Trademark Appeal Case
称呼類似性: 語頭音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90162(T2005−90162/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4839256号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年7月23日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月18日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3276055号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HICHEW」の文字を横書きしてなり、平成5年1月18日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年4月11日に設定登録されたものである。
(2)登録第4598722号商標(以下「引用商標2」という。)は、「HI−CHEW」の文字を標準文字で書してなり、平成13年12月5日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年8月23日に設定登録されたものである。
(3)登録第1327395号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ハイチュウ」の文字を横書きしてなり、昭和50年2月1日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和53年3月10日に設定登録されたものである。
(4)登録第4017987号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ハイチュー」の文字を横書きしてなり、平成6年8月4日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年6月27日に設定登録されたものである。
(5)登録第4814416号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成16年1月28日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年10月29日に設定登録されたものである。
(引用商標1ないし5をまとめていうときは、以下「各引用商標」という。)
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標1及び2は、「CHEW」の文字部分を共通にするものであり、「MY」と「HI」の差異(引用商標2についてはハイフンの有無の差異も有するが、これは、符号の一つと認識されるのすぎないものである。)を有するにすぎないものであるから、外観上類似する。
また、本件商標より生ずる「マイチュー」の称呼と各引用商標より生ずる「ハイチュー」の称呼は、母音「a」を共通にする「マ」と「ハ」の音の差異にすぎないものであるから、称呼上類似する。
そして、本件商標の指定商品と各引用商標の指定商品も類似するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
各引用商標は、申立人の製造、販売に係るキャンデー等の菓子について使用され、本件商標の登録出願前より、日本国内において著名となっていた。
本件商標は、著名な各引用商標に類似する商標であるから、これをその指定商品について使用するときは、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
(3)むすび
以上のように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、籠字で「MYCHEW」と一連に書してなるものである。
これに対し、引用商標1は、ゴチック体で「HICHEW」の文字を一連に書してなるものであり、引用商標2は、ローマン体で書された「HI」と「CHEW」の各文字をハイフンで連結してなるものである。
そうすると、本件商標は、引用商標1及び2とは、「MY」と「HI」の文字部分の差異に加え、書体においても大きく異なるものであるから、外観上十分に区別し得るものであるのみならず、前記又は別掲(2)のとおりの構成より引用商標3ないし5とも、外観上類似するものではない。
また、本件商標は、その構成文字に相応して、「マイチュー」の称呼を生ずるものであり、一方、各引用商標は、その構成文字より、「ハイチュー」の称呼を生ずるものであって、両称呼は、第1音において、「マ」と「ハ」の音の差異を有するものであるところ、「マ」の音は、両唇を閉じておいて、有声の気息を鼻に抜いて出す子音「m」と母音「a」との結合した音節であり、「ハ」の音は、両声帯を接近させ、その隙間から出す無声子音「h」と母音「a」との結合した音節であるから、両音は、音質、音感において明らかに相違するものであり、称呼における識別上最も重要な要素を占める語頭に位置することを考慮すれば、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においても、互いに紛れるおそれはないというのが相当である。
さらに、本件商標と各引用商標は、いずれも特定の観念を有しない造語よりなるものであるから、観念上比較することはできない。
してみれば、本件商標と各引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
前記(1)で認定したとおり、本件商標と各引用商標とは、商標それ自体非類似のものであるから、たとえ各引用商標が申立人の業務に係るキャンデー等の菓子について使用され、本件商標の登録出願前より、日本国内において著名となっていたものであるとしても、本件商標に接する需要者は、各引用商標を想起又は連想するようなことはないというのが相当であるから、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又はこれと営業上何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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