Trademark Appeal Case
役務の質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−18569(T2003−18569/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ライフケアプランナー」の文字(標準文字による)を書してなり、第35類「広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,医師・薬剤師・看護婦及び臨床検査技師のあっせん,その他の職業のあっせん,求人情報の提供,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング」、第42類「臨床試験及びこれに関する企画・立案・計画作成・助言及び情報の提供,臨床試験若しくは医療に関する情報の収集・分析・及び提供,医薬品の臨床試験に関する試験・検査又は研究並びにこれらに関する資料及び文献の収集・情報の提供その他のコンサルティング,医療技術に関する試験・検査又は研究並びにこれらに関する資料及び文献の収集・情報の提供その他のコンサルティング,医薬品・医薬部外品・化粧品・医療用機械器具・食品の許認可に関する手続きの代理・代行並びにこれらに関する情報の提供その他のコンサルティング,医薬品・医薬部外品・医療用機械器具・化粧品又は食品の試験・検査又は研究並びにこれらに関する資料及び文献の収集・情報の提供その他のコンサルティング,臨床試験施設の提供・臨床試験施設の提供の契約の媒介または取次ぎ,臨床試験施設の設計及び設計に関する情報の提供,電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,公害の防止に関する試験又は研究,電子計算機用プログラムの貸与」及び第44類「医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,医療用機械器具の貸与」を指定役務として、平成14年8月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原審においては、以下の(1)ないし(3)の拒絶の理由を通知し、そのうちの(2)の理由により本願を拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、「老後の生活設計」を意味する「ライフケア」の文字に、「立案者」等を意味する「プランナー」の文字を、普通に用いられる方法で一連に、「ライフケアプランナー」と書してなるものである。そして、近時、介護分野の専門家として「ケアマネージャー」が活躍している実情からすれば、本願商標は、「生活設計立案者」「ライフケアプランナー」程度の意味合いを有するものと認められる。そうすると、これを、前記意味合いに照応する指定役務、例えば「医療情報の提供」に使用しても、前記意味合いに係る者の提供する役務であることを需要者は認識するにとどまり、これは、役務の質(内容)を表示したにすぎず、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、登録第3110923号商標、同第3192147号商標、同第4096762号商標及び同第4096763号商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第6条第1項及び第2項について
指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定役務のうち「臨床試験施設の提供・臨床試験施設の提供の契約の媒介または取次ぎ」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第42類の役務を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
3 当審において通知した審尋
当審において、請求人に対し、平成17年7月19日付けで、「本願商標は、その構成文字全体から『老齢者に対する世話や介護に関して計画、立案する者』ほどの意味合いを容易に看取、認識させるものであり、これをその指定役務中、例えば、『医業,医療情報の提供』について使用した場合には、これに接した取引者、需要者をして、該商標を付した役務の質(内容)を記述的に表したものと理解するにとどまるものであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。また、前記意味合いに相応する役務以外の役務について使用した場合には、役務の質の誤認を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、上記2(1)のとおり、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨の審尋をし、相当の期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。
4 当審の判断
上記3の審尋に対し、指定した期間を経過するも、請求人からは、何らの意見するところがなかった。
そして、近年、主に老齢者を対象とする保健、医療、福祉関連分野等において「ライフケア」の文字が広く一般に用いられていること及び「プランナー」の文字が「立案者」等の意味を有する語として慣れ親しまれているものであることにかんがみれば、該審尋により通知した本願商標についての認定、判断は、妥当であり、本願商標をその指定役務中、例えば、「医業,医療情報の提供」について使用をした場合には、これに接した取引者、需要者をして、該商標を付した役務の質(内容)を記述的に表したものと理解するにとどまるものであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であり、また、前記意味合いに相応する役務以外の役務について使用した場合には、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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