Trademark Appeal Case
図形商標の外観類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90114(T2005−90114/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4822509号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年5月6日に登録出願、第16類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同16年10月26日に登録査定、同年12月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(a)登録第4463183号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年1月21日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年3月30日に設定登録されたものである。
(b)登録第4531731号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年1月21日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同13年12月21日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号について
本件商標と引用商標の図形部分とは、楕円形か円形か、打ち込まれる楔形の形状や方向、あるいは「e」の有無等の微差を有するにすぎず、時と所を異にしてなされる取引の場においては、取引者・需要者の視覚的印象としては僅差であり、本件商標が「CHUO」の「C」を、引用商標の図形部分が「CMA」の「C」を表したものとみれば、両者は、構成の軌を一にし、外観上類似する商標である。
そして、引用商標は、申立人がドイツ製加工食料品の販売を促進すべく、市場調査・分析情報の提供、品質検査証明、ドイツ飲食料品展示会・ドイツ食品展等の展示会商談会・セミナーの開催ないし内外国食品加工販売・輸出入業者向けコンピュータソフト・インターネットホームページの設計作成又は保守・サイト又はサーバ貸与等の役務に永年使用し、本件商標出願時には既に、欧米は勿論日本その他アジア諸国の当業者・需要者間おいても広く認識され、今日に至っているものである。
したがって、本件商標は、その出願時、著名な引用商標とは外観上類似し、同一又は類似の役務を指定しており、また、その指定役務に使用されるときは、互いの出所を誤認混同されるおそれが充分である。
(3)以上の理由から、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の規定に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号及び同第11号について
本件商標は、別掲(1)に示したとおり、楕円状図形と三角形状図形を組み合わせた構成からなるところ、楕円状図形は、白抜きにされた楕円形の周縁部分が朱色の縁取りをもって表されており、右上部分は極めて細く、左方向へ行くに従い次第に太くなるように描かれている。そして、三角形状図形は、アルファベットの「e」の文字を白抜きにした朱色のペナント状の形状であり、該楕円状図形の右上部分の外側から楕円状図形の中心付近にかけて配されているものである。
他方、引用商標は、別掲(2)に示したとおり、図形部分と「CMA」の文字部分からなるところ、いずれの部分も濃淡のある緑色を用いて、立体感を持たせた構成からなっており、該図形部分は、右上の一部に開口部のある正円形であり、外側が薄い緑色、内側が濃い緑色をした均一の幅の二重線をもって表されており、該正円形の開口部から円の中央よりやや先にかけて、平面部分が薄い緑色で厚み部分が濃い緑色からなる三角形の図形を斜めに配した構成よりなるものである。
そこで、本件商標と引用商標の図形部分とを比較するに、両商標は、共に、円形状の図形と三角形状の図形とを組み合わせた構成からなるとしても、本件商標の朱色の楕円状図形は、その周縁部分の描出方法に特徴のあるものであり、しかも、これに配されているアルファベットの「e」の文字を白抜きにした朱色のペナント状の三角形も、看者に強い印象を与える構成からなっているものである。これに対して、引用商標の図形部分は、立体感のある図形として構成されており、そのことから、三角形状の図形は、容易に楔の形状を想起させるものであって、全体として、濃淡の二重構造からなる正円に、その右肩から楔を打ち込んだかの如き印象を与えるものである。
そうとすれば、両商標は、その構成態様において著しい差異を有しており、この差異は、比較的、簡潔な構成よりなる両商標の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これを時と所を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標からは、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、両商標は、称呼及び観念については比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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