Trademark Appeal Case
称呼の聴別性と「ネオ」
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90154(T2005−90154/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4828018号商標(以下「引用商標」という。)は、「パワーネオボール」の文字を標準文字で書してなり、平成16年5月14日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年12月24日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4655399号商標(以下「引用商標」という。)は、「POWERBALL」の文字を標準文字で書してなり、平成14年5月16日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年3月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、「パワー」、「ネオ」、「ボール」の3つの語を組み合わせたもので、そのうち「ネオ」の語は、「新しい」の意味で広く知られたものであるから、「パワーネオボール」のほか、「パワーボール」と略称されて取引に資されるものであり、かつ、「ネオパワーボール」、「パワーボールネオ」、「パワーネオボール」は、いずれも「パワーボール」の新製品として認識される。
申立人は、引用商標をその取扱いに係る「店舗、商業施設用スポットライトに組み込まれる球状セラミック発光管」に使用しており、本件商標が上記商品と同一又は類似の商品に使用された場合は、上記申立人の商品の新商品として認識され、商品の出所が混同されることは不可避である。
したがって、本件商標は、引用商標と「パワーボール」の称呼を共通にする類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は、商標法第43条の2第1項の規定により、取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、前記1のとおり、「パワーネオボール」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、同一の書体をもって、同一の大きさ及び間隔で書されているばかりでなく、これより生ずると認められる「パワーネオボール」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。そして、「ネオ(neo)」の語が「新しい」等の意味をもって、各種商品の品質を表示するための語として普通に使用されているものであるとしても、一般的には、ある商標の語頭ないし語尾に付されて、従来の商品が改良された新製品であることを表示するために使用されるものであり、本件商標のように、一連に書された文字中の中間部に位置して、商品の品質を表示するものとして、普通に使用されているという事実は見出せないから、書された文字全体をもって一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当である。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「パワーネオボール」の一連の称呼のみを生ずるものであって、特定の観念を生じない造語よりなるものといわなければならない。
他方、引用商標は、前記2のとおり、「POWERBALL」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「パワーボール」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じない造語よりなるものというのが相当である。
してみると、本件商標より生ずる「パワーネオボール」の称呼と引用商標より生ずる「パワーボール」の称呼は、中間部において、「ネオ」の音の有無の差異を有するものであるから、該差異音が両称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものというべきである。
また、両商標の観念は、前記認定のとおりであるから、観念上比較すべくもないものである。
さらに、本件商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上区別し得るものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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