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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90124(T2005−90124/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4823993号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4823993号商標(以下「本件商標」という。)は、「キャラ便」の文字を標準文字により書してなり、平成16年2月20日に登録出願され、第9類、第38類、第41類、第43類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同16年12月10日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3201511号商標は、「キャラデン」の文字を横書きしてなり、平成6年1月12日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同8年9月30日に設定登録されたものである。

同じく登録第3215126号商標は、「キャラデン」の文字を横書きしてなり、平成6年1月20日に登録出願され、第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同8年10月31日に設定登録されたものである。

同じく登録第4801204号商標は、「キャラ電」の文字を標準文字により書してなり、平成15年3月24日に登録出願され、第9類、第38類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同16年9月10日に設定登録されたものである。

同じく登録第4843860号商標は、「Chara−den」の文字を横書きしてなり、平成16年3月16日に登録出願され、第9類、第38類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同17年3月4日に設定登録されたものである。(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)「キャラ電」について

「キャラ電」とは、申立人が2004年2月16日から携帯電話について提供しているサービスを指称するものであって、携帯端末のTV電話接続時において、ユーザ自身の画像ではなく、ユーザが指定したキャラクターを通話相手に表示させ、そのキャラクターをユーザの分身として動作させることができるというものである。そして、「キャラ電」についてはテレビCMをはじめ、新聞、雑誌等において精力的に広告宣伝を行い、短期間に著名性を獲得した結果、本件商標の登録査定時はもとより登録出願時においても周知著名となっていた。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標中の「便」の文字は、「ベン」とも「ビン」とも称呼されるから、本件商標からは「キャラベン」又は「キャラビン」の称呼を生ずるのに対し、引用商標からは「キャラデン」の称呼が生ずるものである。しかして、「キャラベン」及び「キャラビン」の両称呼と「キャラデン」の称呼とは、その語調語感が近似し互いに相紛れるおそれがあるものである。また、「キャラ」は「キャラクター」の略語を想起するものであり、本件商標及び引用商標は、いずれも「キャラクターを伝える」といった観念を想起せしめるものである。したがって、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品(第9類に属する商品)及び指定役務(第38類に属する役務)と引用商標の指定商品又は指定役務とは同一又は類似のものである。

よって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標、特に登録第4801204号商標は、申立人の広告宣伝により、本件商標の登録出願時及び登録査定時において周知著名性を獲得していたものであり、本件商標とは称呼が類似し、観念において共通性を有するものであるから、本件商標をその指定商品又は指定役務に使用するときは、上記登録商標を連想、想起し、該商品又は役務が申立人又は同人と何らかの関係を有する者の取扱いに係るものであるかの如く、その出所について誤認、混同を生ずるおそれがあるというべきである。

よって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「キャラビン」又は「キャラベン」の称呼を生ずるのに対し、引用商標はいずれも「キャラデン」の称呼を生ずるものである。しかして、本件商標から生ずる「キャラビン」及び「キャラベン」の称呼と引用商標から生ずる「キャラデン」の称呼とは、後半における「ビ」及び「ベ」と「デ」の1音のみが相違するものであるとしても、相違する音がいずれも濁音で強く発音されることに加え、一般に、「郵便」、「航空便」をはじめ「○○便」として用いられることが多いことからして、本件商標はそれと同種のものであるかの如き先入観が加わり、「○○電」、「○○デン」とは別異のものとして捉えられ聴取されるというべきであって、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感音調が異なったものとして聴取され、相紛れることなく区別し得るものである。そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、いずれも既成の親しまれた観念を有する成語を表したものとはいえないから、観念上両商標を比較すべくもない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標、特に「キャラ電」の文字からなる登録第4801204号商標は、申立人の提供に係る携帯電話のサービスについて使用するものとして積極的に宣伝広告されていることが認められ、取引者、需要者間に相当程度広く知られているものといえる。

しかしながら、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、類似することのない商標において別異のものであることに加え、証拠に示された使用内容によると、「キャラ電」の文字に接する取引者、需要者は、自他商品・役務の識別のための商標というよりはむしろ「キャラクターを表示することができる電話」の如き意味合いで、商品又は役務の機能、品質、質等を表したものとして把握し認識していることを窺わせる点もある。

そうすると、本件商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品又は役務が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について誤認・混同を生ずるおそれはないというべきである。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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