Trademark Appeal Case
語頭音の称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90057(T2005−90057/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4819978号商標(以下「本件商標」という。)は、「セルシード」の片仮名文字と「CellSeed」の欧文字とを二段に書してなり、第1類、第5類、第9類、第10類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品又は役務を指定商品及び指定役務として、平成13年8月31日に登録出願、同16年11月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の3件の登録商標を引用して、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。
(ア)引用登録第1992028号商標は、「ヘルシード」の片仮名文字を横書きしてなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年4月19日に登録出願、同62年10月27日に設定登録され、その後、平成9年6月17日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
(イ)同じく、登録第2300816号商標は、「Healthied」の欧文字を書してなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年4月8日に登録出願、平成3年1月31日に設定登録され、その後、指定商品については、同13年4月11日に第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録がなされているものである。
(ウ)同じく、登録第2460176号商標は、「ヘルシード」の片仮名文字を横書きしてなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年10月13日に登録出願、同4年9月30日に設定登録され、その後、指定商品については、同14年5月1日に第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録がなされているものである。
以下、これらを一括して、「引用各商標」という。
3 当審の判断
本件商標は、「セルシード」の片仮名文字と「CellSeed」の欧文字とを二段に書してなるところ、構成中の上段に書された片仮名文字部分は、欧文字部分の称呼を特定したものと無理なく認識し得ることから、本件商標は、「セルシード」の称呼が生ずるというべきである。
他方、引用各商標は、上記したとおり「ヘルシード」又は「Healthied」の各文字よりなるものであるから、各構成文字に相応して、それぞれ「ヘルシード」の称呼を生ずること明らかである。
そこで、本件商標より生ずる「セルシード」の称呼と、引用各商標より生ずる「ヘルシード」の称呼とを比較するに、両称呼は、共に4音という短い音構成からなるところ、称呼の識別上最も重要な要素を占め、かつ、強く印象に残る語頭の音において、「セ」の音と「へ」の音に差異を有するものである。
しかして、異なる「セ」と「へ」の各音の調音方法(発声方法)は、いずれも、無声摩擦子音で母音(e)を共通にするとはいえ、両音の調音部位(調音位置)は、「セ」音が「歯裏音」であるのに対して、「ヘ」音は「咽喉音」という、その発声方法を異にするものである。
加えて、両称呼は、比較的短い音構成の中で、語頭音に続く第2音目の「ル」音が弾音という弱音であることとも相まって、語頭の「セ」と「へ」の各音及び中間に位置する「シ」音が、強音として発音され、かつ、また、聴取され易い音というべきである。
そうとすれば、これらの差異が、全体の称呼に与える影響は決して少さいとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が相違し、称呼上相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
さらに、本件商標と引用各商標とは、共に特定の意味合いを有しない一連の造語と見られるものであるから、両商標は、観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成より見て、外観上も十分に識別し得るものといわなければならない。
してみれば、本件商標と引用各商標は、その称呼、観念及び外観のいずれより見ても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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