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Trademark Appeal Case

原材料名と要部認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−16716(T2003−16716/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「瑞祥鹿角霊芝」の文字を横書きにしてなり、第29類「鹿角霊芝の抽出エキスおよびその加工品」を指定商品として、平成14年5月17日に登録出願、その後、指定商品については、同15年2月13日付け手続補正書により、「鹿角霊芝を主原料としたカプセル状、錠剤状、アンプル状液状の加工食品」と補正されたものである。

第2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4029344号商標(以下「引用1商標」という。)は、「瑞祥霊芝」の文字を横書きにしてなり、平成7年6月28日に登録出願、第29類「霊芝を主原料とし、粉末状にした加工食品」を指定商品として、同9年7月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第4061771号商標(以下「引用2商標」という。)は、「瑞祥霊芝」の文字を横書きにしてなり、平成7年6月28日に登録出願、第29類「霊芝エキスからなる液状の加工食品」を指定商品として、同9年10月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめて「引用各商標」という。)。

第3 当審の判断

1 本願商標及び引用各商標の指定商品は、上記第1及び第2のとおりであり、ともに、いわゆる健康食品又は栄養補助食品と称される商品というべきものと認められる。

ところで、いわゆる健康食品又は栄養補助食品として取引される商品は、いずれも、なんらかの保健効果を期待して経口摂取する製品であるが、その形状や原材料等の違いにより多種類に亘るものである。そして、その原材料のひとつとして、「霊芝(マンネンタケ)」及び「鹿角霊芝(マンネンタケ)」が普通に使用されているのが実情である。

このことは、例えば、以下にあげるインターネット情報及び新聞記事からも窺えるところである。

(1)サントリー健康食品オンラインショップ(http://www.suntry-kenko.com/)には、「鹿角霊芝」の文字を包装に表した商品が掲載され、その原材料名の欄には、「マンネンタケ(鹿角霊芝)粉末」の記載があること。

(2)健康食品ショッピング青空そら豆の鹿角霊芝商品一覧(http://www.oomichi.co.jp/soramame/rokakureisi-itiran.htm)には、「林原鹿角霊芝草」なる商品が掲載され、併せて「マンネンタケ(鹿角霊芝)を使った健康補助食品です。」との記載があること。

(3)日産化学の健康食品(http://www.nissankenko.com/)には、「日産霊芝」なる商品が掲載され、併せて「マンネンタケ(霊芝)のよく完熟した子実体(キノコ)を乾燥させ、熱水抽出し、乾燥粉末としたものを主原料としています。主原料の霊芝エキスは、1箱中に、霊芝エキス6,000mg(乾燥子実体75g相当)が入っています。・・・」との記載があること。

(4)1988年5月13日付の日刊工業新聞14頁には、「サンスター(社長金田博夫氏)は十二日、バイオ技術によって開発したサルノコシカケ科キノコである霊芝(れいし、和名まんねんたけ)を健康食品用にバルク販売すると発表した。厚生省の指導で設立された財団法人・日本健康食品協会(理事長福井忠孝氏)がこのほど霊芝加工食品規格基準を定めたのを機に本格販売するもの。・・・」との記事が掲載されたこと。

2 そこで、本願商標と引用各商標との類否について判断する。

本願商標は、「瑞祥鹿角霊芝」の文字よりなるところ、その構成中「瑞祥」の文字は「めでたいしるし」の意を有する既成の語であり(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)、また「鹿角霊芝」の文字は、前記したとおり、指定商品の取引において、商品の原材料を表す文字として使用されているものである。このことは、本願商標の指定商品「鹿角霊芝を主原料とした・・・」の記載からも明らかというべきである。

また、「瑞祥」と「鹿角霊芝」を結合した本願商標の構成文字全体が、常に不可分一体のものとしてのみ把握されるとすべき理由も見いだせない。

さらに、本願商標に接する需要者は、健康の保持や促進に効果や効能を期待できるとされる物質・成分等に少なからぬ関心を有している者といえるから、構成中「鹿角霊芝」の部分を商品の原材料を表示したものと理解するというべきである。

そうとすると、本願商標の構成中にあって自他商品の識別機能を果し得る部分は、「瑞祥」にあり、「瑞祥」の部分により商品の出所を識別する要部として把握し記憶して、これより生ずる称呼・観念をもって取引にあたる場合も決して少なくないとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、「ズイショウロッカクレイシ」の一連の称呼を生ずるほか、「ズイショウ」の称呼及び「瑞祥(めでたいしるし)」の観念をも生ずるものである。

一方、引用各商標は、「瑞祥霊芝」の文字よりなるところ、その構成中「瑞祥」の文字は、前記したとおり、「めでたいしるし」の意を有する既成の語であり(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)、また「霊芝」の文字は、前記したとおり、指定商品の取引において、商品の原材料を表す文字として使用されているものである。このことは、引用各商標の指定商品「霊芝を主原料とし・・・」及び「霊芝エキスからなる・・・」の記載からも明らかというべきであるから、自他商品の識別機能を果し得る部分は、「瑞祥」にあり、その部分に相応して「ズイショウ」の称呼及び「瑞祥(めでたいしるし)」の観念をも生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用各商標とは、「ズイショウ」の称呼及び「瑞祥(めでたいしるし)」の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは、その用途、流通経路等を共通にするものであり、類似の商品と判断されるものである。

したがって、本願商標は、引用各商標に類似する商標であり、両商標の指定商品も類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

3 請求人は、特許権の取得をしていることに加え、本願商標及び引用各商標を使用する商品が異なるものであることは明らかであるから、本願商標は登録されるべきである旨主張する。

しかしながら、「霊芝」と「鹿角霊芝」とが学術上区別され別のものであるとしても、同一の業者が、両者を原材料とした製品(健康食品等)を製造しあるいは販売することはあり得ないとはいえず、むしろ普通に行われ得るというべきである。そして、類似の商標を使用したそれぞれを原材料とする商品に接する需要者は、同一の業者の取り扱いに係る商品と認識するというのが相当であるから、前記の判断を左右する理由とはなり得ない。また、特許権の取得は「万年茸栽培方法」に関する技術思想についてのものであって、商品の出所標識に係る本件に直接的な影響を与えることとはなり得ないというべきである。したがって、請求人の主張は採用し得ない。

4 以上のとおり、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は妥当であるから、原査定を取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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