Trademark Appeal Case
造語の称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−8584(T2003−8584/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第14類、第21類及び第28類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成14年7月23日に登録出願され、その後、指定商品については、同15年4月7日付け手続補正書により、第14類及び第21類の商品を変更するとの補正がなされた結果、最終的に第14類「キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振り出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」、第21類「家事用手袋,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤,洋服ブラシ,寝室用簡易便器,トイレットペーパーホルダー,貯金箱(金属製のものを除く。),お守り,おみくじ,花瓶及び水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴,ガラス製又は磁器製の立て看板,香炉,化粧用具,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,コッフェル,ブラシ用豚毛」及び第28類「スキーワックス,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具,昆虫採集用具」となったものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第634316号商標(以下「引用商標」という。)は、「ダンパー」の片仮名文字と「DUMPER」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和37年12月22日登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同39年1月16日に設定登録され、その後、4回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成16年9月29日に第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,メトロノーム,レコード」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、動物のぬいぐるみと思しき図形と「daNpa」(「N」の欧文字はやや図案化されている。)の欧文字を配した構成よりなるところ、該図形部分と「daNpa」の欧文字部分とは、視覚上分離してみられるばかりでなく、これらを常に一体不可分のものとしてみるべき特別の事情を見いだせないものであるから、該欧文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るとみるのが相当である。
そうとすると、本願商標は、その構成中の「daNpa」の欧文字が特定の意味を有しない造語と認められるから、該欧文字部分に相応して、一般に親しまれた英語読み風に「ダンパ」の称呼を生ずるものである。
ところで、請求人は、本願商標は、パンダのぬいぐるみ様の絵柄の白黒反転図形と、「パンダ」の読みと逆となる綴りの欧文字を配したものであって、全体として、パンダをもじったパロディー的なキャラクターを商標として採択したものであり、この採択の意図は、本願商標の取引者、需要者に容易に認識され、「ダンパ」の称呼は、「パンダ」の逆をいうことになることを認識して称呼し、それが、白黒反転の「パンダ」の絵柄と一体となって把握されることになり、本願商標は、「パンダ」と無関係なものとして称呼、観念されることはない旨主張しているが、請求人による本願商標の採択の意図が、本願商標に接する取引者、需要者に広く認識、理解されていることを認めるに足りる証拠の提出がないばかりでなく、該図形から白色と黒色を反転したパンダを直ちに認識するとみるべき特段の事情も見いだせないものであり、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、採用することができない。
他方、引用商標は、前記のとおり、「ダンパー」の片仮名文字と「DUMPER」の欧文字とを書してなるところ、その構成中の「ダンパー」の片仮名文字は、「DUMPER」の欧文字部分から生ずる読みを特定したものと認められるから、引用商標は、その構成文字に相応して「ダンパー」の称呼を生ずるものである。
しかして、該「DUMPER」の欧文字は、英和辞典をひもとけば「ごみ捨て人夫、貨車転倒装置」等の意味を有するとしても、これが、引用商標に接する取引者、需要者の間で広く知られているとはいい難いことから、むしろ、一種の造語よりなるものとみるのが相当である。
そこで、本願商標から生ずる「ダンパ」の称呼と引用商標から生ずる「ダンパー」の称呼とを比較すると、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音から第3音までの「ダンパ」の各音を同じくし、異なるところは語尾における長音「ー」の有無に差異を有するのみである。
そして、この長音は、「パ」音の母音(a)の余韻として残る程度の弱音であり、かつ、比較的聴取され難い末尾に位置することも相まって、「パ」音に吸収されて明確には発音、聴取され難い音といえるから、この長音の有無が称呼全体に与える影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似し、称呼上相紛れるおそれがあると判断するのが相当である。
これに対して、請求人は、引用商標が「緩衝器」等を意味する外来語として日常的に使用され、親しまれているものであるから、本願商標から生ずる「ダンパ」の称呼と引用商標から生ずる「ダンパー」の称呼とは、聞き誤るおそれはない旨主張し、証拠方法として甲第1号証を提出している。
しかしながら、引用商標は、たとえ、その構成中に「ダンパー」の片仮名文字を有するとしても、前記認定のとおり、該文字は、造語と認められる「DUMPER」の欧文字から生ずる読みを特定するに止まるものであり、これより「緩衝器」を意味する外来語を認識、理解させるものということはできないから、請求人の主張は、採用することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において比較することができないことを考慮しても、称呼において相紛らわしい類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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