Trademark Appeal Case
ホームテックの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−6998(T2005−6998/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ホームテック」の文字(標準文字による。)を書してなり、第2類「塗料」及び第37類「建設工事」を指定商品及び指定役務として、平成16年11月2日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『ホームテック』の文字を書してなるところ、昨今においては商号の一部として、たとえば『ケイミューホームテック』『辰岡ホームテック』・・・(中略)・・・『内野ホームテック』『SANYOホームテック』等々のように『ホームテック』の語を商号中に含む会社が多数あり、その業務の内容としては『リフォームし、リフレッシュして、建物の・・』『リフォーム・外装工事・外構、車庫工事』『土木・建築工事の企画、設計施工及びメンテナンス業務』等が主な業務内容との記載がある。このように商号中に『ホームテック』の語を使用した会社及び店名に『ホームテック』(建設業 リフォーム 電器店 等『NTTタウンページ検索』による)の名称を付けた店が多数存在するところから、これをリフォーム、外装工事に関係のある『塗料』『建築一式工事』に使用してもリフォーム関係を内容とする商品・役務またはこれを取り扱う会社であると認識するにすぎないから、需要者が何人かの業務に係る商品・役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり「ホームテック」の文字よりなるところ、「ホームテック」の語は、その指定商品及び指定役務との関係がある建築業界においては、改築、増築、改装などのリフォーム関係又はこれらを取り扱う会社について「住宅リフォーム」「リフォームショールーム」「増改築・リフォーム」「リフォームの提案」「無料お見積りリフォーム」「住まいをリフォーム」等々の語と共に広く用いられている。そして、これらの事実は、例えば、以下のインターネットのホームページ情報及び新聞記事に数多く掲載されていることからも首肯し得るものである。
(a)http://www.hometech.co.jp/
「住宅リフォーム・増改築専門ホームテック」
「住宅・マンション リフォーム新着施工事例 New」
「キッチンリフォーム・リビングガーデン 大切なご家族の思い出をリフォームに生かしたコーディネートプランとは?感動のビフォーアフターが実現。」「リビング・キッチンリフォーム イギリスの合理的なキッチンをベースに生まれたリビング・キッチンは奥様のライフスタイルそのものです。」「古民家再生 築80年、お祖父さまから引き継いだ思い出のつまった家のリフォーム」の記載がある。
(b)http://www.re-hometec.co.jp/
「見て!触れて!体感できる 常設リフォームショールーム」
「地元に根付いて25年。まごころリフォームのホームテックでは、今年4月にリフォームショールーム『リフォームライフスクエア』をオープンいたしました。増改築・リフォームをお考えの方、ぜひご来店ください。」の記載がある。
(c)http://www.sumirin-ht.co.jp/
「住友林業ホームテック」「リフォームの提案」
「初めてのリフォーム お見積から竣工まで、リフォームの手順がわかります。」
「よくあるご質問FAQ リフォームについて聞きたい!そんな声にお答えします。」
「建築ミニ知識 簡単な解説文がついた、リフォームに役立つ用語集。」の記載がある。
(d)http://www.wellhometec.co.jp/index.html
「ウエルホームテックは大阪の枚方市で、リフォームやインテリアデザインを主体とし、1Fのショップではインテリア雑貨や小物、プリザーブドフラワー等の販売やゆっくりとくつろげるCafeを併設したショップを運営しています。・・・ウエルホームテックは、珪藻土や天然木、天然塗料などの自然素材を使用した、リフォームも得意としています。」の記載がある。
(e)http://www.anabuki.co.jp/hometech/
「穴吹ホームテック」「はじめようリフォーム」「リフォーム例 当社施工のリフォーム事例をご紹介します。・・・大規模なお部屋の改装・リフォームから、収納スペースの増設など細かいリフォームなど、ライフスタイルにあわせたくらしのステップアップのお手伝いをいたします。」「無料お見積りリフォーム」の記載がある。
(f)http://www.kht.kubota.ne.jp/
「ケイミューホームテック株式会社のホームページへようこそ。」「アメリカでは自分の住まいをリフォームし、リフレッシュして、建物の価値を上げながら、住み替えています。 」の記載がある。
(g)「穴吹ホームテック、09年度めどに環境対策で社有車を『プリウス』に」の見出しのもとに。(2005.01.07 日刊工業新聞 4頁)
「穴吹ホームテック(高松市、森田哲夫社長、087・842・7400)は・・・、同社は分譲マンションの建築・販売などを手がける穴吹工務店(高松市)のグループ会社。建物内外の各種設備機器を点検・保守するアフターサービス事業や、リフォーム事業、建設用資材の製造・加工・販売・レンタル事業などを手がけている。」の記述がある。
