Trademark Appeal Case
称呼類似性:語尾の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−19977(T2003−19977/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、図形と「nano〜tex」の文字を別掲のとおりの構成により表してなり、第1類「繊維・糸・織物・合成原料・編物又はこれらの完成品の加工に使用する化学品」を指定商品として、平成14年5月30日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、次の登録商標を引用し、「本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。
登録第4399761号(以下「引用商標」という。)商標は、「NanoTek」の欧文字と「ナノテック」の片仮名文字を二段に表してなり、平成10年9月17日登録出願、第1類「金属酸化物粉末,金属酸化物スラリー,磁性金属酸化物,金属酸化物からなる触媒担体,その他の酸化物,酸化物含有化学剤,紫外線吸収剤,セラミックス焼結用添加剤,塗料用添加剤,酸化物含有塗料用添加剤,工業用抗菌剤,触媒,その他の化学剤,化学品(酸化物及び化学剤を除く。)」、第2類「塗料,顔料,印刷インキ」及び第3類「研磨剤,つや出し剤」を指定商品として平成12年7月14日に設定登録されたものであり、当該商標権は現に有効に存続している。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、ひとつの角をやや丸くし、半分程度擦れるように黒塗りして表した4つの長方形を配した図形と「nano」及び「tex」の欧文字を「〜」介して表してなるところ、本願商標を構成する、図形と文字部分とは、常に不可分一体のものとして把握、理解しなければならないとする構成上、及び観念上における特段の事情は見い出し難いものである。
そうとすれば、本願商標は、「nano〜tex」の文字部分のみも独立して自他商品の識別標識としての機能を有すると認められるものであり、当該文字より「ナノテックス」の称呼を生ずるというのが相当である。
他方、引用商標は、「NanoTek」の欧文字と「ナノテック」の片仮名文字を二段に表してなり、これよりは、「ナノテック」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「ナノテックス」の称呼と、引用商標から生ずる「ナノテック」の称呼とを比較するに、両者は、語頭から続く「ナノテック」の音を共通にし、語尾における「ス」の有無という差異を有するにすぎないものである。
そして、該差異音「ス」は、それ自体響きの弱い無声摩擦音であるばかりでなく、比較的聴取され難い語尾に位置することとも相俟って、極めて弱く聴取されることから、該「ス」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものということはできない。
そうとすれば、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が近似し、互いに相紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるといい得るものであるから、これと同一または類似の商品に使用するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、引用商標の商標権者と一部抹消登録を目的とする交渉の準備のため、審理の猶予を求めていたが、当審において平成17年1月15付け審尋書により、釈明する書面の提出を求めて審尋したところ、何らの回答もなかったので、審理を進めることとした。
よって、結論のとおり審決する。
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