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第4条第1項第11号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号「図形商標の外観類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:異議2005−90055(T2005−90055/J7)|登録維持)

審判番号
異議2005−90055(T2005−90055/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
図形商標の外観類似性
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第9類・第14類・第16類・第18類・第25類・第28類・第35類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90055(T2005−90055/J7)・異議)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「図形商標の外観類似性」です。指定商品・役務は第9類・第14類・第16類・第18類ほかに属します。特許庁は「登録第4816594号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4816594号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4816594号商標(以下「本件商標」という。)は,平成15年2月19日に登録出願,後掲(1)に示したとおりの構成よりなり,第9類,第14類,第16類,第18類,第25類,第28類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品又は役務を指定商品又は指定役務として,同16年11月12日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標の登録を取り消すべきであると主張し,証拠方法として,甲第1号証ないし同第57号証(枝番号を含む。)を提出し,その理由を要旨以下のように述べた。

(1)商標法第4条第1項第11号

本件商標は,以下の(ア)ないし(シ)の引用各商標の図形部分と外観上類似するものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(ア)昭和54年9月25日に登録出願,後掲(2)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同58年1月28日に設定登録された登録第1560711号商標(以下「引用A商標」という。)。

(イ)昭和54年9月25日に登録出願,後掲(2)のとおりの構成よりなり,商品の区分第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同58年11月25日に設定登録,その後,指定商品については,平成16年2月4日付けで書換登録された登録第1635912号商標(以下「引用B商標」という。)。

(ウ)昭和54年9月25日に登録出願,後掲(2)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同63年8月29日に設定登録された登録第2072497号商標(以下「引用C商標」という。)。

(エ)昭和54年9月25日に登録出願,後掲(2)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同59年3月22日に設定登録,その後,指定商品については,平成16年5月26日付けで書換登録された登録第1669735号商標(以下「引用D商標」という。)。

(オ)昭和53年12月28日に登録出願,後掲(2)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同58年1月28日に設定登録,その後,指定商品については,平成15年6月11日付けで書換登録された登録第1564446号商標(以下「引用E商標」という。)。

(カ)平成4年9月16日に登録出願,後掲(3)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同8年4月30日に設定登録された登録第3150659号商標(以下「引用F商標」という。)。

(キ)平成4年9月16日に登録出願,後掲(3)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同9年4月11日に設定登録された登録第3280644号商標(以下「引用G商標」という。)。

(ク)平成4年9月16日に登録出願,後掲(3)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同11年2月19日に設定登録された登録第4242496号商標(以下「引用H商標」という。)。

(ケ)平成6年10月12日に登録出願,後掲(4)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同9年6月6日に設定登録,その後,指定商品中の「手袋,バンド,ベルト」についての一部放棄による抹消登録がなされた登録第4009553号商標(以下「引用I商標」という。)。

(コ)平成6年10月12日に登録出願,後掲(5)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同9年6月6日に設定登録,その後,指定商品中の「手袋,バンド,ベルト」についての一部放棄による抹消登録がなされた登録第4009554号商標(以下「引用J商標」という。)。

(サ)平成6年10月12日に登録出願,後掲(6)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同9年6月6日に設定登録された登録第4009555号商標(以下「引用K商標」という。)。

(シ)平成6年10月12日に登録出願,後掲(7)に示したとおりの構成よりなり,商品の区分第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同9年6月6日に設定登録された登録第4009556号商標(以下「引用L商標」という。)。

(2)商標法第4条第1項第15号

引用A商標ないし引用C商標は,本件商標の登録出願前より極めて著名なものとなっているところであり,また,本件商標と引用A商標ないし引用C商標は,商標において類似するものであり,かつ,それぞれの指定商品においても抵触するものである。

してみれば,本件商標をその指定商品又は指定役務について使用する場合には,申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかのごとく,その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第19号

引用A商標ないし引用C商標の著名性は,上記したとおりであるから,本件商標をその指定商品又は指定役務について使用することは,引用各商標の著名性にフリーライドするものであり,不正の目的をもって使用するものである。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。

(4)商標法第8条第1項

本件商標は,後掲(8)に示したとおりの構成よりなり,国際登録において指定した第3類,第9類,第14類,第16類,第18類,第19類,第20類,第21類,第24類,第25類,第27類,第34類及び第35類に属する商品及び役務を指定商品又は指定役務として,2000年(平成12年)6月26日にベネルクス商標庁においてした商標登録に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2000年(平成12年)11月20日を国際登録とする第752774号に係る国際商標登録出願2001−351399であって,その後,第25類に属する商品について,指定商品の限定が2003年(平成15年)5月2日に国債登録簿に記録された旨の通報がされた商標(以下「引用M商標」という。)と,商標において類似するものであり,また,両商標の指定商品又は指定役務も同一又は類似するものである。

したがって,本件商標は,商標法第8条第1項に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本件商標は,後掲(1)に示したとおり,上方中央部を開放し,左右の上端部から下部にかけて,その下部で接触する左右対称の三日月形状をもって描いた横長楕円形状と,この横長楕円形状内に,下部で内接する左辺を短く右辺を長く描いた極太の「V」字形状の図形を配した構成よりなるものである。

他方,引用A商標ないし引用E商標は,後掲(2)に示したとおり,上方中央部を開放した繭状の横長楕円形を描き,その中に内接して,左辺を太く右辺を細く描いた「V」字状の図形を配してなるものであり,「V」字状の文字の太さを除いては,左右対象に全体として極めて安定的に構成された図形よりなるものである。

また,引用F商標ないし引用H商標中の図形部分は,後掲(3)に示したとおり,当該図形部分は,横長楕円形の線の太さ及び「V」字状の文字の先端部と横長楕円形の下線の部分との間に多少の間隙を有するといった程度の差以外は,引用A商標ないし引用E商標とほぼ同一に近い構成よりなるものである。

さらに,引用I商標ないし引用L商標の図形部分は,後掲(4)ないし(7)に示したとおり,横長楕円略輪郭内に,「V」字形状を配し,左右対象に全体として極めて安定的に構成された図形よりなるものである。

なおまた,引用M商標の図形部分は,後掲(8)に示したとおり,上方中央部を開放した卵形の横長楕円形の中に,左辺がやや太く,右辺がやや細い,「V」字形状の図形を配してなるものである。

そうとすれば,本件商標と引用A商標ないし引用M商標は,前記の差異を有することにより,看者に与える印象は,相当に相違し,それぞれ異なったものとして記憶されると見るのが自然であるから,両商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合,取引者・需要者をして,外観上,見誤るおそれはないというのが相当である。

そして,本件商標と引用A商標ないし引用M商標とは,他に類似すると見るべきところがない。

してみれば,本件商標と引用A商標ないし引用M商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれから見ても,十分に区別し得る非類似の商標である。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号又は同法第8条第1項に違反して登録されたものではない。

(2)引用A商標ないし引用C商標が,世界的に著名性を有することは認め得るとしても,本件商標と引用A商標ないし引用C商標とは,その外観,称呼及び観念において十分に識別し得ることは前記したとおりである。

してみれば,本件商標をその指定商品又は指定役務について使用した場合,申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかのごとく,その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれはないといわざるを得ない。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでもない。

(3)前記した事実よりすれば,商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったとは,認められない。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。

(4)以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号,同第15号,同第19号及び同法第8条第1項のいずれにも違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきである。

よって,結論のとおり決定する。

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