Trademark Appeal Case
NetworkHDDの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90343(T2003−90343/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4655120号商標(以下、「本件商標」という。)は、「NetworkHDD」の欧文字を標準文字で表してなり、平成14年6月5日登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同15年3月20に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号について
「Network」の語は、「コンピューターネットワーク」を表すものとして普通に使用されていることは周知の事実であり(甲第2号証)、「HDD」の語は、「磁気ディスクとその制御装置を内蔵する装置」である「Hard Disk Drive」の略語として普通に用いられているものである(甲第3号証及び甲第4号証)。
そして、「HDD」は、「コンピューターネットワーク」との関係においては、ネットワークシステムに接続して使用されるものであって、この場合のように用途が特定された「HDD」は、「ネットワークハードディスク」又は「ネットワークHDD」の名称のもとに流通している事実がある(甲第5号証ないし甲第10号証、甲第19号証及び甲第20号証)。
また、記憶装置(レコーダー)として「HDD(ハードディスク)」が組み込まれたAV機器、ナビゲーションシステム等が認められる(甲第11号証ないし甲第18号証)。
2 そうすると、本件商標は、情報通信の分野でコンピューターネットワークに接続する記憶装置を表すものとして普通に使用されている語よりなるから、これをその指定商品及び指定役務中、例えば、第9類「コンピューターネットワーク用のHDD(ハードディスク)、コンピューターネットワーク接続可能なHDD(ハードディスク)内蔵の電気通信機械器具・電子応用機械器具や予備その部品」及び第42類「前記商品に係る電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守・電子計算機の貸与・電子計算機のプログラムの貸与」について使用するときは、商品・役務の品質・質・用途を表示したものと認識し、かつ、それ以外の商品・役務について使用するときには商品の品質、役務の質について誤認を生ずるものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、上記指定商品及び指定役務について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してなされたものである。
第3 当審の判断
本件商標は、「NetworkHDD」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中前半部の「Network」が「コンピューターネットワーク」の略語として(甲第2号証)、同じく後半部の「HDD」が「ハードディスクの読み取り装置」を意味するもの(甲第3号証及び甲第4号証)として知られているとしても、これらを結合して一連に表した「NetworkHDD」は、特定の意味を有する用語として、コンピュータ用語辞典等の各種コンピュータ関係の専門辞書には掲載されているものではない。
そして、登録異議の申立人(以下「申立人」という。)の提出した一連に表した「ネットワークハードディスク」に関する使用の事実(甲第5号証及び甲第6号証)については、商標権者と本件商標の使用許諾の合意に基づいたある特定の会社が商品の発売用に発表した記事であって、その記事中に他の会社の登録商標である旨の記載があり、このことは、商標権者の提出した乙第8号証ないし乙第9号証より認められるものである。
また、申立人の提出した他の証拠によっても、本件商標の登録査定前より「NetworkHDD」の文字が、その全体をもって、「コンピューターネットワーク用のHDD、コンピューターネットワーク接続可能なHDD内蔵の電気通信機械器具・電子応用機械器具や予備その部品」の品質等、又は「前記商品に係る電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守・電子計算機の貸与・電子計算機のプログラムの貸与」の質等を表示するためのものとして普通に使用されていたという事実を認めることはできない。さらに、職権をもって調査しても、本件商標の登録査定時において、「NetworkHDD」が、商品の品質、役務の質等を表示するものとして、普通に使用されている事実も見出すことができなかった。
以上からすると、たとえ「Network」及び「HDD」の各語が前述のとおりの意味を有するとしても、「NetworkHDD」全体としては、本件商標の指定商品又は指定役務との関係からみても、本件商標の登録査定時において、申立人の主張するような意味合いを理解させ、特定の商品の品質又は特定の役務の質等を表示するものとして認識させるにすぎないものとまではいい難いものである。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品又は指定役務のいずれについて使用しても、その商品の品質又は役務の質等を普通に用いられる方法で表示するものではなく、また、商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれもないものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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