結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2004−4164(T2004−4164/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「DAIEI Designer’s House」の文字を横書きしてなり、第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備」を指定役務として、平成15年4月15日に登録出願されたものである。
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおりの認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、「スーパーマーケット」として知られる「株式会社ダイエー」が、そこで販売している各種商品に付して使用している著名な標章である「DAIEI」の文字を有してなるので、これを本願指定役務について使用したときは、あたかも上記会社と何らかの関係を有するかのごとく、役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)本願商標は、登録第4305803号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品(指定役務)と同一又は類似の商品(役務)について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)商標法第4条第1項第15号について
商標法第4条第1項第15号にいう「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれ」の有無は、当該商標と他人の表示との類似性の程度、他人の表示の周知著名性及び独創性の程度、当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情などに照らし、当該商標の指定商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断すべきである(最判平12・7・11民集54巻6号1848頁)。
そこで、検討するに、「DAIEI」の文字は、株式会社ダイエーが営むスーパーマーケット等において、食料品や衣料品をはじめとした各種商品に広く使用している商標であり、上記企業の商標として、また、同企業の商号の著名な略称として広く認識されているものと認められるとしても、該文字は、特段の語義を有する外国語として親しまれているものとはいい難いものであり、日本語の表音を欧文字で表したものと解する場合には、該音に相応する文字として、例えば、大栄、大英、大映、大永等が考えられ、「DAIEI」の語自体に際立った独創性を有するものとは認めることができないこと、さらに、「DAIEI」及び「ダイエイ」の文字を名称中に用いている企業が他に存することを併せ考えると、企業等の名称の一部などに比較的一般的に採択、使用されやすいものであることがうかがいしれるものである。
よって、本願商標は、その構成中に「DAIEI」の文字を有してなるが、これに接する取引者、需要者は、必ずしも上記スーパーマーケットを営む企業の略称のみを想起、連想するということはできない。
してみれば、本願商標は、その構成中の「DAIEI」の文字部分のみが独立して認識されるものではなく、請求人が本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該役務は、請求人の業務に係るものであると認識する蓋然性が高いものというべきであり、加えて、本願商標の指定役務と、上記引用商標を使用している「スーパーマーケット」で取り扱う商品とは、その属する業種業態(分野)が異なり、取引の対象商品、製造業者、流通経路等の関連性が薄いものであって、かつ、商品と役務の用途、商品の販売場所と役務の提供場所、需要者の範囲等を著しく異にするものというのが相当である。
以上よりすれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者が、「DAIEI」の文字部分をとらえて、直ちに株式会社ダイエーの商標として把握されるものとはいい得ないものであるから、本願商標をその指定役務に使用しても、その役務が原審説示の株式会社ダイエー又は同人と何らかの関係のある者の業務に係る役務であるかのごとく、役務の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記のとおり「DAIEI Designer’s House」の文字よりなるところ、構成中の「DAIEI」の文字部分は、請求人(出願人 ダイエープロビス株式会社)の商号の略称と認められることから、取引者、需要者に対し、役務の出所標識として強く支配的な印象を与えるものであるのに対し、「Designer’s House」の文字部分は、本願商標の指定役務と関連を有する建築業界において「建築家の設計による,個性を重視したデザイン性の高い家」ほどの意味をもって親しまれている語であって、本願指定役務と関連の深い分野においては、役務の質・特性を表したものとして普通に使用されているものであるから、「DAIEI」の文字部分ほどに自他役務の識別標識としての機能を果たすものとはいい難いものである。
そうすると、「DAIEI」と「Designer’s House」とでは、識別力について明らかに軽重の差が認められることから、これに接する取引者、需要者が、本願商標の構成中、自他役務の識別標識として強く支配的な印象を受ける「DAIEI」の文字部分を捨象して、「Designer’s House」の文字部分のみをもって取引に当たるものとは、認め難いところである。
してみれば、本願商標から生ずる称呼は、その構成文字全体に相応した「ダイエイデザイナーズハウス」の称呼、又は、「DAIEI」の文字部分に相応した「ダイエイ」の称呼に限られるというべきである。
したがって、本願商標より「デザイナーズハウス」の称呼をも生ずるとした上で、本願商標と引用商標とは、称呼において類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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