Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90056(T2005−90056/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4819187号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成15年10月3日に登録出願、「ケラスト」の片仮名文字と「Kerast」の欧文字とを二段に横書きしてなり、商品の区分第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年11月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の登録商標を引用して、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである旨、主張している。
<引用商標>
引用する登録第904318号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和44年4月14日に登録出願、「KERASTASE」の欧文字と「ケラスターゼ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、商品の区分第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同46年6月28日に設定登録、その後、指定商品については、平成14年2月6日付けで商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録がなされているものである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「ケラスト」の片仮名文字と「Kerast」の欧文字とを二段に併記した構成よりなるところ、構成中の片仮名文字部分は、欧文字部分の称呼を特定したものと無理なく判断し得るものであるから、その構成文字に相応して「ケラスト」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、「KERASTASE」の欧文字と「ケラスターゼ」の片仮名文字とを二段に併記した構成よりなるところ、構成中の片仮名文字部分は、欧文字部分の称呼を特定したものと無理なく判断し得るものであるから、その構成文字に相応して「ケラスターゼ」の称呼のみを生ずるものと見るのが相当である。
申立人は、引用商標中の「KERASTASE」の後半部における「ASE」の文字部分は、「酵素」を意味する言葉であるから、「酵素」をその商品中に使用している商品、例えば「化粧品」や「洗剤」(コンタクトレンズの洗浄剤)等との関係においては、自他商品識別力が薄く、また、引用商標は著名な商標となっており、著名商標にありがちな一部を省略した認識もなされていることから、引用商標を「KERAST」と認識し、「ケラスト」の称呼も生じる旨主張している。
しかしながら、「ASE」の文字が酵素名を作る接尾語として使用されることがあるとしても、「KERASTASE」の文字は、同書同大同間隔でまとまりよく一体的に書してなるものであって、下段の「ケラスターゼ」の片仮名文字によって、その読みが特定され、これより生ずる「ケラスターゼ」の称呼も一気一連によどみなく称呼し得るものであるから、上記欧文字部分は、その構成全体が一体のものとして認識されるというべきであり、引用商標の構成中の「KRAST」の文字部分のみが着目され、「ケラスト」の称呼を生ずるとする申立人の主張は、採用することはできない。
なお、申立人の提出に係る甲各号証によっては、引用商標が「KERAST」と略称され知られているものとは認めることができない。
そこで、本件商標より生ずる「ケラスト」の称呼と、引用商標より生ずる「ケラスターゼ」の称呼とを比較するに、両称呼は、語頭の「ケラス」の3音を共通にするといえども、第4音以下の「ト」と「ターゼ」の音に明確な差異を有するものであり、両称呼の音構成上これだけの差異があれば、相紛れるおそれはないものといわざるを得ない。
さらに、本件商標及び引用商標は特定の観念を生じ得ない一連の造語商標と認められるから、観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成より見て外観上十分に識別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれからしても十分に識別し得るものである。
そして、両商標は、他に類似するところがない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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