Trademark Appeal Case
商標の称呼類似と周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90130(T2005−90130/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4826449号商標(以下「本件商標」という。)は、「ナノコア」の文字と「NANOCORE」の文字とを二段に書してなり、平成16年6月8日に登録出願、第24類及び第25類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同16年12月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「NANO−CARE」の文字を標準文字で書してなり、平成13年8月31日に登録出願、第24類及び第25類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同14年6月7日に設定登録された登録第4575944号商標(以下「引用商標」という。)と称呼において類似の商標である。
また、申立人の使用する「NANO−CARE」商標は、繊維関係の分野では、「NANO−TEX」商標と同様に周知な商標であるから、本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおり「ナノコア」と「NANOCORE」の両文字よりなるものであり、それぞれの構成文字に相応して「ナノコア」の称呼を生ずるものと認められる。
これに対し、引用商標は、「NANO−CARE」の文字よりなるものであり、該構成文字に相応して「ナノケア」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ナノコア」の称呼と引用商標より生ずる「ナノケア」の称呼とを比較すると、両称呼は、4音構成よりなるうちの第3音において「コ」と「ケ」の音の相違を有するものであって、しかもこれらの前後の音は両音に比して弱い音として発音し聴取されるといわざるを得ないから、4音という短い音構成におけるこれら差異音が両称呼の全体の語調・語感に与える影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、彼此聞き誤るおそれはないといわなければならない。
他に、両商標を類似のものとすべき事由は見出せない
また、申立人の提出に係る証拠によれば、イトーヨーカ堂、ユニチカ、東海染工、ワールド、富士紡績などの各会社が米国のナノテックス社とライセンス契約をし、ナノテクノロジーの加工技術を用いた商品に「NANO−CARE」商標を使用している事実を窺うことができる。しかしながら、「NANO−CARE」商標を用いた商品に関する宣伝・広告については、折り込みチラシ(甲第5号証)、商品カタログ(甲第10号証)、インターネット上のページへの掲載記事のほかは、各種の新聞記事において上記事実等が報道されるに止まるものであって、他に、例えばテレビ、新聞、雑誌等の各種メディアを介しての広告・宣伝の事実などは示されていない。また、我が国における売上数、売上高、販売地域など、商品の取引の実績も示されていない。
そうとすれば、引用商標は、本件商標の登録出願時はもとより、登録査定時においても、申立人の業務に係る商品又は役務の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認めることができない。
してみれば、本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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