Trademark Appeal Case
結合商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−19007(T2003−19007/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「サーモカラーセンサー」の片仮名文字と「THERMOCOLORSENSOR」の欧文字を上下2段に横書きしてなり、第9類「測定機械器具」を指定商品として、平成14年10月29日に登録出願されたものであるが、指定商品については同15年7月3日付け手続補正書により、第9類「温度指示用シート」と補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『温度を感知し色・数字などで感知した温度を表すシール』、『(人体等の)温度の相違を色により表示するシート状の商品』が取り引きされている実状より、『色により温度の差を表示する測定器具』の意味合いを容易に認識させるものであり、これをその指定商品中、例えば、『色別により温度を表示する温度指示シート』について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記意味合いを容易に把握、認識するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、例えば、上記表示に照応する商品について使用するときは、商品の品質、機能を普通に用いられる方法で表してなるにすぎないから商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 本願商標は、前記したとおり一連に表した片仮名文字と欧文字とを併記してなるものであるところ、その構成文字中の「サーモ/THERMO」の文字は、「熱」の意味を表す語として比較的知られた語といえるものである。また、「カラー/COLOR」の文字は、「色(カラー)」を意味する語として極めて親しまれ普通に使用されている語である。さらに、「センサー/SENSOR」の文字は、「感知器、センサー」を意味する語として、これまた一般によく知られた語といえるものであるから、指定商品との関係を考慮すると構成全体で、「温度を感知し色別に温度を表示するシート」の意味合いを容易に看取させるものである。
そして、原審で説示したとおり、本願指定商品を取り扱う業界において、「サーモカラーセンサー」と称して「温度を感知し色別に温度を表示するシート」が、例えば、以下にあげる新聞記事情報及びインターネット情報から窺い知ることができる。
(1)化学工業日報(2005年6月13日付)において「アセイ工業、温度感知シール拡充、プラズマ対応品を投入」との見出しの下「温度感知シールでは、パラフィンワックスと有機顔料による昇温発色剤をシール面へ特殊加工した『サーモカラーセンサー』をベースに展開。高耐久性、効率生産システムによる低コスト化を武器に、設備機器類の細かな昇温管理や異常感知対策要求に対応した不可逆性タイプや可逆性タイプ、組み合わせタイプなどを揃えている。」及び化学工業日報(2003年2月26日付)において「アセイ工業、用途開拓を積極化、産業機器向け高精度温度感知シール」との見出しの下「温度計測機器やサーモグラフィーなどを手掛けるアセイ工業......は、化学や薬品プラント、熱源設備などのボルトや配管、金属部分の温度異常監視に最適な高精度温度感知シール『サーモカラーセンサー』(商品名)の積極的な用途拡大に乗り出す。............こうした温度感知のニーズから、パラフィンワックスと有機顔料による昇温発色剤をシール面へ特殊加工した高精度温度感知シールを『サーモカラーセンサー』としてラインアップしている。五十度Cから百十度Cまで十度Cごとに発色していくベーシックな一温計測シールから六十度C、七十度Cなどの二温計測、八十五度C、九十度C、九十五度Cといった三温計測に加え、五温計測用などシールタイプを拡充。」との記事が掲載されていること。
(2)「株式会社テックジャム」のホームページ中「環境にやさしい......サーモカラーセンサーの発色原理とは...発色原理は、下図3(構造図は省略)のワックス紙が設定温度になると溶け、2の色紙に染込み変色するといういたってシンプルな原理(http://www.tech-jam.com/temp/sermo/page/atcs.phtml)」との記事及び構造図が掲載されていること。
(3)「計測器総合サイト」のホームページ中「サーモカラーセンサー(1温タイプ)......発色温度50°C/60°C/70°C/80°C/90°C/100°C/110°C......(http://www.akihabara.co.jp/multi/mi/d/3d_01.html)、「サーモカラーセンサー(3温タイプ)...... ●3点がそれぞれの温度で発色する3点タイプ...」(http://www.akihabara.co.jp/multi/mi/d/3d_02.html)、「サーモカラーセンサー(5温タイプ)......●5点がそれぞれの温度で発色する5点タイプ......」(http://www.akihabara.co.jp/multi/mi/d/3d_03.html)との記事が掲載されていること。
(4)「株式会社テックジャム」のホームページ(http://66.102.7.104/search?q=cache:97qTRLBahGEJ:www.tech-jam.com/temp/thermo/sermo_anq.phtml%3Fitem_type%3D1M%26order%3D%25B8%25AB%25C0%25D1+%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC&hl=ja)「この度は(株)テックジャム サーモカラーセンサにご興味を頂き、誠にありがとうございます。......サーモカラーセンサ見積 ご希望の型式(温度)をお選びください。型式 発色温度 発色 1M50 50°C 茶 1M60 60°C 緑 1M70 70°C 赤 ......」との記事が掲載されていること。
2 上記実情からすると、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、該商品が「温度を感知し色別に温度を表示するシート」であること、すなわち、商品の品質、機能を表示したにすぎないものと理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものとみるのが相当である。
また、本願商標をその指定商品中、上記に照応する商品以外の商品について使用した場合には、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものと認められる。
なお、請求人は、過去に登録されたいくつかの事例を挙げて、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張しているが、そもそも、商標の識別性の判断は、各商標につき、それぞれの取引の実情などを勘案して、個別具体的に判断されるべき性質のものであるところ、前記のとおり本願商標が多数取引されている実情等を勘案すると、本願商標については、前記のとおり判断するのが相当であるうえ、請求人の挙げる登録例は、本願商標とはその文字構成を異にするものであるから、請求人の主張は前記の認定を左右するものではない。
3 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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