(h)「住宅業界、リフォーム事業に注力−一般向けジワリ『浸食』」の見出しのもとに。(2004.03.19 日刊工業新聞 13頁)
「住宅業界がストックビジネス拡大の切り札としてリフォーム事業に注力している。・・・リフォーム市場は、2012年に10兆円市場に成長するとの試算もあり、魅力の大きい一般市場でのシェア拡大へ向け競争激化の様相を呈している。・・・住宅メーカー系リフォーム会社は、従来、親会社が建てた戸建て住宅を中心に事業を展開してきた。これはプレハブメーカーが在来木造工法の技術を持たないためで、現在でも自社物件に限定したリフォーム事業を展開している住宅メーカーもある。最大市場である一般市場のほとんどは在来木造工法で、これをチャンスとシェア拡大に乗り出したのが住友林業ホームテックだ。在来木造住宅メーカーではナンバーワンの住友林業のブランドと技術力を生かし、高単価が見込める旧家のリフォーム受注に成功している・・・。」の記述がある。
(i)「[特集]役立つ住宅情報 ハウジング・ミニ情報 リフォームコンテスト入賞者」の見出しのもとに。(2003.10.09 毎日新聞 東京朝刊 13頁)
「住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、住まいのリフォームコンクールの入賞者を発表した。全国各地で施工された優秀なリフォーム事例について、設計または施工業者を表彰するもので、今年で20回目。・・・▽尚明賞(マンションリフォーム特別賞)=U設計室一級建築士事務所とセキグチホームテック。」の記述がある。
(j)「[フロンティア]四国の企業 穴吹工務店/16 メンテナンスにこだわり/香川」の見出しのもとに。(2003.07.30 毎日新聞 地方版/香川 21頁)
「『アフターサービス工務店』。穴吹工務店が78年に「サーパス」を展開して以来掲げているスローガンだ。・・・入居者が抱く不満を解決しようと、00年4月に本社のアフターサービス部を独立させる形で子会社「穴吹ホームテック」を発足させた。・・・入居者の要望は、生活の中で感じた不自由さだけではない。子どもが独立して夫婦2人暮らしになったり、逆に子どもが誕生して家族が増えたりして、間取りを含めて部屋そのものの設備を新しくやり直したいという『リフォーム』の相談も、穴吹ホームテックにとって活躍の場だ。」の記述がある。
(k)「クボタ、屋根リフォーム事業を強化。商品拡充し子会社と一体受注」の見出しのもとに。(2003.05.07 日刊工業新聞 18頁)
「クボタは、屋根のリフォーム事業を強化する。同時に100%出資子会社のクボタホームテック(東京都江東区)にリフォーム部を設置し、屋根の診断をはじめ材料と工事を一体で受注できる体制を整えた。ホームテックは東京、大阪にリフォーム部を設置、合計11人体制でスタートした。・・・同社は02年4月に住宅建材事業部にリフォーム事業推進部を設置、主に工事店に対するリフォーム用の屋根材、外壁材の販売支援を進めてきた。しかし、事業拡大には小回りの利く工事部門が必要と判断。同推進部を廃止し、ホームテックを主体に事業展開することにした。」の記述がある。
(2)以上によれば、「ホームテック」の文字よりなる本願商標を改築、増築、改装などのリフォーム関係と関連するその指定商品又は指定役務に使用しても、「(建物などの)改築、増築、改装などのリフォーム関係又はそれを提供している会社の商品・役務」を理解させるにすぎないものであり、取引者・需要者は、自他商品又は役務を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
ところで、商標法第3条第1項各号列挙のいわゆる自他商品又は役務の識別機能を有しない商標について商標登録できないこととするのは、それらは通常、商品又は役務を流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であるから何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものだから一私人に独占を認めることは妥当でないこと、また、多くの場合にすでに一般的に使用されているものであるから、そのようなものに自他商品又は役務の識別力を認めることはできないことによると解される(社団法人発明協会発行 特許庁編「工業所有権法逐条解説(第16版)」参照)。
そうすると、上記のとおり、「ホームテック」の語は、既に、多くの企業において頻繁に使用されているものであって、請求人のみが使用している用語ではないから、一私人に「ホームテック」の文字からなる標章の独占を認めるのは妥当でないものというべきである。
なお、請求人は、本願商標と同一標章が同一区分の指定役務について登録がなされている旨を主張するが、そもそも、商標が自他商品又は役務の識別力を有するか否かは、当該商標とその属する指定商品又は指定役務との関係において個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の主張する登録例は、同一区分であっても指定役務が相違するものであって、本件とは事案を異にするものであるから、請求人の主張は、採用することができない。
(3)したがって、本願商標は、その指定商品及び指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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