Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90112(T2005−90112/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4825476号商標(以下「本件商標」という。)は、「LEONARD」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年9月8日に登録出願、第11類「浴槽類」を指定商品として、同16年11月24日に登録査定、同年12月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するから、その登録は取り消されるべきものであると主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第82号証を提出している。
(1)引用商標
申立人の引用する登録第3187635号商標(以下「引用商標」という。)は、「LA MAISON DE LEONARD」の欧文字を横書きしてなり、平成5年7月5日に登録出願、第27類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年8月30日に設定登録され、現に有効に存続するものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
引用商標は、常に一体としてのみ把握しなければならない理由はなく、その要部は「LEONARD」の部分にあるものである。
してみれば、本件商標は、引用商標の要部「LEONARD」と外観、称呼及び観念において同一である。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、「LEONARD」で知られるファッションメーカーであり、レオナールファッションは、世界で最も美しいプリントとして「花のレオナール」のイメージで受けとめられており、本件商標の出願当時には、申立人の略称である「LEONARD」及び衣類、タオル、かばん類、袋物、傘、布地、眼鏡等を含む商品に使用する商標である「LEONARD」は、日本を含め世界的に著名なものとなっていた。
そして、タオルと本件商標の指定商品である浴槽とは密接に関連する商品であるところ、我が国における申立人のタオルの売上は、卸値ベースで、平成14年度は4274万円、平成15年度は2621万円となっており、タオルという商品としては非常に大きな売上である。
したがって、本件商標をその指定商品である浴槽に使用するときは、申立人又は申立人のライセンシー等申立人と何らかの経済的関係を有する者により製造販売される商品であるとの誤認混同を需要者に生じさせるおそれがある。
(4)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるものであるところ、「LEONARD」の語は、日常親しまれている英語の読みに従えば、「レナード」の称呼を生ずるものであり、ローマ字風の読みを交えて読めば、「レオナード」の称呼をも生ずるものと認められる。そして、英和辞典によれば、男の名を表すものであることを認めることができる(「コンサイス英和辞典」第13版 株式会社三省堂 2001年11月15日発行)。
一方、引用商標は、その綴り字からみれば、フランス語の綴りと認められるものであるから、フランス語の読みに従い、「ラメゾンドゥレオナール」の称呼を生ずるものであり、略称されるとしても、冠詞の部分が省略された「メゾンドゥレオナール」の称呼を生ずるものとみるのが相当であり、「レオナールの家」の如き意味合いを表すものと認められる。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼において類似するものとはいえず、また、外観及び観念においても類似するところは見当たらない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人の使用に係る「LEONARD」の商標は、我が国においては、専ら「レオナール」と表記されており、布地、衣類等の商品に使用され、我が国においても一定程度知られているものであることを認めることができる。
しかしながら、上記したとおり、「LEONARD」の語は、そもそも、「レナード」あるいは「レオナード」とも称呼される男性の名を表すものであり、しかも、本件商標の指定商品である「浴槽類」と申立人の業務に係る商品として知られている「布地、衣類」等の商品とは、生産者、販売者をはじめ、取引系統を全く異にする商品というべきものである。
そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標あるいは申立人の使用に係る商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
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