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商標「iSLE」の称呼類似と役務類似(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号|審判無効2005−89023(T2005−89023/J3))

審判番号
無効2005−89023(T2005−89023/J3)
審判種別
無効

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「iSLE」
争点(論点)
称呼類似と役務類似
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第38類・第42類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判無効2005−89023(T2005−89023/J3)・無効)は、本件商標「iSLE」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と役務類似」です。指定商品・役務は第38類・第42類に属します。特許庁は「登録第4704326号の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4704326号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4704326号商標(以下「本件商標」という。)は、平成

14年7月2日に登録出願、「iSLE」の欧文字(標準文字による)を横書きしてなり、第38類「メッセージ送信用通信機器の貸与,電気通信装置の貸与,報道をする者に対するニュースの供給」、第42類「著作権の管理,コンピュータサイトのホスティング(ウェブサイト),コンピュータソフトウエアの保守,コンピュータの設計に関する助言,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータの貸与,コンピュータソフトウエアの貸与,コンピュータソフトウエアのバージョンアップ,データ操作のためのコンピュータへのアクセスタイムの賃貸,コンピュータデータの回復,インターネット用サーバの貸与,ウェブサイトの作成と保守(他人のためのもの),グラフィックアートデザインの考案,コンピュータプログラムの複製,工業デザインの考案」を指定商品又は指定役務として、同15年8月29日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求める、と申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第120号証(枝番号を含む。なお、甲第108号証ないし甲第113号証は、欠番。)を提出した。

(1)商標法第4条第1項第11号

本件商標は、平成12年8月15日に登録出願、「アイル」の片仮名文字(標準文字)を横書きしてなり、第9類「教育用および娯楽用電子計算機用プログラムを記憶させたCD−ROMおよびその他の電子応用機械器具およびその部品」、第35類「ドメイン名取得申請手続の事務処理代行」、第38類「電子計算機端末による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」、第42類「インターネットサーバーのエリアの貸与,デザインの考案,電子計算機(中央処理装置および電子計算機プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定商品又は指定役務として、同14年2月8日に設定登録された登録第4541799号商標と商標において同一又は類似するものであり、指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(2)請求人使用商標の周知・著名性

請求人は、平成5年12月14日「有限会社アイル」を設立、その後、株式会社に組織変更、平成15年5月1日「GMOホスティングアンドテクノロジーズ株式会社」へ商号変更した。

請求人は、平成5年の会社設立以来、「アイル」又は「iSLE」の名称を自己が提供する「インターネットを利用した電子計算機端末による通信」の役務標章として使用しており、平成15年5月1日「GMOホスティングアンドテクノロジーズ株式会社」へ商号変更された後も「アイル」及び「iSLE」の名称を商標(以下、「請求人使用商標」という。)として使用している。

本件商標が出願された平成14年(2002年)7月当時、請求人使用商標は、請求人が提供する「インターネットを利用した電子計算機端末による通信」の役務の名称として需要者の間に広く認識されていたものである。

請求人が請求人使用商標を使用していた事実を証する書面として、甲第1号証(インターネットマガジン1996年9月号)ないし甲第117号証(企業実務2000年8月号)を提出する。

(3)商標法第4条第1項第10号

a 本件商標は、「iSLE」、請求人使用商標は、上記したとおりの構成よりなるものであるから、本件商標と請求人使用商標は、外観、称呼及び観念において類似することは明らかである。なお、英文字の「isle」は、「島あるいは小島」を意味する単語であり「アイル」と発音される。

b 本件商標の指定役務中の、第42類「コンピュータサイトのホスティング(ウェブサイト),コンピュータの貸与,コンピュータソフトウエアの貸与,インターネット用サーバの貸与」は、請求人使用商標の使用役務である「コンピュータサイトのホスティング,インターネット用サーバの貸与,コンピュータソフトウエアの貸与」の各役務と同一又は類似する。

したがって、本件商標の指定役務中の第42類「コンピュータサイトのホスティング(ウェブサイト),コンピュータの貸与,コンピュータソフトウエアの貸与,インターネット用サーバの貸与,コンピュータソフトウエアの保守,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータソフトウエアのバージョンアップ,データ操作のためのコンピュータへのアクセスタイムの賃貸,コンピュータデータの回復,ウェブサイトの作成と保守(他人のためのもの),コンピュータプログラムの複製」については、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

(4)商標法第4条第1項第15号

本件商標の指定役務中、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当する役務は上記したとおりである。

そして、本件商標の指定役務中、上記条項に該当しない指定役務については、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。

(5)結び

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項により、無効とされるべきものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、答弁していない。

4 当審の判断

請求人提出に係る甲第33号証(株式会社インプレス発行の雑誌「INTERNET magazine 1999年9月号」)ないし甲第64号証(株式会社インプレス発行の雑誌「INTERNET magazine 2002年6月号」)によれば、請求人は、本件商標と社会通念上同一と見られる「iSLE」の文字を、請求人の業務に係る役務「ホスティングサ−ビス(Hosting Servise)」又は「レンタルサーバー」を表示する商標として広く使用し、当該商標は、本件商標の登録出願時(平成14年「2002年」7月2日)には、請求人の業務に係る役務を表すものとして、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められるものである。

さらに、本件商標の指定役務と請求人使用商標の使用役務とは、その役務の質、用途又は目的における関連性の程度並びにこの種の役務等の取引者及び需要者の共通性に照らし、同一の役務を含むか又はそれと密接な関連性を有する役務と見るのが相当である。

してみれば、被請求人が本件商標をその指定役務について使用するときは、あたかも、当該役務が請求人と組織的又は経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのごとく、役務の出所について混同を生ずるおそれがあったものといわざるを得ない。

そして、その著名性は現在も継続しているものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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