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Trademark Appeal Case

称呼の長音有無と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−1452(T2005−1452/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SEAL COAT」の欧文字を標準文字で表してなり、第1類および第2類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年4月9日に登録出願されたものである。そして、同年12月15日付け手続補正書により、その指定商品を第1類「化学品,工業用化学洗浄剤」、第2類「防錆剤,防錆グリース」に補正したものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2194739号商標(以下「引用商標」という。)は、「SILCOAT」の欧文字を横書きしてなり、昭和59年12月25日登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年12月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり、「SEAL COAT」の欧文字よりなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体に表現されていて、しかも、これより生ずると認められる「シールコート」の称呼も、よどみなく一連に称呼できるものである。そして、たとえ、構成中の「SEAL」の文字部分が「印、密封、密閉、アザラシ」等を意味する親しまれた語であり、「COAT」の文字部分が「上着、塗装、外被」等を意味する語であるとしても、本願の指定商品との関係では、直ちに特定の観念を認識し得るものとはいえないものである。むしろ本願商標は、その構成全体をもって、「シールコート」の称呼のみを生じる一体不可分の一種の造語を形成しているものと認識し、把握されるとみるのが自然である。

他方、引用商標は、「SILCOAT」の欧文字を横書きにしてなるところ、該構成文字に相応し、「シルコート」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標から生ずる「シールコート」の称呼と引用商標から生ずる「シルコート」の称呼を比較するに、それぞれの称呼は、共に短音構成であって、称呼における識別上重要な要素を占める語頭部において「シール」と「シル」の音の差異を有するものである。そして、本願商標より生ずる差異音の「シール」の部分の中間音の長音は、前音「シ」の母音(i)に続く二重母音として、強く明確に発音されるのみならず、「アザラシ」の意味をもって親しまれた語でもある「SEAL」の文字から生ずる「シール」の称呼と、なんらの観念も生じない「SIL」の文字から生ずる「シル」の称呼の差異は、単に長音の有無以上の差異を印象づけるものということができるから、該差異が全体の称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、音調、音感が相違し、十分に聴別し得るものである。

また、両商標は、前記の構成よりみて、外観において区別できるものであり、観念については、特定の観念を生じない一種の造語よりなるものであるから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標であるといわざるを得ない。

したがって、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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