Trademark Appeal Case
記述的結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−14320(T2004−14320/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「純和風トレリス」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第19類及び第20類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年8月29日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同16年7月8日付けの手続補正書により、第19類「プラスチック製園芸用柵・格子,木製園芸用柵・格子」及び第20類「植物の茎支持具」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『純和風トレリス』と書してなるところ、その構成中『トレリス』とは『格子、格子垣』等を指称し、指定商品との関係においては『花壇(園芸)用柵・格子,植物の茎支持具』をトレリスと称する場合があることから、これをその指定商品中『純和風タイプの花壇(園芸)用柵・格子,純和風タイプの植物の茎支持具』に使用するときは、単に商品の品質を表示してなるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記したとおり「純和風トレリス」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の前半部「純和風」の文字は、当審において職権をもって調査するに、「旅館」、「住宅」、「庭園」、「料亭」等の建築物・造園に関連する分野の業界において、商品の品質又は役務の質を表示する語として普通に使用されているものであり、このことは、請求人も認めるところである。
また、後半部「トレリス」の文字は、「通例木製の四目格子。つる性植物を巻きつける垣根。」(自由国民社発行「現代用語の基礎知識2005」による。)、「幅5cmから6cm程度の板材または鋼材を格子状に組んだ構築物。壁面・窓枠・入口の周囲などに取り付けられ、白いペンキを塗ったものが多い。蔓性の植物をからませて鑑賞する。格子垣ともいう。」(インテリア学辞典 )、「木材や金属製の格子で、蔓(つる)植物をからませるもの。庭園内外の境界、スクリーンなどに使われ、移動できるものもある。」(技報堂出版株式会社発行「建築用語辞典(第二版)」による。)のように紹介され、一般にも知られ、親しまれており、これを用いる建築物・庭園の趣き又は所有者の嗜好に応じた形状のものが製造、販売されている実情がある。
そうとすると、「純和風トレリス」の文字よりなる本願商標は、「純和風」と「トレリス」とを結合した語であるとしても、本願指定商品の取引者・需要者にとって「純和風トレリス」の語自体からは、原審において説示したように「純和風タイプのトレリス」のごとき意味合いを理解し、認識することは、容易というべきである。
してみれば、本願商標をその指定商品に使用した場合には、取引者・需要者であれば、「該商品が純和風タイプのトレリスである」という商品の品質を表わすものとして、これを、直接的に「純和風トレリス」と表現したものと理解し、認識することになるのは、至極自然なことというべきである。
したがって、「純和風トレリス」の文字よりなる本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、前記したように、その商品の品質を表わしたものと理解するにとどまり、それをもって自他商品の識別標識とは、認識し得ないものといわなければならない。
なお、請求人は、「本願商標に係る指定商品に関して、『純和風』の文字は、その『純和風』の意味合いから、『旅館』、『住宅』等の場合と異なり、当該指定商品についての具体的な品質等を直接的に表すものではないことから、普通に使用されていないものであり、又将来においても使用される必然性はない。」旨主張している。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号の趣旨は、商品や役務を流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であるから、何人も使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであるから一私人に独占を認めるのは妥当ではなく、また、現実に使用され、あるいは、将来一般的に使用されるものであることから、出所識別機能を認めることができないものと解される(社団法人発明協会発行 特許庁編「工業所有権法逐条解説(第16版)」参照)。
そして、本願商標「純和風トレリス」については、前記のとおり、取引者・需要者をして、商品の品質を表示したものとして理解するにとどまるものであり、仮に同様の表示を他人が使用していないとしても、前記の趣旨からして特定人に独占させることは適切ではないものである。
したがって、請求人の前記主張は、採用することができない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、これと同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
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