばかりで、それとなく品質をイメージしても直接一義的な品質として理解することは困難である。

以上のように、「ライト」の語は、多義語であって品質を間接的に表示するものであるが、これと他の語とを組合わせることにより確実に識別力を発揮するようになることは乙第1号証ないし乙第3号証に示す登録例によって明らかである。

因みに、品質表示として識別力の無いと判断された「ヘルシー」の語と(他の)語とを「&」の文字を用いて一連に表したものも登録されている(乙第4号証、乙第5号証)。

以上のように、本件商標は、「ヘルシー」の語と、品質を間接的に表示する多義語の「ライト」とを「&」の文字を用いて一連に表したものであるが、両語を「&」で結合することにより識別力を獲得しているものであって、その商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当するものではないから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。

5 当審の判断

本件商標は、「ヘルシー&ライト」の文字を書してなり、第29類「肉製品,加工水産物(「かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」を除く。),豆,加工野菜及び加工果実,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品とするものであるところ、申立人の提出に係る甲第1号証の「ランダムハウス英和辞典」、甲第2号証のインターネットのホームページ及び甲第3号証の「栄養改善法による栄養成分表示基準」によれば、食品業界においては、「ヘルシー(healthy)」の語は「健康によい、健康に役立つ」等の意味合いを表すものであり、また、「ライト(light)」の語は「すぐに消化する、もたれない、軽い」等の意味合いを表すものであって、いずれも食品の品質を表すものとして普通に使用されている事実を認めることができる。

そして、昨今の健康食品ブームにおいては、ダイエタリー食品が人気化しており、低カロリー・低脂肪化の傾向にあることから、あらゆる食品について「健康的」であり、「もたれない軽い感じ」の食品が好まれているところである。

しかして、本件商標は、「ヘルシー」の語と「ライト」の語とを「&」の文字を用いて一連に表したものであるが、「&」の文字を用いて二つの語を任意・並列的に表記することは、日常一般的に行われているところであり、本件商標にあっても、併記された語が持つそれぞれの記述的意味合いを認識させるにすぎないものである。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、「健康に気遣った、もたれない軽い感じの食品」であることを理解・認識させるに止まるものとみるのが相当であり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

なお、本件商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの理由により、その登録を取り消すべきものとした先の取消理由(上記3)は妥当なものであって、この点について述べる商標権者の意見は、以下の理由により、採用することができない。

(1)商標権者は、「ライト」の語は品質を間接的に表示するものであって、直接に表示するものではない旨述べているが、本件については上記認定のとおり食品業界において、「ライト(light)」の語は「すぐに消化する、もたれない、軽い」等の意味合いで、食品の品質を表すものとして普通に使用されている事実が認められるから、この点に関する商標権者の主張は採用できない。

(2)商標権者は、登録例(乙第1号証ないし乙第3号証)を示し、「ライト」の語は、多義語であって品質を間接的に表示するものであるが、これと他の語とを組合わせることにより確実に識別力を発揮するようになる旨述べている。

しかしながら、本件については上記認定のとおり本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、「健康に気遣った、もたれない軽い感じの食品」であることを理解・認識させるに止まるものとみるのが相当であるから、その登録例等とは事案を異にするものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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